⚠︎nmmn注意⚠︎ ⚠︎キャラ崩壊⚠︎ ⚠︎誤字脱字注意⚠︎ ⚠︎神様パロ⚠︎
主
主
主
雨の気まぐれと、晴れの約束
六奏神社の朝は、いつも穏やかに始まるけれど、午前中は六人がそれぞれ“仕事”をする時間でもあった。
境内の掃除をすちが担当しているように、御守りや祓串の管理はこさめの係だった。
御守りの鈴を新しく付け替えたり、破れた札を修復したりするのは、こさめが一番得意だった。
こさめは縁側に座り、あくびをひとつ。
寝起きのためか、髪は少し跳ねていた。
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祭具庫から運んできた木箱を開けると、色とりどりの御守りが並んでいる。
水色のものは“安全祈願”、青いものは“学業成就”、透明な鈴のついたものは“浄化”。
神の加護が宿っているだけあって、普通の御守りよりもどこか涼やかな光を帯びている。
こさめは一つひとつ手に取り、視線で状態を確かめていく。
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と、眠そうに目を擦りながら呟いた。
そのとき。
社前の賽銭箱のほうから、かすかに硬貨が落ちる音がした。
ちゃりん。
こさめは顔を上げる。
見ると、制服姿の女子高生が賽銭箱の前で手を合わせている。
こさめは息を潜め、そっと耳を澄ました。
祈りの声は震えていた。
願いはまっすぐで、強くて、少し切なかった。
少女は深く頭を下げると、そのまま去って行った。
こさめは、しばらくその背中を見送った後、ぽつりと呟く。
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小鹿のように柔らかい瞳が、ふっと細くなる。
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こさめは立ち上がり、境内の中央へ向かう。
巫女装束の裾がふわりと揺れ、足音は土の上でもほとんど響かない。
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自信満々、というよりは、嬉しそうに胸を張る。
こさめが掌を合わせると、周囲の空気がひんやり湿った。
小鹿の角が、ぴょこんと髪の間から覗く。
透明で、綺麗な角。
足元の影から、水の粒がふわりと浮かび上がり、空中でくるくると弧を描く。
小川のせせらぎのような澄んだ音が、境内に満ちた。
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掌から放たれた水の光が天へ昇ると、青空がすっと澄んだ色に変わる。
祈りは届いた。
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ぱたぱたと手を払うように力を解いたこさめは、満足げに頷いた。
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太陽も操る炎の神――なつは、こさめにとって頼れる兄のような存在だ。
なつはちょうど絵馬掛けの前にいた。
境内に奉納されている絵馬の願いをひとつずつ読み、そのうち“叶えられるもの”を分類しているのだ。
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本当は、神様が絵馬を読んでいるところを人目に見られるのはNGだ。
だから誰もいない時間帯を狙い、なつは狐の耳と尻尾を出したまま作業をしていた。
赤い耳がぴん、と立ち、尾が揺れるたびに、微かな炎のきらめきが散る。
そのとき――
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境内にこさめの声が響いた。
なつは肩をびくっとさせ、慌てて絵馬の箱を抱え直す。
𝒩
狐耳がぴん、と立ったまま振り返る。
走り寄ってきたこさめは、息を弾ませながら笑った。
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苦笑しながら耳を押さえるなつ。
こさめは胸の前で両手をぎゅっと握りしめ、嬉しそうに言った。
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なつは尻尾を揺らしながら、大きなため息をひとつ。
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そう言いながらも、耳はどこか嬉しそうに揺れていた。
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なつは絵馬掛けの前に立ち、両の手をゆっくり掲げた。
指先に、橙色の光がじんわりと宿り始める。
炎ではなく“太陽の欠片”のような光だ。
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こさめとは違う、力強くて温かい祈りの言葉。
光がふっと空へ吸い上げられた。
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なつが手を下ろす。
こさめはぱあっと顔を明るくした。
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なつは照れ隠しなのか、耳をぺたんと倒してそっぽを向く。
こさめはくすっと笑った。
こうしてまたひとつ、小さな奇跡が生まれた。
人々が気づかないほど静かで、けれど確かに世界を変える、六奏神社だけの優しい魔法。
今日もまた、誰かの願いが風に乗って――六柱の神さまたちのもとへ、そっと届くのだった。
雨の気まぐれと、晴れの約束
コメント
6件
他の作品もそうなんですけど、文章力っていうか、語彙力っていうかが最強すぎます!
なつこさが兄弟みたいなのまじ最高です💕✨️ なつくんが照れてるのかわいい💕 主様祈りの言葉考えるのうますぎません???まじ尊敬します✨️ 続き楽しみにしてます!!!
主様は神物語を作る神ですか?(語彙力どっか行きました)