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部屋に入ってきたけちゃが言う
よくみなかったけど
目には涙が浮かんでいたと思う
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沈黙が流れる
どのくらい経っただろうか
長いようで
短いような
やがて
変化が訪れる
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まぜの膝には
大粒の涙が
落ちては消えていった
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まぜが静かに頷く
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……ガチャン
扉の音さえも
寂しく聞こえてしまう
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扉から目を離し
"弟"の方を見る
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けちゃがぷりにダイブする
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俺も混じって
ぷりを撫で回した
俺たちの弟は
照れたように
幸せそうに
笑った
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なんで
なんで忘れてたんだ
あんなに辛かった日々を
あんなに頑張った日々も
また傷つけた
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おなかすいた
おなかすいた
ちがう
俺だけじゃない
だから
来たんだろ
色んな匂いが混ざって頭が痛い
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パンの匂い
美味しそうな
焼きたての……!
ちょうどいいタイミングで店員であろう人が出てくる
その人はパン屋の前に止まったトラックから荷物を運んでいる
中に人の気配はない
今がチャンスだ
そぉっと入って
パンを6つ手に取る
店を飛び出す
走った
走っているつもりだった
やっとの思いで家にたどり着く
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ぷりが口角を上げる
あんなに辛かった帰り道も
もうどうでもよくなった
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結局
帰ってきたあと兄は
目に涙を浮かべて
「ごめんバレた」って
大丈夫だよ、ありがとう、
って
みんなで励ましたな
あと兄が母さんに連れてかれて
俺ら4人
大丈夫かな
大丈夫だよ
何回も言った
……がちゃ
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帰ってきたあと兄は
青い顔で
少し怖くて
なんだか
いつもの優しい兄ちゃんじゃないような気がした
手には
血の塊のようなものをもっている
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兄ちゃんが握っている
"ソレ"
母さんのお腹にいた
赤ちゃんだと言った
正直信じられなかった
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みんなで
"ちぐ"って呼んだ
みんなで
守ろうねって
今思うと
なにも知らない俺たちが
あそこまで育てられたのは
本当に奇跡だと思う
歩いた
ひたすら歩いた
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この場所
来たことがあるような
8月の暑い日だった
海から来る風で
少し涼しく感じた
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俺には
兄ちゃんたちの言っている意味が分からなかった
隣で
あっきぃが寝息を立てている
あっきぃを背負った兄ちゃんが言う
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けちゃ兄は小指を空に伸ばしている
"約束"とでもいうかのように
ここは
みんなで草に寝っ転がった
あの高台
海のいい香りがする
俺らの思い出の場所
ふと足元に視線をやる
そこには
空のオレンジジュースのペットボトル
なんだか気になって
手に取ってみる
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そう呟くと
後ろから笑い声が聞こえた
聞きなれない声
誰だと思って振り返ってみる
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なんだコイツ
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近くにコーラの缶が落ちているのを見つける
おそらくぷりのだろう
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おばあちゃん
おばあちゃん
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なんだ
今
話しかけられた?
色んな声が混ざって頭が痛い
おばあちゃん
おばあちゃん
振り返ってみる
おばあちゃん
おばあちゃん
おばあちゃん
何コイツ
俺の頭はおなかすいたでいっぱい
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おばあちゃん
おばあちゃん
ドーナツを受け取る
考える暇もなく口に入れた
おばあちゃん
おばあちゃん
そうしておばあちゃんは去っていった
お礼を言う暇もなく
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ほんの少し後悔したけど
なんとなく満足してしまって
そのまま家に帰った
また別の日
あのおばあちゃんを見つけた
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おばあちゃん
おばあちゃん
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おばあちゃん
おばあちゃん
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おばあちゃん
おばあちゃん
おばあちゃん
そのあと
何回かドーナツもらったっけ
あのおばあちゃん元気かな
あの時の俺と
同じような感じがした
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あの時覚えた
自販機のバグなら
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ガタンッ
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コイツ礼は言えるんだな
空は赤く染まっていた
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ペットボトルをぎゅっと握る姿に
かわいい
と
思わされてしまったことに
悔しさを覚える
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こんな俺でも
お兄ちゃんになれた気がした
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俺はお兄ちゃん
ちゃんと叱らなきゃいけない
あっとくんみたいに
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めるちゃんはまだたったの4歳
昼間であっても
1人で歩いていい年齢じゃない
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手には
オレンジジュース
まぜ太くんの方に視線をやる
俺の視線に気付くと
バツの悪そうな顔をする
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怒りづらくなるじゃん……
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コイツ…………
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そうだよなあ…………
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