名門一ノ江高校

僕の名前は、青星心音(あおせころん)。

高校2年生。3組6番…

って、ここまで説明する事ないか。

今は休み時間。

彼は、僕の幼なじみ、桃山理美(ももはらさとみ)。

同じクラスで、すごく仲が良い。

今日は定期テストの日で、国語、地理、ときて、次は数学だ。

自分で言うのはなんだけど、僕は学年トップの成績で、順位は毎年1位。

そんな僕とは違って、いつも赤点な理美くん。

彼は、今年できた友達、赤村凛犬(あかむらりいぬ)。

彼も成績が良くて、クラスでトップってところ。

テスト順位はいつも2位で“僕の次に”頭が良い。

キーコーンカーンコーン

後ろの人にもプリントを回し、自分のテスト用紙に名前を書いた。

先生の合図とともに、僕たちの手はスラスラと動き始めた。

今回のテストはいつもより難しく、僕と凛犬くん以外みんな手が止まっていた

ただ1人を除いては…

今日はテスト返却日。

順位も発表される。

まぁ、いつものことだし。特に変わりないだろう。

そんなたわいのない会話をしながら学校に向かった。

先生から順位が発表された。

結果を見て、凛犬くんも呆然としている。

毎年１位だった僕は、今年は２位だった。

凛犬くんは３位。僕の一個下。

いつも１位だったのに…なんで…

名門一ノ江高校と言うのは、この県で一番難しい高校。

まさに、勉強の猛者達が集まるところだ。

僕は、すごく悔しかった。

今までずっとダントツで１位だったのに…

この僕が…2位…

そんな…

彼が流羽斗くんか…

………あ

彼って、今朝ぶつかった子じゃん⁉︎

………………

悔しい悔しい悔しい

名門一ノ江高校…かぁ…

絶対抜いてやる