太宰父
戻った
中也
、!
中也
、、、ギロ
太宰父が家に戻ってきた途端、 玄関で待っていた中原は 太宰父を睨みつけた
太宰父
、、、、
太宰母
おかえりなさい、この方が中原さんですよ
太宰父
あぁ、分かっている
太宰父
、、何をしに来た
中也
、てめえの言う息子についてだよ
太宰父
、、はぁ、
中原がそういうと 、 太宰父はため息を吐いた
中也
彼奴の親はてめえじゃねえ、
"てめえのははずがない"
"てめえのははずがない"
太宰父
、、、、
中也
、、答えろ
中也
太宰の"本当の親はどうした"
太宰父
、、、、
しばらくの沈黙が 続いた
太宰父
、、、、タヒんだ
中也
、、は?
太宰くん
ハァッ、、ハァッ、、
太宰は薄暗い林を、 一人走っていた
その道は、太宰にとって とても懐かしいものであった
太宰くん
とーさま!かーさま!ピョンピョンッ
幼子の太宰は、 両親の手を繋ぎながら 興奮気味に呼んだ
太宰くん
此処があたらしーおうち?
太宰父
あぁそうだよ
太宰母
にしても綺麗ね~自然も沢山だし、
空気も美味しいし
空気も美味しいし
太宰父
ここならお前も治も心配ないだろう?
幼子の太宰は、 母に似て体が弱かった
太宰母
そうね~
太宰母
良かったね~治
太宰くん
うん!
太宰くん
ハァッ、、ハァッ、、
太宰は息を切らしながら 建物の中に入っていく
太宰くん
わぁ!
太宰くん
とーさま!見て見て広ーい!
太宰父
だろ~?お父様頑張っちゃった~!
太宰母
貴方が頑張ったのはお金だけでしょうに
太宰母の辛辣なツッコミが入る
太宰父
ゔっ
太宰父
治ぅ~!お母様が
お父様を虐めてくるよぉ~!(泣)
お父様を虐めてくるよぉ~!(泣)
太宰くん
とーさまよしよし!
太宰父
がわいいっ!!
太宰母
ボソッショタコン、、
太宰父
何か言ったかい?
太宰母
なんでもー
太宰くん
ハァッ、、ハァッ、、
太宰は廃墟の通路を ひたすらに走っていた
太宰父
此処でみんなでご飯を食べるんだぞ~
太宰くん
きれーい!
太宰母
でも大丈夫なの?こんなに広いと
お掃除とか大変そうだけれど、、
お掃除とか大変そうだけれど、、
太宰父
それは心配ないよ!
太宰母
?
太宰くん
?
2人がコテンッと首を傾げる
太宰くん
、、あっ
太宰くん
(ここって、、)
太宰は何を思い出したのか、 1つの部屋に留まる
織田作
織田作之助、今日から
この家の専属執事になった
この家の専属執事になった
織田作
よろしく頼む
太宰くん
、、えっ?
太宰くん
ねえねえ織田作!オダサクマン
ってなんで強いの?
ってなんで強いの?
織田の膝に腕を乗せながら 太宰は尋ねた
織田作
監督が俺が勝てるように
誘導してくれるからだぞ
誘導してくれるからだぞ
太宰くん
へー!
織田は正直に、 しかし子供への配慮も 忘れず質問に答えていった。
太宰くん
ねえねえ織田作!どうして織田作は、
はいゆーさんを辞めて執事になったの?
はいゆーさんを辞めて執事になったの?
織田作
、俺には夢があってな
ある時、織田は 珍しく真面目に応えた
太宰くん
はいゆーさんじゃなくて?
織田作
あぁ、俺は小説家になりたいんだ
織田作
だから俳優を辞めて、
一時的に此処に雇って貰ったんだ
一時的に此処に雇って貰ったんだ
太宰くん
はいゆーさんより一日中ぼくのお世話する方が
大変だと思うけどー?
大変だと思うけどー?
太宰は容赦なく正論をぶつけた
織田作
気持ちの問題だ、俳優は大変だからな
太宰くん
織田作人気だもんね!
太宰くん
、、織田作って、小説書いてる?
太宰は突然そんな事を言い出した。
織田作
一応な、でもまだ小説家になるには程遠い
太宰くん
、じゃあ織田作が小説家になったら、
僕が初めの一冊目を買って読む!
僕が初めの一冊目を買って読む!
太宰くん
僕が小説家織田作之助のファン1号だよ!
織田作
それはうれしいなナデナデ
太宰くん
えへへへ、、
とても幸せな日々だった
太宰くん
織田作!!
太宰くん
新人賞になったってほんと?!
織田作
あぁ
太宰くん
今日はお祝いだね!
織田作
いや、俺はこの家の執事だ、
立場上そこまではできない
立場上そこまではできない
織田作
だがありがとなナデナデ
太宰くん
むぅ、、
太宰は納得が いっていなかったようだ
だからせめてものお祝いの 為に内緒で頑張った
けれどもそれは後に
後の太宰のトラウマへと 変わり果てていく