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叶女 怜

叶女 有栖

怜?行きましょう?

叶女 怜

…はい、お姉様

歩き慣れた通学路

賑やかな女の子達の声

いつも通りの道、いつも通りの世界

あぁ、神様

こんな世界

死んでしまえ

叶女 怜

(なんて事思ってるんだろう、僕)

叶女 有栖

じゃあ、私は3年の教室へ戻りますわ

叶女 怜

はい

僕は叶女 怜(かなめ れい) 弧ノ女崎(このめざき)高校の2年です

叶女 怜

(今日も退屈で憂鬱な一日が…)

モブ女子

ねぇ怜さん!貴方有栖様の妹なのよね!?

叶女 怜

(始まった…)

モブ女子

妹なら妹らしく有栖様の様に上品にいらしたらどうなの!?

モブ女子

有栖様に無礼よ!

叶女 怜

僕は僕ですので、姉を真似るような行為の方が無礼では?

モブ女子

まぁ!皆様お聞きになられまして!?

やだ…有栖様を汚す様な言動をして恥ずかしくないのかしら?

可哀想な有栖様…怜さんは叶女家としての恥ですわね

叶女 怜

(あー…やだやだ)

そう、僕はいわゆる

比べられっ子ってやつです

なんでもこなす才色兼備な姉と違い、僕は平々凡々なお嬢様

そりゃ嫌味も言われますわな

叶女 怜

(これだから学校行かないって言ったのに…)

でも、唯一の救いがある

それは姉が優しかった事

姉は、皆には素っ気ない態度だけど…僕だけには優しかった

叶女 有栖

叶女 怜

はい…

叶女 有栖

今日のお夜食はなんでしょうね!

叶女 怜

…お母様はビーフシチューと言っていました。イタリアからシェフを招いてのものだそうです

叶女 有栖

あら!貴方の大好物じゃない!

叶女 有栖

それは楽しみね!

叶女 怜

…はい

叶女 怜

…お姉様

叶女 有栖

なぁに?

叶女 怜

お姉様は、この世の中をどう思いますか

叶女 有栖

そうね

叶女 有栖

腐っている…と思うわ

叶女 怜

そうですか…

叶女 有栖

貴方は?

叶女 怜

僕は…どうしようもない…そう思います

叶女 有栖

そう…

叶女 有栖

私達が庶民に生まれていたら…この現実は変わったのかしら

叶女 怜

きっと、変わりないかと

叶女 有栖

そう…

叶女 怜

やり直しが効くのなら

叶女 有栖

やり直してたわ

叶女 怜

叶女 有栖

こ…ここは?

叶女 怜

森…?

叶女 有栖

さっきまで住宅街で…

魔物

ケケケケッ!魔物の森へ迷い込んだ人間がいるじゃないか!

叶女 有栖

ひっ…

魔物

そう怖がるな…すぐに食ってやるさ!

叶女 怜

(化け物!?)

叶女 怜

武術は習ってる…それが効くかは…後で考える!

ガンッ!

魔物

ぎぃっ!?

叶女 有栖

効いてる…?

叶女 怜

幽霊的な貫通する奴じゃなくて良かったです

魔物

…クソガキィッ!!

シュウッ…ドォオンッ!

魔物

がっ…ひゅ…!?

クロウリー

魔物よ、去りなさい

魔物

!?ディア…クロウリー…

魔物

ケケケケッ…ここは退散するかね

叶女 怜

クロウリー

さぁ、人間よ…元いた場所へ返しましょう

クロウリー

魔法よ、この者達をあるべき場所へ返せ…

シーン…

クロウリー

?ま、魔法よ!元いた場所へ返したまえ!

クロウリー

…貴方達!どこに住んでいますか!?

叶女 有栖

日本ですわ

クロウリー

二ホォン?

叶女 怜

に、ほ、ん!

クロウリー

にほん?何処ですかそれ

叶女 怜

…は?

叶女 有栖

日本をご存知ないの?なら何故日本語を…

クロウリー

ここはツイステッドワンダーランドきっての名門!ナイトレイブンカレッジの所有地の魔物の森!

叶女 怜

魔物の森…?

クロウリー

貴方達、別世界の人間ですね?

叶女 有栖

別世界…?

クロウリー

100年ほど前、ここに迷い込んだ、選ばれた"3人の者達゛がいたのですよ!

クロウリー

貴方達はきっとその選ばれた者達の4人目と5人目なのでしょう

クロウリー

そう来れば!貴方達をナイトレイブンカレッジに招待致します!

叶女 有栖

ナイトレイブンカレッジ…?

叶女 怜

学園…でしょうか

クロウリー

その通り!貴方達を特待生として学園へ、招き…衣食住もお付けします!

クロウリー

どうです?悪くないでしょう?

叶女 有栖

どうしましょう…

叶女 怜

ここは乗りましょう、この方の話に

クロウリー

そう来なくては!

当たり前とはきっと、簡単に壊れてしまうものなのだろう

…そもそも、当たり前など…この世には存在しないのかもしれない

どう足掻いても、日常はいつか消えゆく

あぁ…神様、どうか、どうか

僕を助けて

変わりたい…変われない

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