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星に願いを。−前編−

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星に願いを。−前編−

1 - 星に願いを。−前編−

♥

809

2022年07月08日

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キヨ。

レトさん

キヨ。

そんなところにつけたら見えないじゃん

レトルト

いいのいいの

レトルト

キヨくんには見せないんですー

キヨ。

ひど笑

牛沢

そんなにやばいこと書いてんの?

レトルト

やばくはないけど…

ガッチマン

恥ずかしいこと書いてるんだね笑

ガッチマン

後で見ちゃお

今日は7月7日。

ご存知の通り、七夕だ。

俺たちはガッチさんの家に 笹を持ち込んで短冊を飾っていた。

牛沢

こんな事するの子ども以来だわ

牛沢

懐かしいなぁ

ガッチマン

その時はなんて書いたの?

牛沢

覚えてないよ…

ガッチマン

ははっ

ガッチマン

そうだよね

ガッチマン

俺も覚えてない笑

キヨ。

レトさんは?

レトルト

安定した生活ができますように

キヨ。

そんな子供嫌だわ!

キヨ。

スレてんなぁ

レトルト

いいだろ別に!

それぞれいくつか願い事を書きながら

子供の頃に返ったみたいに はしゃいでいた。

レトルト

じゃあね

レトルト

あの笹はしばらく飾っておいてね

ガッチマン

場所取り過ぎなんだよなぁ…

キヨ。

俺らの願いが叶うまで置いておいてよ

牛沢

それいつになるんだよ…

牛沢

来年まであったら嫌だな

キヨ。

それはさすがにないだろ笑

ガッチさんが少し嫌そうな顔をしながら

玄関まで送りに来てくれている。

今日は短冊を飾って 雑談をして

たったそれだけだったけど とても楽しかった気がする。

レトルト

うっしーはまだいる?

牛沢

うん

牛沢

俺は泊まってくから

レトルト

そっか

レトルト

(小声で)頑張ってね

牛沢

は?

レトルト

言わなくてもわかるよ

レトルト

俺も頑張るから

牛沢

………

キヨ。

ほらそこいちゃつかない!

キヨ。

レトさん、帰るよ

こそこそとうっしーと話している レトさんの腕を引っ張って

足早に玄関を出る。

キヨ。

今日はありがとな

キヨ。

じゃ

ガッチマン

気をつけて帰ってねー

バタン

俺の家への帰り道。

今夜はレトさんを泊めることになっている。

キヨ。

レトさんさ

キヨ。

目離すとすぐうっしーといちゃつくよね

レトルト

なっ!?

レトルト

いちゃついてへんやろ!

レトルト

普通に話してただけ!

キヨ。

そうだとしても

キヨ。

距離近すぎ

キヨ。

もっと自覚持ってほしいんだけど?

レトルト

うっ…

レトルト

善処します…

なかなか素直になれないレトさんは

同じ境遇のうっしーと 話が合うらしく

二人でいるところをよく目にするのだが

嫉妬深い俺はそれを見ると いつもモヤモヤしてしまう。

家に帰りシャワーを浴びた。

夜とはいえ、こんな夏場は 気温も下がらず熱帯夜だ。

キヨ。

レトさん

キヨ。

アイス食べる?

レトルト

いる!

レトルト

ありがと!

ベッドに座りながら 散々隠そうとしていた願い事の話をする。

キヨ。

で?

キヨ。

短冊にはなんて書いたの?

レトルト

………

レトルト

それ、言わなきゃだめ?

キヨ。

だーめ

キヨ。

あんな高いところに結んで

キヨ。

俺にも見せようとしないじゃん

レトルト

あれは…

ちまちまとアイスを食べる その姿が加虐心を煽る。

レトルト

あの高さに結んだのには意味があってさ

キヨ。

え?

キヨ。

俺が見えないようにじゃなくて?

レトルト

それもあるんだけど

レトルト

天の川に願い事するならさ

レトルト

ちょっとでも高いほうが
空から見えやすいかなと思って…

レトルト

安易な考え方だけどね笑

そう言って、へらへらと笑う。

キヨ。

レトさんのくせにロマンチストじゃん

レトルト

うっさいわ!

照れているのか 顔が赤くなっているのが可愛い。

キヨ。

俺の願い事、教えようか?

レトルト

え?

レトルト

そういえば見てなかったかも…

レトルト

なんて書いたの?

ドサッ

レトルト

ちょっ…

レトルト

え…?

キヨ。

レトさんとこういうことできますようにって

レトルト

は!?

レトルト

そんなこと書いたの!?

レトルト

うっしーたちに見られちゃ…

キヨ。

ちょっと黙ってて

レトルト

んむっ…

レトさんの言葉を遮るように その薄い唇にキスをする。

キヨ。

続きするから電気消すね

レトルト

待ってキヨくん!

レトルト

そんな…まだ準備もしてない…

キヨ。

俺に全部任せてよ

キヨ。

レトさんは寝てるだけ、ね?

うっしーへの嫉妬も レトさんの自覚のなさも

短冊に全部書いたら 何とかなるのかなーなんて思って

俺は部屋の電気を消した。

TO BE CONTINUED…

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