言われた意味が分からない。
怪訝な顔をすると、冬原は説明を付け足した。
冬原
潜水艦乗りからすると世間の人って2種類に分かれるんだよね。潜水艦が『潜る』って言う人と『沈む』って言う人。素人さんは半々くらいの確率で『沈む』って言いがちなんだけど、君は違うんだなって
中峯聡子
え、だって
付け足された説明で更に訳が分からない。
中峯聡子
クジラが沈むとか言わないじゃない
冬原
・・・・・・そこでクジラが出てくるか
呟いた冬原の顔がほころんだ。あたしにはその笑顔の意味が取れない。笑われているような気がして慌てて弁解に走る。
中峯聡子
だって、似てない?両方黒いし、大きいし。それに深く潜るでしょ?あ、クジラは一概に黒いとは言えないかもしれないけど。でも形も何となくクジラっぽくない?
冬原
いや、大変よろしいね。そのセンスは大変よろしいですよ
まるで学校の先生か何かのように偉そうに論評して、冬原は機嫌よくグラスを空けた。
最初の乾杯以降は焼酎や日本酒を適当にローテーションしている。
それなりにイケるクチらしい。嗜む程度のあたしにはついていけないペースだ。
冬原
潜水艦はね、沈むって言わないの。必ず浮上するから。潜水艦乗りの生理として沈むって言われるのは我慢ならないんだよね、潜水艦が沈むのは撃沈されたときだけだから
冬原がそう言ったのと前後して、
女性
・・・・・・しつこいようですが、潜水艦は『潜る』です
テーブルの端でノリにはぐれていた男性が女の子に駄目出しをして笑われていた。
その様子を横目で見ながら冬原が苦笑する。
冬原
女の子は冗談のつもりで笑ってるけど、あれはけっこう苛立ってる
中峯聡子
あなたも言われたら腹が立つ?
冬原
俺は奴ほど大人げなくないから聞き流すけどね。でも、いつまでも直してくれなかったら恋愛対象から外れるかな
じゃああたしは今のところ外れてないのかしら。というのは走りすぎか。まさかこれが釣れるとは思っていない。
冬原はその後、潜水艦が『潜る』ことについていろいろな話をしてくれた。潜ると艦が揺れなくなるので船酔いをしなくて済むとか、揺れないのは水中で波の影響がなくなるからだとか。
その代わり、浮上中は普通の船より波に揉まれてしまうらしい。
一方的に知っていることを話すのではなく、聞き手をきちんと噛ませながら話を進める辺りはやはりソツなく話し上手な感じだ。
巧みな話術に乗せられていつのまにか冬原に感じていた気後れはなくなっていた。
冬原も酒は気持ちよく進んだらしい。
主
お久しぶりです、Sakura🌸です
主
しばらく投稿できておらず、すみませんでしたm(*_ _)m
主
テストが無事終わったので、投稿させて頂きました!
主
しかし、私も受験生と言うことで、投稿頻度がかなり減るかと思われますが・・・
主
気長にお待ち頂けると幸いです🤗
主
今回は少しタップ数が少ないですが・・・💦
主
次回も楽しみに待っていてください(*´˘`*)♡
主
以上、私からでした!






