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雪見です〜…この垢使えなくなったので、新しい垢作ります。あとノベルへ移動します〜!名前は同じなので興味ある方だけ見てみてください!このような形になってしまって本当にすみません!
かっっっこよ!!!!続き待ってます☆
オレが生まれてから7回目の春をむかえた。
そのころにはもう父も母も居なくて、オレはスラムガイに一人ぽつんと生きていた。
少し前までは父も母も居て、愛されていた。
でもオレは
だいすきな人も、生きるいみも、人生のもくてきも、なにもかもを失った。
そんなオレがつねに持っていたよくぼうは今でもまだ覚えている。
めいかくないしで、オレはせつじつに
死にたい
と
誰か殺してくれ
と願っていた。
みんなカンチガイしている。「死」こそキュウサイだ。
目を覚ますと外は朝になっていた。さっきまでのはすべて昔の話だ。
なぜなら俺は今、13回目の春を迎えているためである。
スラム街で生きていくことに抵抗はなかった。
この場所より、貰った愛を忘れてしまっている自分の方がよっぽど醜いからだ。
そして今日もまた、俺は誰かの命の灯火に息を吹きかける。
???
目の前にいるそいつは俺に命乞いをしていた。
何故皆そんなに生に執着するのだろうか。俺には分からなかった。
生きていたっていい事なんてないはずなのにな。
そんなことを思いながら俺は灯火を消した。
今日の収穫はこんなもんかと俺は家に帰った。
夜空を見ながら俺は、親の事を考えていた。
俺は普通の家庭なんか見たことないから本当に愛されていたのかが不安になることがある。
記憶では二人は仲良しで、俺は二人に、ふたりに、何をされていた?
何を?何を、?
そこで俺の頭には鮮明に二人の顔と過去の記憶が思い浮かんだ。
俺は、愛されてなどいなかった。まだ幼い俺を二人は笑いながら殴っていた。
俺の記憶なのに、まるで他人の記憶を見ているみたいだ。
見ていられないくらい悲惨だった。
痛いハズなのに、もう何も感じられなくなっている俺。
そんな俺に飽きた二人。
そして二人は俺を捨てた。
その瞬間頭の中で抜けていたピースがはまった。
なぜ俺は二人の記憶があまりないのか。そしてなぜ俺はスラム街にいるのか。
二人とも俺が幼い時に死んだからだと思っていたのに、そうじゃなかった。
なんでこんな大事なことを忘れていたんだろうな。
もはや乾いた笑いしか出てこなかった。
俺は愛されていると思っていたのに実際はそんな事なくって、ただただ自己防衛のために記憶をなくしていただけ。
何とも哀れでバカな生き物なのだろう。
自分に嫌気がさして仕方がなかった俺は、気を紛らわすために殺しに出るのだった。
夜だからだろうか。外にはそこまで出歩いている奴はいなかった。
それでも気を紛らわせるため、正気を保つために俺は殺しを続ける。
そこでふと目についた奴がいた。
よく見てみると体中に俺の殴られた部分と似たような青痣があった。
同情はするが今は正気を保つのに必死だ。だからせめて、殺す前に話してやろうと俺はそいつに近付いて、
ゾム
と、話しかけた。
もちろん抵抗されないよう、首にナイフをあてがっている。
ゾム
ロボロ
こいつは何を言っているんだ?と思い、ナイフを横に動かす。
普通なら今頃綺麗な赤が飛び散っているはずなのに
そこには何もなかった。
そして状況を理解した瞬間、後ろから
ロボロ
という声が聞こえる。
そして瞬時に理解した。
こいつは自分より強い、自分が勝てる相手ではない、と。
目を覚ますと空は青紫色になっていて。少し綺麗だった。
消えかかっている月に手を伸ばして
ゾム
と、そう呟いた。
山の奥に儚く消えていく、何一つ欠けのない月が自分の目にはあまりにもきれいに映っていた。
俺だって出来るならばあんな風に綺麗に散っていきたい。
でもそれが出来ないのだ。俺はあまりにも汚れすぎてしまったから。
そこで背後に気配を感じて思わず振り向いた。
ロボロ
ゾム
と俺は戦闘態勢に入った。だが相手は気にもせず
ロボロ
と俺の方を見た。
ゾム
ゾム
ゾム
ロボロ
怪訝な顔で俺にそう聞いて来た。
ゾム
ゾム
ゾム
俺は強くナイフを握った。
ゾム
ゾム
そう言って、自分の首ぎりぎりにナイフを持って来る。すると横から殺気、咄嗟に俺は避けて
ゾム
と、そいつの襟をつかみ上げた。
ロボロ
その言葉を聞いた瞬間、俺ははっとしてそいつから手を離した。そうや、俺は何で避けて、、、?
ゾム
必死の抵抗をするも、そいつは残酷にも俺にその言葉を放った。
ロボロ
あぁ、気付いてしまった。死にたくなかったのだと。「勇気が出ない。」この言葉を悪用してずっと自分自身から逃げていたのだと。
その瞬間、俺の目からは大量の雫が流れ落ちた。まるで俺の心を見透かすかのように
ロボロ
と、そいつは言ってくれた。
しばらくして俺が泣き止むと、彼は
ロボロ
ロボロ
ロボロ
と言った。最初から最後まで彼は驚かせてくる。
生きる意味が欲しいなんて言った覚えないのにな。
そう考えながら歩き出したそいつの後を歩いた。
しばらくすると、軍のような場所についた。
するとそこには人が何人か立っていて
シャオロン
ロボロ
兄さん
ロボロ
ロボロ
へぇ、名前ロボロって言うんや。そう思った直後。
シャオロンと兄さんという人達に返事をしたそいつの面が風で微かになびいた。
そしてその瞬間、俺はナイフを落とし、その場にいた全員が俺の方を向く。
ゾム
それを聞いた瞬間、先ほどシャオロンと呼ばれていた人物がすぐにロボロの方を向いて、その面をとった。
一瞬、本当に一瞬だけ、ロボロが微かに微笑んでいたのだ。
そして、
シャオロン
兄さん
と、片方は号泣、もう片方は静かに雫を一滴こぼしていた。
人の表情一つで涙を流せる軍。ここになら、入りたいと思った。
ゾム
そういうと、いかにも偉そうな人が近づいてきて一言
???
と。
ショッピ
チーノ
ゾム
本当にどうだっていい。俺はこの軍にいられるだけで幸せやから。
ロボロ
気配に気づいていた俺以外は驚きの表情を見せた。
ショッピ
ロボロ
チーノ
そんな会話を聞きつつ、俺はあの時のロボロの言葉を思い出す。
ゾム
ロボロ
ゾム
ロボロ
いい雰囲気で皆解散していった。話を聞くごとに後輩たちの雰囲気が変わっているのは目に見えていてなんとなく感動した。
俺はこの軍に来たことは後悔していない。なんでかって?そんなん決まってる。皆が俺の生きる意味やから。俺は皆を守るために生きる。やから、やから俺はもう死にたいなんて言わへん。
雪(みだいふく)
雪(みだいふく)