次の日――
クラスメートA
津田未来
クラスメートA
津田未来
クラスメートA
津田未来
その子が言うには、占いで近いうちにいいことがある、と出ていたそうだ
そして、その帰り道、彼女は財布を拾った
それを届けたところ、すぐに落とし主が見つかり、お礼をもらえたという
きっと偶然だ
でも……
そんな偶然あるだろうか?
私がみんなの運勢を占ったのはもちろん昨日が初めてだ
私に何か占いの才能でもあったのだろうか?
そうは思えない
ということは……
津田未来
それ以降
昼休みや放課後など、暇さえあればウィジャボードで遊ぶようになった
ウィジャボードの占いはよく当たると評判になり
私はみんなの人気者になった
「占い師」なんて呼ばれて
違うクラスどころか違う学年からも
私に占ってほしいという人が集まってきた
そして私もまたウィジャボードに夢中になっていった
もともとオカルトに興味があったというわけではなかったが
「占い師」なんて呼ばれてみんなに頼られることで
なんだかとても嬉しくなってしまったのだ
誰もが無関心だったあの頃とは違い
私は今やみんなの関心の的だった
うれしい
けれど
中には占いに興味はない、という子もいた
中村美和はそんな中の一人だった
クラスメートA
中村美和
クラスメートA
クラスメートA
中村美和
中村美和
中村美和
クラスメートA
占いを信じないと言われ、私は中村美和に対して内心ちょっとムッとした
津田未来
津田未来
津田未来
津田未来
津田未来
クラスメートA
中村美和
津田未来
中村美和
津田未来
津田未来
No
中村美和
中村美和
津田未来
津田未来
Yes
中村美和
津田未来
『h』『i』『d』『o』『i』『m』『e』『n』『i』『a』『u』
津田未来
津田未来
クラスメートA
中村美和
中村美和
中村美和
津田未来
津田未来
「n」「o」「r」「o」「w」「a」「r」「e」「r」「u」
津田未来
津田未来
「k」「o」「k」「k」「u」「r」「i」「s」「a」「n」「n」
津田未来
中村美和
中村美和
中村美和
そういって中村美和は怒って立ち去ってしまった
みんなも興ざめしたらしく、その日は解散になった
次の日――
中村美和
津田未来
中村美和は普通に学校に来た
「呪い」なんて言葉が出て不安に思っていたみんなも安心したようだった
ところが――
さらに次の日
中村美和は学校を休んだ
教師によると体調不良らしい
みんなは偶然だと思おうとした
占いが当ったとすると怖すぎるからだ
しかし
その次の日も
また次の日も
中村美和は学校に来なかった
その結果――
津田未来
クラスメートA
クラスメートA
津田未来
クラスメートB
クラスメートA
津田未来
私はまた独りになった
一方、美月たちは――
優花を家に泊める約束をした次の日、早速公園を見張ることにした
まず明るいうちに公園がどんな場所か調べておきたかったので
学校帰りにさっそく調査に向かった
美月
美月
優花
優花
美月
美月
公園はかなり大きく
樹も植えてあってちょっとした林のような作りになっていた
さらに、大きさの割に街灯の数が少なく
夜はほとんど真っ暗になってしまいそうだった
美月
美月
美月
優花
優花
数時間後……
優花
美月
ただ、護法が言うには
人面犬の噂で、襲われたという話がひとつもないそうだ
どの話でも、人面犬は気づかれるとすぐに逃げている
だから、人面犬、つまり狐憑きの人が人を襲う 可能性は低いのではないか、ということだった
そしてついに夜が来た
私と優花は懐中電灯をいつでも点けられるよう握りしめながら
大きな樹の下の陰から様子をうかがった
時刻は午後11時ごろで
遠くに街灯があるだけの公演はもうほとんど真っ暗だ
美月
優花
私と優花は声を潜めてじっと何か起きるのを待っていた
もし一人だったら、とても待っていられなかったかもしれない
そんなことを考えていたとき――
美月
公園の奥の方からふらふらと女性が一人歩いてきた
高校生くらいの年齢だろうか
優花
美月
美月
優花
そうやって様子をうかがっていると――