テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シグレ

な…………!?

シグレが口をポカンと開けたまま目を見開いている

シグレ

れ……レッド…

シグレ

こいつが……お前の仲間なのか…?

すまない先生

すまないすまないすまないすまない!!!!

すまない先生は目の前に現れた中級兵を一瞬で蹴散らしていく

埃が舞うかの様に人間が宙を待っている

ルカ

い……いや…

ルカ

あり得ない高さからこの人降ってきたけど!?

ミスターレッド

あー

ミスターレッド

まあ………この先生はな…

すまない先生

すまないすまないすまない!!!!

角刈りの男

どわあああああああああああああ!?

すまない先生

あ、なんか関係ない人殴っちゃったかも

すまない先生

本当にすまないと思っている…

すまない先生

すまない!!!!とにかくすまない!!!!

シグレ

な……何でこんなに謝ってるんだ…?

シグレ

って……話は後だ!!!

シグレ

とにかくこの喧騒から脱出しよう!!

倒れている中級兵を次々と飛び越えながら先へと進む

ミスターレッド

はぁっ………はぁっ…

検問員

居たぞおおおおおお!!!!

中級兵

シグレの奴をとっ捕まえろ!!!!

ルカ

げっ………いつもはあんなに人居ないのに…!

一見暗く人通りの無い道に出たものの、追い手からは逃れられない

ミスターレッド

ちっ………そこまでして捕まえたいのかよ…!

中級兵

おらぁっ!!!!

ミスターレッド

!?

腕を思い切り引っ張られ、体勢を崩される

ルカ

レッド!!!!

ルカ

って………うわっ!?

ルカ

離せー!!!!

検問員

逃すものか!!!

ルカは羽交い締めにされ、動きを拘束される

バタバタと抵抗するが、一向に離れる気配はない

シグレ

っ…………!

シグレ

離れろ!!!

シグレが銃を構え一瞬の内に検問人に照準を合わせる

検問員

な!?

バンッ

検問員

ぐっ………がぁ…

検問員の腕に銃弾が掠る

その隙にルカが検問員の腕から逃れる

ルカ

このぉ!!!!

中級兵

な!?やめろ!!!!

ルカが中級兵の脇腹に拳を叩き込む

中級兵

ぐ………うぅ…

ミスターレッド

サンキュールカ!!

その隙にレッドも中級兵の手から逃れる

中級兵

待てええええ!!!!

ミスターレッド

ちっ………まだ追ってきやがる…

中級兵2

そこまでだ!!!!!

更に前から追っ手が迫る

ルカ

マズい……!

シグレ

逃げられない……!

ジリジリと中級兵が3人に迫る

中級兵

黙って捕まれば痛くはしない

中級兵

大人しくしてろ

中級兵2

抵抗したらどうなるかはお前らが1番分かってるよな?

中級兵2

特にそこの下民2人

中級兵はニヤニヤと笑っている

ルカ

ちっ………

ルカ

何で……何でこんな時まで…!

シグレ

っ…………

シグレがレッドとルカの前に手を出す

シグレ

こいつらには手は出させない……!

中級兵

おいおい、この状況でもまだそんな事言う余裕があるのか?

中級兵はニヤニヤと粘着質な笑みを浮かべている

シグレ

っ…………!

中級兵

フェデラー様に従わないバカ共は黙って死ねば良いんだよ!!!

中級兵が銃を手に取り、構えようとする

ミスターバナナ

背中がガラ空きだ

ミスターバナナ

他人を下げる前にまずは自分の行動から見直してはどうだ?

中級兵

!?

中級兵

誰だっ!?

中級兵が背後を勢いよく振り返る

ミスター赤ちゃん

ほらよっ!!!バナナ!!!

赤ちゃんがバナナにロケットランチャーを投げ渡す

ロケットランチャーをがっしりと構え、銃口に球を詰める

ミスターバナナ

チェックメイトだ

中級兵2

な!?

ボガァァァァァァァァァァァァァァァァン

ミスターレッド

ぐっ………

レッド達3人は腕で顔を覆う

煙が辺りを包み込む

煙が徐々に退き始め、視界がハッキリとし始める

そこには倒れ込む中級兵達の姿があった

ミスター赤ちゃん

すっげぇなバナナ!!!

ミスター赤ちゃん

全員ぶっ倒れたぜ!!!!

ミスターバナナ

褒められる程の事でも無いさ

ミスターバナナは3人に向き直る

ミスターバナナ

爆発は掠ってないか?

ミスターレッド

ああ、大丈夫だ

ミスターレッド

やっぱりお前の銃捌きは流石だな

ルカ

た……助かった…

ルカ

ありがとう……!

シグレ

本当に助けてくれてありがとう………!

ミスターバナナ

礼は後だ

ミスターバナナ

とにかく今は先に進むんだ

ミスター銀さん

お〜い!!!大丈夫か?

ミスターブラック

どうやら無事な様ですね

銀さんとブラックが住宅街の隙間から走って来る

ミスターレッド

銀さん!ブラック!

ミスター銀さん

本当に……生きてて良かったぜ…!

ミスターブラック

まさかこんな場所に連れ去れていたとは…

ミスター赤ちゃん

元気そうで良かったぜ!!!!

ミスターレッド

ああ、むしろ前よりも元気になったくらいかもな

ミスターバナナ

そうだな、今は数ヶ月前の怠けた姿は見えない

ミスターレッド

「怠けた」なんて失礼だな、俺はいつでも真剣だぜ

ルカ

この人達が……レッドの仲間…

ルカ

すっげぇ強そう……!

ミスターレッド

だろ?

ミスターレッド

だから心配すんなつったろ?

ミスターレッド

まだ強ぇ奴はいるぜ

ミスターレッド

今は姿は見えないみたいだけどな

ヒュンッ………

一瞬空に光り輝く何かが横切る

ミスターレッド

お、話をすれば

ミスターマネー

はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

中級兵

あばばばばばばばばば………!?

中級兵2

は………離せぇ…!

ミスターマネー

離すものかぁ!!!!

ミスターマネー

仲間を傷つけた奴にはそれ相応の罰が必要だからなぁぁぁ!!!!

ミスターマネーは何人かの中級兵を抱えながら空を飛び交っている

ミスターレッド

ありゃ拷問みてぇだな…

ミスターレッド

あ………

ミスターレッド

なぁ、弟は居るのか!?

ミスター銀さん

ブルーか?

ミスター銀さん

ブルーなら、ヘリコプターの内部でレッドの事を待ってる

ミスターブラック

早く行ってあげてください、ブルーは誰よりも……

ミスターブラック

貴方の事を心配していました

ミスターレッド

っ…………!

ミスターバナナ

ヘリは上空で待機している

ミスターバナナ

地上には簡単に降りられないからな

ミスター赤ちゃん

攻撃されて壊されたら元も子もないからな!!!!

シグレ

上空………

シグレ

上空なら、前に話した通りタワーを登れば早い!!!

シグレは遠くに聳え立つタワーを指差す

ミスター銀さん

俺達は後から行くから、行って来いよ!!!!

ミスター赤ちゃん

悪い奴らは俺達が足止めしとくからな!!!

中級兵

居たぞおおおおおおおおおお!!!

中級兵がこちらを指差して叫んでいる

ミスターバナナ

早速来たみたいだな

ミスターマネー

はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

マネーも上空から舞い降りて来る

ミスターマネー

俺達が相手だぁぁぁぁ!!!

ミスターマネー

掛かって来い!!!!

シグレ

ここは任せて先に行こう、レッド

ルカ

仲直り、するんだろ!

ミスターレッド

…………!

ミスターレッド

ああ、行こう

3人は再び塔を目掛けて走り出した

前へと進み続ける

もう後戻りはできない

過去を振り返っている暇など無い

未来を見据えて走り続ける

ルカ

なぁっ………

ルカ

あの……さ…

ルカが走りながら声を絞り出す

ルカ

俺達……街でこんな大暴れしてる…けどさっ…

ルカ

もし……逃げ切れたとしても…

ルカ

街に住んでる人達がもっと…酷い目に…

ルカ

遭ったり…しないのか………?

ミスターレッド

今更……弱音を吐いてもしょうがねぇだろ…!

ミスターレッド

それに……何度も言わせんな…!

ミスターレッド

俺の仲間が絶対に……!悪い奴らをとっちめる…!

ミスターレッド

俺の仲間を信じろ…!

ルカ

っ………!

ルカ

もう弱音は吐かないって……言ったばっかなのに…

ルカは再び目の前に聳え立つ塔を見据える

ルカ

ごめん!!!!行こう!!!!

古びた住宅街に3人の足音が響く

シグレは塔を鋭く見つめる

シグレ

きっと、塔の中の警備はさっきの管理室の操作で機能していない筈

シグレ

それに……中級兵の多くは街に駆り出されている

シグレ

だから塔の頂上までは簡単に行ける

シグレ

レッドの仲間が中級兵を抑えている間に急ごう

アマラ

おっと?

アマラ

どうやら脱出劇が始まったみたいだねぇ〜

アマラ

こりゃ見ものだ

アマラはフェデラーに銃を突きつけられながらも余裕ぶった表情を見せる

フェデラー

ちっ………何故下民如きを捕まえられない…!

フェデラー

この街は……この街は完璧でなければならない…!

フェデラー

何故だ何故だ何故だ……!

アマラ

そろそろ諦めたらどうだ〜い?

アマラ

フェデラーさん?

アマラ

んじゃ、そろそろわしも………

アマラ

燃料投下といきますか〜?

アマラ

文字通り、な

アマラがゴソゴソとマントの内を漁る

フェデラー

何をする気だ?

アマラ

ポチッとな

アマラは取り出したボタンを軽く押す

…………………

フェデラー

はっ………何も起きないじゃないk

ドガガガガガガガガガガ

フェデラー

!?

街が次々と爆発され始める

フェデラー

き………貴様ぁ!?!?

フェデラー

な……何をした…

フェデラー

何をしたんだ…!

フェデラーがアマラを思い切りグラグラと揺さぶる

アマラ

事前に仕掛けておいた火薬をちょ〜っぴり爆発させただけだよ

アマラ

8、9ヶ月くらい前に話したかねぇ〜

アマラ

実は前に集めていた火薬がだいぶ有り余っていて……ねぇ?

フェデラー

な………ぁ…

フェデラー

私の……私の街が…!

フェデラー

私が創り上げた……街が…!

フェデラーはアマラを投げ捨てる様に離す

フェデラーは情けない声を漏らしながらガラスに張り付いている

アマラ

遠隔から少しでも協力できたらな〜っと思っちゃって☆

アマラ

…………今の内だ

アマラ

来いよ、レッド

ミスターレッド

此処が…………

目の前に立つビルに壮観する

シグレ

この島の過去の遺産……

シグレ

過去の栄光……

シグレ

昔……理想郷と呼ばれた時に建てられた

ルカ

俺らは今からそれを踏み台に、島から脱出するって訳だな

ミスターレッド

過去を踏み台に………な

ミスターレッド

止まっている暇はない

ミスターレッド

行こうぜ

ルカ

おう!!!!

シグレ

ああ!!!!

3人はビルの入り口らしき場所へと走り出す

案の定警備はおらず、その上監視装置も機能していない様に見受けた

シグレ

きっと今は鍵も掛かっていないはず…

シグレ

それに……警備機能も機能していないからきっとパスワードも必要ない…

シグレが聳え立つ大きな扉に触れる

重厚で、深い色の木の扉だ

キィ…………

ドアは細い音を立てて少しずつ開く

ルカ

入れそうだな…!!!

ミスターレッド

年の為警戒しながら入ろうぜ

ルカ

そうだな、気をつけるに越した事はない

ルカ

此処まで……来たんだしな

3人は古びたドアに静かに触れながら内部へと入り込む

ミスターレッド

すげぇ……場所だ…

中に入ってすぐ、驚く程の広さを目の当たりにする

入り口から先に広がっている広場はドーム状になっており、信じられない程に広い空間であった

ルカ

巨人でも入っちゃえそうな程だよ……

シグレ

こんなにも物凄い建造物だったなんて………

壁には金色の模様が施されており、神殿の様な雰囲気を彷彿とさせた

ミスターレッド

ただの広場だってのに……迷子になっちまいそうなレベルだぜ……

ルカ

これ……何処から登れば良いんだ?

シグレ

きっと何処かに階段がある筈………

シグレは冷静に階段の場所を探っている

周りを見回してみるものの、豪華な装飾や美術品の様な物が置かれているだけだ

レッドが一つの空間が目につく

ミスターレッド

シグレ、シャンデリアが飾ってある方向に廊下がある

ミスターレッド

もしかしたらあの先に階段があるかもしれない

ルカ

ありそうな場所ってのもあそこしか無さそうだな

シグレ

了解

シグレ

すぐに先へ進もう

シグレはレッドの指差す方向へ走り出す

それに続き2人も走り出す

ミスターレッド

あれだ!!!!

ミスターレッド

階段がある、あの場所からなら登れるぜ

ルカ

あと少しだな!!!!

もう疲れを感じない程に、気持ちが高揚していた

光り輝く廊下を走り抜ける

先へと進むのみ

ひたすらに前を向き続けるだけ

何があっても過去は振り返らない

彼らは未来へと進み続ける

ミスターレッド

はぁっ………はぁっ……

島へ流れ着いたあの日、どうしようもなく不安だった

何処かも分からない島、飛び交う怒号

そして理不尽な暴力

そして、自身の弟に対する悔やみの気持ち

あの時はどうしようもなかった

どうすれば良いか分からなかった

目の前が闇で包み込まれてしまいそうだった

でも、ルカやシグレ、アマラと出会った

そして……ソウヤとも出会った

沢山の作り話にも思える様な出来事を乗り越え続けた

少しずつ、前を向けるようになった

そして今、迷い無く先へと走り続けている

ミスターレッド

俺は……弟の奴にもう一度会うんだ…

ミスターレッド

そしたら……あいつよりも先に言ってやるんだよ…

ミスターレッド

……「ごめん」ってな

3人は着実に、少しずつ

最上階へと近づいて行っている

もう、迷わない

この作品はいかがでしたか?

170

コメント

5

ユーザー

やばい………! 最高すぎるんだがっ!? もう、すまないスクールの皆が助けに来た時点で口角爆上がりです!!ブルーくんが一番心配していたって情報だけで神なんだけど!?あー、主さんはもう、神

ユーザー

今回も凄かった…この物語の意味が「過去からの脱出」で作品の中に過去は振り返らない、って地の文があるからレッド達は無事に過去から脱出できてるんじゃないかな? 仲間ってほんと凄い!仲間なんていなかったら良かった、とか思う瞬間なんてないもん!絶対仲間は自分の事を助けてくれる…本当に凄い そして私の推し、バナナかっこいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!「背中がガラ空きだ」とか「チェックメイト」とかカッコよすぎる!キュン死するわ!次の話はすまスク達の活躍が見れる…?めっちゃ楽しみ! 早くレッドとブルー、仲直りして欲しい!

ユーザー

すまない先生よ……ルカとシグレまで引いてるぞ……wwwまあ、それがすまない先生の頼もしさでもあるけどね 他のすまスクメンもありがとう……!絶体絶命の危機を救ってくれたバナナも、その後の後ろを引き受けてくれた赤ちゃん、ブラック、銀さん、マネー……ありがとう……! もう過去に囚われずに走り抜けるレッド君、ルカ、シグレ……かっこいい……!アマラも街中に火薬を……これまたすごいことをしてる……www 上空で待機しているブルー君のところまで、あと少しだね……! 無理ないように頑張ってください!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚