一覧ページ

いつかまた、藤かおるその場所で。

第21話 - 秘

200

2023年05月13日

#ファンタジー

#転生

#冒険

#王様

#学園

#一次創作

しふぉん

ワン

…ゼロが、死んだ……？

タイガ

ああ

ワン

…なんっ…っなんで？

タイガ

魔力暴走だってよ

ワン

は…？早すぎないか、それ！

タイガ

…上の世代で魔法が使えたのはヴィスタリアたち王族とゼロの母の魔法使い壱族だけだ

タイガ

…お前含めこの年代のやつが魔法使えんの、なんでだと思う

ワン

…は？まさか…

タイガ

ゼロが、ベリートット中にその力を分け与えたからだよ

タイガ

光魔法かなんかの応用だそうで母親たち周りの人も驚いたらしい

タイガ

…それで魔力が減っちまって暴走が早まった

ワン

…っそん、なの…！

そのあと俺はひっそりと、Purple Starsの練習を見に行った

何人かは魔法使ったりもしてて

すげえ、なんて言われてるやつらもそれがゼロのおかげだとかきっと知らなくて

魔法を雑に扱ったりもするのだろうなって思うと無性に腹が立った

だから、ゼロが死んでるのに笑っているその顔に殺意がわいて

つい、壱人、殺して逃げた

それはアンダーランドの仕業だとあとから言われるが、俺の犯行だとは生涯ばれなかった

高嶺【ゼロ】

…で、そこからアランに拾われたのか

小夜【ワン】

！？

小夜【ワン】

俺今なんか言ったかよ…

高嶺【ゼロ】

いや、心を読んだ

小夜【ワン】

なんでそんなことまでできるようになってんだ！！

高嶺【ゼロ】

生まれ変わって魔力が全回復し、元々少なくて生活できてた分多く感じるようになった

高嶺【ゼロ】

あとワンは元々読みやすい

小夜【ワン】

こわ

高嶺【ゼロ】

…それでお前はどうするんだ？

藤薫

（…ここはこのままゼロが解決してくれそうだな）

小夜【ワン】

俺、は…

小夜【ワン】

───ゼロはもう、死なねえのかよ

高嶺【ゼロ】

死なんわ

高嶺【ゼロ】

次に死ぬときは、老化現象だ

小夜【ワン】

なら…ゼロに、ついてく

高嶺【ゼロ】

よし、終わりだ、帰ろう

網野【オウ】

う、ん…

小夜【ワン】

んじゃ俺こっちなんで

小夜【ワン】

またな、ヴィスタリア"様"

藤薫

…ああ

藤薫

（…壱人いるだけで、丸くなるもんだな）

小夜【ワン】

────オウ

網野【オウ】

！

小夜【ワン】

弄んで、悪かった

網野【オウ】

…っいーよ、もう

私たちが前世の記憶を持つのはなぜだと思う？

藤薫

（…そんなの、考えたことなかったな）

藤薫

（私たちがここに来た理由があるのなら───）

藤薫

（…ここは……アースは───。）

翌日、私は学校を休んだ

ある心当たりを見つけたからだ

藤薫

…あった

小さい頃に来た本屋にあった本、"地球"

藤薫

（地球…すなわち、アース）

藤薫

（この本───）

青の惑星、地球

銀河系の太陽系に属していて────

生物の壱つで食物連鎖の頂点と言われる『ヒト』は、猿人から直接の子孫であるホモ・サピエンスとして───

科学を主流とした学びに取り組んでいて─────

藤薫

！

藤薫

（ここだ）

藤薫

（なぜか昔違和感を持ったことば）

藤薫

（────科学）

藤薫

（この"国"、アースの主流は本当に科学なのか？）

藤薫

（必須科目は剣術武術であるのに）

藤薫

（何か、この本の"アース"はここと"ズレている"気がする）

そっと本を戻すとそこにもたれた

すると、ぶわっと光に包まれた

藤薫

魔法…！？

エンド

…あ、あー、聞こえますか、未来のひとたち

藤薫

…………エン、ド？

エンド

ここはベリートットです

エンド

そして、わたしは魔法が使えます

エンド

わたしの魔法は、"遺すこと"

エンド

わたしが死ぬときだけしか発動できないのでヴィスタリア様にも魔法が使えないと言いました

エンド

ごめんなさい

エンド

…"記憶"を、この世界に残そうとおもいます

エンド

────みんなで、またここで…今度は幸せに、暮らせますように。

藤薫

…っ！なんだ、今の…！

藤薫

（エンド…？遺す……！？何を言っている？）

藤薫

（エンドに聞かなきゃ、何もわからない…！）

藤薫

（でもまだ時期尚早なんだ…！）

藤薫

（ならばまず、カロリーナの問題から片付けねば…。）

藤薫

…失礼します！

教室がざわつく

小夜【ワン】

はぁ…？ここはBだぞ

花袋【ルノー】

どうしたんです…どうしたの

私に正体を告白してきた者もそうでない者も驚いたように私を見た

藤薫

ああ授業中だったのか、まあいい

藤薫

カロ…姫宮！！今いいか！！

姫宮【カロリーナ】

へっ？いいわけないじゃん！！

藤薫

じゃあ授業が終わったら靴箱で！

姫宮【カロリーナ】

は、はあ…

方向転換だ

この国に"なにか"があるとするならば

流れに身を任せてゆったり解決、という体勢では面白くない

藤薫

（すぐにでも、展開を進めたいんだ！）

この学園やらこの国やら

いろんなことがもうすぐつながりそうで

その確証がほしくて

私は希望に満ちていた

いつかまた、藤かおるその場所で。

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

200

1件

あああああ……！！！ワンさんがヴィスタリア様を様付けで呼んでる……！！！あああああ……！！！何はともあれ問題が解決して良かっ…と思ったらまだまだ別の問題がある感じ……。しかもアースについて……？確かにアースはヴィスタリア様が昔読んだ本の内容と全然違うしエンドさんの記憶が遺されてるし……🤔🤔えええ、どーゆーこと！？というか授業中、なんだよね……？ある意味凄っ……w

しふぉん

プロフィール