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第4話「笑う日向」

翌日・昼休み 教室 (窓際で昼食を食べる日向、隣には真白)

真白

ねぇ日向、最近、蘭と仲良すぎじゃない?

日向

冷静に、そう見えるだけ。

真白

ほんとぉ?だってこの前、美術室から二人で出てきたとき、蘭、めっちゃ顔真っ赤だったよ。

日向

(小さく笑う)……蘭って、絵のことになると夢中だから。

真白

ふーん……(じっと日向を見る)

真白

でもさ、夢中って、好きと似てるよね。

(日向は箸を止める)

日向

冷静に、それは哲学的な話だね。

真白

(笑って)はいはい、冷静日向さん。

(そこへ結衣が教室に入ってくる)

結衣

あ、二人とも。放課後、蘭に呼ばれてるよ。

日向

え?私?

結衣

うん、「大事な絵が完成したから」って。

真白

うわ、告白の予感?

日向

冷静に、それはない。……と思いたい。

放課後・美術室 (カーテンの隙間から夕陽が差し込む)

来てくれたんだ。

日向

結衣から聞いた。完成したんでしょ?

うん。見て。

(蘭が布を外す。そこには、昨日の“笑う日向”が描かれている。 でもその笑顔は、現実よりも柔らかく、温かく、まるで——生きているみたい)

日向

(息を呑む)これ……本当に私?

うん。私の目に映る日向。

日向

……すごい。笑ってる。私、こんな顔できるんだ

(微笑む)その笑顔を見たくて、ずっと描いてたの。

(ふと、絵の中の日向が、ほんの少し——瞳を動かした)

日向

(小声で)……え?

どうかした?

日向

い、今……動いたような……

(静かに)……やっぱり、見えたんだね。

日向

え?

この絵、描いてるうちに気づいたの。

日向が、どんどん“向こう側”に引かれていくのを。

(空気が一瞬、冷たくなる)

日向

冷静に……何言ってるの?

大丈夫。

だって私、どんな形でもいい。

日向が、私の世界にいれば。

(蘭の瞳が静かに潤む。 日向の胸の奥がドクンと鳴る)

日向

(心の声)冷静に……心が追いつかない。

日向

(心の声)でも、蘭のその目に映る私は——

日向

……そんな顔、しないでよ。

どんな顔?

日向

まるで、私を失うみたいな顔。

(沈黙。風がカーテンを揺らす)

(小さく)……もう、失ってるのかもしれないけど。

日向

……え?

(蘭は微笑むだけで、答えない)

次回予告:「もうひとりの日向」 スケッチブックの中の“笑う日向”が、現実と入れ替わる。 そして蘭が語る、「あの日、日向はもう——」という衝撃の言葉。

スケッチブックに恋をした

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