23:38
寝ようとした時スマホが揺れる
手に取り確認をする
ある友人からのLimeであった
蓮司
どしたんだよこんな時間に
圭太
いやちょっと相談ってかに乗って欲しくてさ
蓮司
またお前の恋愛相談かよ…
圭太
今回はちげーよ!
蓮司
まぁいいけど
蓮司
俺眠いから手短にな?
圭太
じゃあ直球に言うからな?
蓮司
勿体ぶらねぇで言えって
圭太
最近宅配してくる女の人が不気味なんだよ
蓮司
お前何言ってんの?
蓮司
別に担当とか決まってないから毎回来る人違うだろ?
圭太
そのはずなんだけど毎回同じ人がやって来るんだよ
圭太
最初のうちはたまたまかなって思ってたんだけどさ
圭太
毎回毎回俺がなにか頼むとその人が宅配物を持って来てくるんだよ
蓮司
あっそー
蓮司
それは怖いねー
圭太
真面目に取り合ってくれよ!
蓮司
だって別に直接的な被害にも合ってないんだろ?
圭太
今はな?
圭太
でもそのうちなにか起きるんじゃないかって
蓮司
じゃあなにか起きたらLimeな?
圭太
なにか起きてからじゃ遅いだろ!
蓮司
んな事言われても対策取れねーし
蓮司
なにか動きがあったなら考えてやる
圭太
じ、じゃあ今度うち来てきくれよ
蓮司
は?
圭太
1日でなくて何泊か泊まり込みでさ
蓮司
なんでだよ
圭太
毎回来る人が同じでその雰囲気の不気味さを知って欲しいからだよ
蓮司
めんどくせぇな…
圭太
もう少ししたら四連休来るからその時に泊まりに来てくれよ、な?
蓮司
はぁ……
蓮司
分かったよ…
蓮司
ほら来てやったぞ
圭太
マジでありがとう!
圭太
いやもう怖くてしかないんだよ
圭太
1人だともう寂しいし
蓮司
まさかお前Limeのアレは
圭太
口実だよ?
蓮司
ふざけんなよ?
蓮司
俺の充実した四連休を潰しやがって!
圭太
ウソウソ!
圭太
ほんとに困ってるから助け舟を出して欲しかったの!
蓮司
まぁいいけどさ
蓮司
つーか、お前毎回毎回何頼んでんの?
圭太
パソコンとかの機材関係だったり
圭太
俺の趣味であるプラモデルとか?
蓮司
もっと金を大事にしろや
圭太
蓮司は金欠だもんねー
蓮司
機材ぶち壊すぞ?
圭太
ダメダメ!
圭太
今後俺が仕事出来なくなるじゃん!
蓮司
あーなんだっけ?
圭太
動画編集とかだよ
圭太
もともと趣味だった動画編集がそのまま仕事に直結したんだよ
蓮司
そーいややけに俺とかの動画撮って
蓮司
やりたい放題してそのデータ俺らに渡してきたもんな
圭太
楽しかったからよしとして
蓮司
許さん
圭太
えぇ!?
蓮司
よくそれで稼いで生きてけんな
圭太
最近職として認められてきた動画配信者の手伝いとかをしてるからね
圭太
有名な人の動画編集とか手伝ってるからそれなりに貰えるんだよ
蓮司
ふーん…
蓮司
俺も初めてお前に手伝ってもらおうかな
圭太
俺にギャラ払えるならね
蓮司
安定するまで待っててくれ
圭太
無理に決まってるでしょ
ピンポーン
蓮司
ん?
圭太
………
蓮司
宅配か?
圭太
う、うん…
蓮司
取りいけよ
圭太
行くけどやっぱりちょっと怖いじゃん?
蓮司
俺も居るから何かあっても大丈夫だろ
圭太
だ、だよね…
玄関
圭太
今開けます
カチャ…
女性配達員
どうも!
圭太
あ、いつもありがとうございます
女性配達員
いえいえー
女性配達員
こちら頼まれました品と
女性配達員
あなた宛に送られたものです
圭太
は、はぁ…
圭太
ハンコでいいですよね?
女性配達員
ハイ!
ハンコを押し荷物を受け取ると その女性配達員は去っていった
圭太
…………
圭太
俺宛の品?
不思議に思うもその荷物を部屋に持ってく
蓮司
あの人が例の?
圭太
う、うん…
蓮司
別に不気味さなんてなかったぞ?
圭太
部屋にいたから気付かないだけだよ
圭太
ハンコ押す時あの人の口元心無しかにやけた様な気がしたんだよ
蓮司
気のせいだろ
圭太
だよね…
受け取った荷物を開け中身を確認する
蓮司
お前これいるか?
圭太
それは俺の命の源【もんちゅた〜】だぞ!
蓮司
しかも2箱
蓮司
エナドリ買いすぎだろ
圭太
これないとやってけない
蓮司
一種の危ない薬じゃねぇか
圭太
そんなのはどうでもいいんだよ!
圭太
問題はこれ
圭太
俺宛に送られたもの
蓮司
差出人とか分かんねぇのか?
圭太
あんまり身に覚えのない人からだな
圭太
もしかすると親戚かもしれないし
蓮司
あー、お前がただ忘れてるだけでって事な
圭太
とりあえず開けてみるよ?
ダンボールの蓋を開けてみると中には1匹のクマのぬいぐるみがあった
圭太
なんだよこれ…
蓮司
さすがにこれは気持ちが悪いな…
蓮司
差出人も実質不明だし
圭太
中身はクマのぬいぐるみ1匹
蓮司
ん?下になんか手紙があるぞ
圭太
え?
蓮司がそれを手に取り中身を確認する
圭太君へ 私のプレゼント気に入ってくれた? 圭太君私の事忘れてるみたいだからさこれを見て思い出して欲しいなって あわよくばそれを私と思ってくれるといいなと思って送りました ちゃんとそれには私の愛がこもってます
蓮司
………
蓮司
重てぇし気持ちわりぃし……
圭太
あ、あぁ……
蓮司
なんか身に覚えでもあんのかよ?
圭太
前言ったストーカーの件あるだろ?
蓮司
そーいやあったな
圭太
そいつからのものかもしれない…
蓮司
はぁ!?
蓮司
だってその件はもう解決したんじゃ……
圭太
そう思ってたのは俺だけだったみたいだな………
蓮司
そのぬいぐるみ気持ち悪いからとっとと捨てようぜ
圭太
あ、あぁそうするよ
1日目はこうして幕を閉じた
しかしそれが恐怖の幕開けとは2人は知る由もなかったのだった