未来
今日も‥ダメだった
私の親友は虐められている
私は助け出せずに それを見つめることしか出来なかった
「助けて‥」 掠れた彼女の声が頭に響く
未来
“私は悪くない“ 言い続けるんだ
そうでもしないと 私が罪悪感で押し潰されてしまう
「助けて‥」
未来
私は耳を塞ぐ
なんで私に助けを求めるの?
私に何ができるっていうのさ
周りから見たら変な人なのだろう
周りが私を見つめ 目を見開いた
未来
私はその視線が怖くて逃げ出す
「危ないっ!!!!」
未来
未来
未来
何もない白い空間
未来
気が動転しておかしくなる
その場に座り込み 小さく震えた その様子は捨て犬のようだった
未来
私は震える足を抑え
よろよろと立ち上がる
未来
未来
震えた声で 辺りに呼びかける
返ってくるのは 虚しさと 恐怖だけだった
未来
涙があふれる 知らない場所に一人 怖くなるのも当然のことだ
??
未来
??
未来
??
導
導
未来
導
導
未来
導
彼は興味を持ったように 目を見開いた
導
未来
導
導
未来
導
彼は顔をわかりやすく明るくした
よく表情が変わる人だなと 私はフフッと笑う
導
未来
導
未来
未来
あれ?あいつって誰だっけ
導
未来
私は何かを忘れているのだろうか
忘れるくらいのことなら と私は何かを思い出さずにいる
何故か思い出しちゃいけないような気がするから、思い出したら私がおかしくなりそうだから
導
彼の表情が固まったのを私は見逃さなかった
未来
導
導
未来
私達は色々と話した
楽しくて幸せで
何かを思い出さずにいることすら
完全に忘れていた
導
導
未来
白く美しいその花は 私には似合わないと感じさせた
未来
導
未来
導
未来
導
未来
導
導
導
導
彼は不気味な声で笑いながら話す
私、こんな彼知らない
誰?
導
導
未来
導
彼は私を突き飛ばした
視界がじわじわと黒く染まり始める
歪む視界の中 彼の言葉を聞き取った
導
やがて視界は真っ暗になった
彼の声も聞こえない
もう何も
私、裏切られたの?
未来
「助けて…」
未来
「助けて‥」
未来
未来
未来
「助けて…」
未来
私は耳を塞ぎ 藻掻くようにして その言葉を聞こえないようにした
「‥未来ちゃん……」
未来
「大好きだよ‥」
未来
未来
大粒の涙を隠すようにして 手で顔を覆う
未来
未来
未来
未来
瞬間 光に包まれる
眩しくて目を閉じた
未来
お母さん
未来
お母さん
お母さん
未来
お母さん
未来
お母さん
暖かい体温に包まれながら 私はもう一度決心する
いじめっ子
いつものように彼女は虐められている
そして、私はいつもとか違う いや、変わってみせるんだ
震える手先で ボイスレコーダーを掴む
未来
いじめっ子
未来
未来
手に持ったボイスレコーダーを 見せつけるようにした
いじめっ子
道(親友)
未来
驚いたような表情を浮かべる 彼女を見て私は微笑みかける
いじめっ子
未来
私は全速力で教室を飛び出る
いじめっ子
未来
廊下を駆けて行く 止まるなんて言う選択肢など もうどこにもない
導
夢で見たあの人とすれ違った
コメント
5件
好きです()
いや終わり方イケメンかよ… 鳥肌立ちました未だに止まりません(´•̥̥̥д•̥̥̥`̀๑)