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ブクマ失礼させていただきますね!(*^^*)
あああ2話から読んでしまうという痛恨のミスを犯してしまった けど、とにかくお話最高すぎませんか???????????
ブックリスト失礼します🙏
復讐という言葉に納められる程のものでは無いが、そういう事にしておこう。
私の兄はとある暴走族の隊員であった。
毎日毎日、怪我ばっか負って帰ってくるもんだから
反映して私も、毎日毎日心配した。
本当にその隊に居てメリットはあるのかと、兄に問い詰めたが
その時はその隊を馬鹿にされたと思ったのか兄は私を殴った。
頬に痛みが走ったのを覚えてる。
痛んだ頬に手の平を当てて、こう思った。
『私は心配しているだけなのに、なんで怒られるんだろう』
この気持ちは間違ってはいないと思う。
だがその後の行動が、私の人生の汚点となる物になった。
それが殺人である。
私は兄が入っていた暴走族の総長を刺し殺した。
その時の感触は今思い出しても気持ち悪い。
あの尖った先がズブズブと腹部に入っていく感触。
その時の私はもう頭で何も考えられなくて、感覚と衝動で動いていた。
とにかくこの人を殺さないと。という使命感に襲われていたのもある。
その後兄からは軽蔑の目をくらい、私は警察署へ連行。
少年法により、当時14歳だった私は罰せられなかった。
行き場を無くした私。
兄の為にやった事全て無駄に終わり、私の全ては無くなった。
やった事の全てが、無駄だった。
人の為になど、兄の為になど、家族の為になど、友達の為になど。
その全てが無駄だと、私は知る事が出来た。
あの時の、兄の軽蔑と恐れが混じった目。
今でも忘れはしない。
目を瞑れば、直ぐに脳裏に浮かび出す。
そんな重荷を抱えたまま、夜でも明るい五月蝿い街を歩いている。
𝐘𝐨𝐮
重たい足と目を動かして、なんとか人間の生活をする。
だが殺人を犯した事があるという話は直ぐに回り
私の周りに、人は寄り付かない。
そう常々思いながら、コンビニでおにぎりを選ぶ。
𝐘𝐨𝐮
結局選んだのは、酸っぱい梅干し味だった。
おにぎり1個入れるのにレジ袋を貰ってしまった。
少し勿体無い、と思ったが、家のゴミ袋に使えることを思い出して、少し安心した。
おにぎりを取り出し、丁寧にビニールを取り外す。
あまり開かない口で、そのおにぎりを少し齧った。
𝐘𝐨𝐮
コンビニのおにぎりは、少し家のと違う味がする。
私は歩きながら、そのおにぎりを食べ進めた。
カツッ
その時、後頭部に少しの痛みを感じた。
𝐘𝐨𝐮
振り返ると、小さな石ころが転がっていた。
...石、投げられたのか。
そう判断した私は、どうせご近所さんからの嫌がらせだと思った。
けれど、それは違った。
コンビニの前に現れたのは、金髪と黒髪の混ざった三つ編みの人。
もしかしてこの人? 石投げたの。
𝐘𝐨𝐮
どうやら三つ編みさんは私の名前を知っている。
私はおにぎりを食べるのを辞め、恐る恐るその人に聞いた。
ラン
𝐘𝐨𝐮
灰谷さんと名乗る人物は、何故か私の事を知っていた。
この人と絡むのはヤバそうだけど、私の口は答えていた。
𝐘𝐨𝐮
ラン
𝐘𝐨𝐮
すると灰谷さんは、ジリジリと私の方へ来ていた。
ラン
ラン
私が人を殺したという噂が回ってるのは知っていたが
幽霊扱いされてるのは初耳だった。
ラン
そんなの知らない。私には。
私はただ、兄を助けたかっただけだ。
兄を.....あそこから助けて...
𝐘𝐨𝐮
𝐘𝐨𝐮
ラン
やっぱり、この人不良なのかな。
見るからにしてそうだよね、関わるの辞めておこう。
...ていうか、何で私のなんかと関わりを持とうとしてるんだろう。
ラン
凄い上から目線だな。灰谷さん。
舌打ちしたし。
𝐘𝐨𝐮
ラン
灰谷さんから出た言葉に、私の頭は一瞬ついていかなかった。
だが直ぐに把握した。
灰谷さんは、人を殺した私を玩具(オモチャ)として使いたいんだ。
だったら、私は潔くこの現実を受け止めるべきなのだろう。
結局、私には何も残っていないのだから。
𝐘𝐨𝐮
ラン
𝐘𝐨𝐮
初対面で『誘拐する』なんて、灰谷さんの方こそヤバい人。
私はそう思い、クスッと笑った。
ラン
𝐘𝐨𝐮
ラン
𝐘𝐨𝐮
ラン
𝐘𝐨𝐮
ラン
そう言われ、可笑しくてまた笑った。
...灰谷さん、少し怒らせてしまったけど。
𝐘𝐨𝐮
ラン
𝐘𝐨𝐮
ラン
𝐘𝐨𝐮
ラン
𝐘𝐨𝐮
ラン
そう呆気なく、淡々と言葉を返される。
誘拐する理由も教えてくれないのか。
灰谷さん、変な人。
この出会いから、幽霊の私と死神の灰谷さんとのお話が始まった。