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田島
田島
その日
俺は昔自分が住んでいたアパートの 近くを通りかかった
仕事で近くまで来ていた俺は
あのアパートがまだあるのか 気になって
何となく通りかかってみたので ある
このアパートにはいい思い出がない
いや、いい思い出がない どころか
思い出したくない記憶が あるのだ
十年前
アレは俺がまだ社内でも 若手と呼ばれていたような
そんな頃の話だ
仕事の付き合いの飲み会に 参加した俺は
ベロベロになるまで飲んでいた
そして、駅から自分のアパートに 向かう途中
急に便意を感じて
サビれた公園のトイレに入った
田島
田島
田島
田島
小便器の前に立った俺の目の前に
こんな落書きが描かれていた
「殺してもいい人、電話番号を教えて ください」
田島
田島
田島
田島
深酔いしていた俺は
ワイシャツの胸ポケットから ペンを取り出して
その落書きに返信する形で
自分の電話番号を書いた
田島
田島
田島