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姫君は文豪達に愛される

第1話 - 姫君は文豪達に愛される-第一話-

440

2023年08月16日

#文豪ストレイドッグス

匿名A

姫

姫君は文豪達に愛される

姫

ﾅﾏｴ華咲凛
　　ﾊﾅｻｷﾘﾝ
ﾄｼ 13
ｲﾉｳﾘｮｸ「桜の森の満開の下」
ｲﾉｳﾘｮｸﾓﾄﾈﾀ坂口安吾の小説
ｲﾉｳﾘｮｸｾﾂﾒｲ好きな花をその花の花言葉　　　　　　に関した感情を持つ事で　　　　　　咲かせ、自由に操る　　　　　　　　とができる。花から情報　　　　　　や、花に触れることで花　　　　　　の記憶を探ることも出来　　　　　　る。樹木には使えない。
ｾｲｶｸ人を殺す事は嫌いだがそれ以　　　　外のことならそつなくこなす　　　　天才。運動神経は上の中くら　　　　い。人はあまり好きならない　　　　タイプ。花が大好き。静か。　　　　たまに窓の外を見てぼぅっと　　　　している。
ｼｭﾐ本読み。花図鑑を眺める。生　　　　花
〜マフィアに入った馴れ初め&現在〜
敦と同じ孤児院で育った。敦のことをよく気にかけていて、院長の反対を押し切ってまで会いに行っていた。なので敦とはほぼ兄妹みたいな感覚。
6歳の時に異能を開花。それに目をつけたポートマフィアの森が姫を引き取り、マフィアの姫君として育てる。この間、殺人や体術なども教えられる。太宰、中也のような子供が人を殺していることに心の中では猛反対しているが、口には出さない。今も敦の事を心配しているが森に自分や敦に何をされるか分からないので会いに行ったり、現状を知ることは出来ないでいる。
あまりマフィアが居心地良いと感じておらず、食事もあまりとらない。好きな物もない。本名は森と両親、孤児院の一部しか知らず、姫と呼ばれている

顔↓

姿

姫

太宰、中也

ﾊﾞｯ!!

太宰

はい

中也

はい

姫

…少し、散歩に出て来るから。森さんに伝えて

太宰

了解

中也

…ですが姫、くれぐれも体調にお気をつけを。最近体調を崩しやすくなっていますので…

太宰

おや…なら僕が付いていこうじゃあないか！

中也

アァ？！何で手前なんだよ？！そこは重力使いの俺だろ！

太宰

はぁ？なら僕はその異能を無効化できますけど〜？

中也

ンだと手前…！姫の前でよくも…

太宰

やーいやーい。馬鹿中也〜

太宰

はぁ。疲れた。姫、気をつけて行ってきてね

姫

ふふ…ありがとう。でも、大丈夫

〜公園〜

姫

…紫陽花…綺麗…

ﾄﾞﾝｯ!

？

うわっ！

姫

っ！

姫

…あ、ご、ごめんなさい…！

？

もぉ〜何だい君！急に立ち止まっては駄目じゃないか！

姫

…はい…

？

もぉ〜…あ！君さ、探偵とか好き？

姫

た、探偵…？本は読みますが…

？

おお！なら僕の名を覚えておくと良い！

？

僕の名は…

名探偵、江戸川乱歩だ！

姫

…名探偵…

乱歩

そう！社長にも認められたんだぞ！

姫

？…社長…？

姫

…兎に角、分かりました。覚えておきますね…

乱歩

うん！あ、そうそう…君さ、何歳？

姫

私…ですか？

姫

13です

乱歩

ふーん…じゃあ、君が入社するのは19の時か…

姫

？…何の話ですか

乱歩

こっちの話だよ。

姫

…そうですか

乱歩

さ、もう時間だ！じゃあね！

姫

…？え、あ、はい

姫

さようなら…

姫

（不思議な子だったな…）

姫

…何だか疲れた…

ｶﾂｰﾝ…ｶﾂｰﾝ…

姫

…

中也

姫！

中也

体調は大丈夫か？

姫

大丈夫よ

太宰

全く…中也は本当に姫が大好きだな

中也

手前もだろ

太宰

ふん…それより姫、任務だ

姫

…分かった。何？

太宰

君に、江戸川乱歩の捜索命令だ

姫

…えどがわらんぽ…

太宰

そう。孤剣士銀狼のお気に入りらしい

太宰

名探偵…異能力かと思えるほどの推理力…

姫

？異能力かと「思えるほどの」？

中也

どう云う事だ、太宰

太宰

異能力ではない、超人的頭脳さ

太宰

まぁ、僕も会った事ないから知らないけれど

姫

…分かった

姫

行ってくる

中也

嗚呼

太宰

気をつけて行っておいでね

姫

うん。ありがとう

〜喫茶店〜

ｶﾗﾝｶﾗﾝ…

店員

いらっしゃいませ〜！

姫

…あの席で、クリームソーダをお願い…します

店員

はい！承知しました

乱歩

だからさぁ…僕はあの事件はあの女の人が犯人だって言ってるじゃん

福沢

警察が受け入れようとしないのでな…

姫

（あれが銀狼ね…それに乱歩君）

姫

（少し話しかけて探ろうか…）

ねぇ！君！

乱歩

やぁ！

姫

っ！…こんにちは

姫

（…怖い）

福沢

おい乱歩！何をしている

乱歩

知り合いだよ

福沢

ああ…先程言っていたお嬢さんか

姫

（お、お嬢さん…）

乱歩

そうだ、僕達の席に来なよ！話そう？

乱歩

良いよね？社長

福沢

…良いだろう

姫

（面倒くさいけど…都合が良いか）

姫

…ありがとうございます

乱歩

ふーん…それで君は今親戚に引き取られてるんだ

福沢

中々に苦労しているのだな

姫

…はい。でも親戚は組織の長でして…その組織の中に友達もいるんですよ

乱歩

へぇ…

福沢

…君は組織が好きか？

姫

…組織…ですか…

姫

…嫌いでも、好きでもありません

乱歩

何故？

姫

…組織にいても、1人になりたいと思う…けど、1人になると組織が恋しくなるから…

福沢

ふむ…成程な

姫

…すみません。もう時間で…親戚から呼び出されてしまいました

福沢

否、こちらこそ長々と申し訳ない

乱歩

あ、待って！これ！

姫

…？連絡先の書いた紙？

乱歩

きっと君はこれが必要になるからね！

姫

？…では、失礼します

そっ… （店の外なあった金木犀の花に触れる）

姫

…そう。そういうこと

姫

この花はすべてを見ていたのね…この
「金木犀の花」は…

太宰

姫。帰ってたんだね

太宰

お帰り

姫

ただいま

太宰

首領がお待ちだよ

姫

うん

〜首領の部屋〜

鴎外

ようこそ…我が姫君

姫

失礼

姫

…今日はカーテンを開けてるのね

鴎外

嗚呼。夕焼けが綺麗だからね

姫

…これ、資料

鴎外

ありがとう

姫

…森さん

鴎外

何だい？

姫

貴方は…銀狼と知り合いでしょう？

姫

…それに、貴方は私に長い間隠している事がある

鴎外

…如何してそう思う？

姫

『花』が教えてくれたのよ

姫

…私に嘘をつくつもり？私が貴方と血が繋がっているなんて…嘘よ！

姫

「桜の森の満開の下」

姫

…「囲め」

ｼｭﾙｼｭﾙ…ｼｭﾙｼｭﾙ（草花が首領を囲む）

鴎外

…やはり、姫の異能は面白いね

鴎外

…黒い薔薇の花かい

姫

花言葉は「憎しみ」…

姫

私は貴方を許さない

姫

敦と私を引き離した貴方を許さない！

ﾊﾞﾝｯ!（扉が開く

太宰

姫。大丈夫かい？

中也

…首領。アンタが何したか知らねぇが…

俺達の姫に手ェ出したら…殺すぞ

鴎外

…言うようになったね。中也君

鴎外

その子はもう全てを知ってる…まぁ…未来はどうなるか分からないしね

鴎外

姫。落ち着いたら、また話そう

姫

…貴方と…話す事なんかない

鴎外

…太宰君と中也君がいても？

姫

…中也と太宰が居るなら…少しだけ

太宰

分かった

中也

応。何があっても守るぜ

姫

…うん

〜姫の部屋〜

太宰

姫、何かあったら呼ぶんだよ。

中也

外にいるからな

姫

うん

姫

…敦…

姫

私は…どうしたら…

「花が落ちたので」作曲・一二三

姫

『柔らかな手　透る白肌』

姫

『揺れる声と　鮮やかな表情』

姫

『恋する僕の淡い影色』

姫

『「君の見せる光」の投影』…

ｺﾝｺﾝ…（扉をノックする）

中也

…姫、落ち着いたか？

姫

…うん…ごめんね

太宰

気にしなくて良いよ。姫が姫であるために必要な事だった…

鴎外

…君にはすまないことをしたと思っている

鴎外

しかし…あそこで虎の子供を救い出せたかい？君には…到底無理だろう

鴎外

君は自覚してるだ思うけど、殺しの才能がある。それも、マフィアの血が流れているから…

姫

…マフィアの血…？もしかして私の親は…！

鴎外

そう。君の両親はマフィアの中でも巨大な存在だった。

太宰

…！もしかして、悪魔の拷問官と暗殺の手品師ですか？

中也

…羊に居た時にも聞いたことがあるな。その名前は…

鴎外

そうさ。君の両親は拷問のプロと暗殺のプロだった

姫

…それで？だから私が養女となり、一般人の子供にするわけにはいかないと？

姫

…私は普通の幸せを掴めたかもしれないのに

鴎外

…君の言う通りだ。あの2人の子供を野放しにするわけにはいかない。

姫

…もういいわ。森さん、貴方の言いたいことは全て分かった。その上で聞くわ

姫

何故、私を殺しの任務に行かせてくれないの？

中也

確かに、殺しの才能があるんだったら殺しの任務に当たっても可笑しくない筈だ.なのに首領は姫を殺しの任務に就かせない…

太宰

姫は人を殺すことが嫌いだ。でも、森さんならそんなこと気にせずに任務を与えるだろうしね…

姫

…なんでなの

鴎外

…深い意味はない。でもね、君の両親に今際の際に言われたのだよ、「あの子に殺しをさせないであげて」と

鴎外

殺しのプロにも、人間の心は合ったのだね…

姫

…そう

姫

…ごめんなさい、私、暫く任務は受けれそうに無いわ

それから数ヶ月後…

姫

…まだ、私は此処から抜け出せない…

姫

引きこもってばかりで…きっと中也や太宰達にも心配を…

なに…ポール・ヴェルレエヌが？！

姫

何？外が騒がしいわね

姫

…久しぶりに、外に出ようかしら

ガチャ…

ザワザワ…

姫

…なにがあったのかしら

太宰

？！姫！

姫

太宰、久しぶり

太宰

久しいね…それにしても、君は…否、良かった。体調も崩してないみたいで

姫

うん。大丈夫

姫

…それより…この騒ぎはなに？

太宰

ああ…実はね

太宰

〜〜〜…

姫

…中也の兄が…

太宰

ああ。それで結構な騒ぎになっていてね実際、中々に大変なことが起きてるんだけど…姫が気にすることじゃない

姫

…そう。分かった

太宰

大きな事件だ。人も沢山死んだ。姫、辛いなら部屋に居ていいよ

姫

…うん…分かった

姫

…大きな騒ぎ…と、太宰は言ったわ

姫

もしかして…この騒ぎを利用すれば…外に出ることが出来る…？

姫

…決めたわ。私は変わるのよ

姫

ポートマフィアを抜けて、自由になるの

ここから、脱走してみせるわ…必ずね

姫

太宰達に怪しまれないよう、連絡しておきましょう

姫

太宰。1人になりたいから、３日間私の部屋に近づかないで欲しい。皆んなにも、森さんにも伝えておいて頂戴

太宰

分かった。３日間だね？

姫

うん。３日間

太宰

一応、扉を荊で固めておいてくれないかい？

姫

何故？

太宰

この騒ぎの中、1番下の部下までは情報が行き渡らないかもしれない。姫のことを大切にしたいからね、保険だよ

姫

分かった。ありがとう

姫

…よし、これで誰の邪魔もされない

姫

…協力者が欲しいわ…そうだ、

乱歩くんの連絡先…

姫

あった…電話じゃ声が漏れるかもしれないから…メッセージで…

姫

突然の連絡申し訳ありません

乱歩

いいよー

乱歩

このことは予想してたし

姫

なら、助けてくれますか？

乱歩

いいよ！じゃあ早速窓から飛び降りて

姫

はい？死ねと？

乱歩

大丈夫！飛び降りて！

姫

分かりました

姫

…ここが3階でよかった

姫

…下の階の出窓のせいで下が見えない…

姫

でも…ここで機会を逃せば…

姫

…やるのよ、私…！

ﾊﾞｯ!

乱歩

お、来た

ﾄﾞｻｯ…！

姫

っ…痛…くない？

福沢

大丈夫か？

姫

！銀狼…

乱歩

そう！社長にも協力してもらったんだ！

乱歩

ここら辺に見張りが少ないことは知ってたからね

福沢

説明は後でいい。逃げるぞ、乱歩

乱歩

はぁい

福沢

…ここまでくれば大丈夫な筈だ

乱歩

うん

姫

…ありがとう…ございます

福沢

否、気にするな

乱歩

そうそう！僕達にもメリットはあるからね

姫

…マフィアの中に入ること…

乱歩

そう！マフィアに関する大体の建物の位置、大きさは分かったからね

福沢

私たちにも得は有るからな

姫

…なるほど

乱歩

さ！バレないうちに着替えよう

乱歩

あとこのお面をしてね！

凛（華）

はい

乱歩

あと、君の本名もマフィアでなんて呼ばれてたかも知ってるけど、あえて「華」って呼ぶね

福沢

身バレ防止のためだ。嫌かもしれないが我慢してくれ

凛（華）

分かりました

福沢

では、早く行こう

福沢

…ここだ

凛（華）

…はい

ｷﾞｨ… （ドアを開ける）

凛（華）

…綺麗…

乱歩

さぁ、君とはここでお別れだ

凛（華）

えっ

福沢

まぁ、たまに顔は見せにくる筈だ。乱歩がだが…

乱歩

まぁ、頑張れ〜！

凛（華）

え、ちょっ

ﾊﾞﾀﾝ… （扉が閉まる）

凛（華）

…嘘でしょ

？

なんじゃ、あやつらはもう帰ったのか

凛（華）

！誰…

？

おお、君が凛さんかい？

凛（華）

…はい

？

儂の名は…

夏目漱石じゃ

姫君は文豪達に愛される

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