真宙(まひろ)
真宙の父
マイキー
三ツ谷
真宙(まひろ)
真宙の父
真宙(まひろ)
ポンッ (真宙の頭を撫でる)
真宙(まひろ)
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙(まひろ)
真宙(まひろ)
真宙の父
真宙の父
真宙の父
真宙の父
場地
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙の父
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
お母さんとは記憶がない頃から 一緒に遊んでた
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
ハナミズキの木の前で俺達は 毎日のように遊んだ
鬼ごっこに隠れんぼ それからボール遊び
どれも楽しかったけど、 1番楽しかったのは
〜♪
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
1番楽しかったのは お母さんの前でギターをひくことだった
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
大して上手くもない俺のギターを 水木はずっと聞いてくれた
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
時には一緒に歌ってくれたこともあった
飛翔(真宙の父)
お母さんの歌声が好きだった
優しくて、切なくて 思わず涙が零れるような歌声だった
水木とは幼稚園からずっと一緒で
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
四六時中ずっと一緒だった
…毎日こんな楽しい生活が続く
そう思ってた矢先
高校生の夏、飛行機事故で両親が タヒんだ
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
父さんと母さんがタヒんだ後は
色んな親戚の家を転々とした
親戚
飛翔(真宙の父)
親戚
飛翔(真宙の父)
奴隷のように使われる家もあったし
親戚
飛翔(真宙の父)
親戚
飛翔(真宙の父)
暴力を振るわれることもあった
……どこの家にも煙たがられたよ
18歳になった時
タヒぬことを考えた
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
自○しようとした
……その時だった
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木と久しぶりに再開したのは
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
バチーン✋
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
水木(真宙の母)
ギュッ (水木が飛翔を抱きしめる)
水木(真宙の母)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木は元々両親がいなくて施設暮しで 施設から許可なく家出して
俺はというと親戚の家から 荷物をまとめて家出
18で家出なんてあまりに無謀だった
……それでも
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木とならどんな生活でも楽しかった
それから俺は音楽の通信制の 大学に通いながら身を粉にして働いた
昼間に働いて夜に学校で勉強するなんて もちろん、辛かった
……それでも頑張れたのは
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
水木(真宙の母)
優しくて強くて
ハナミズキの花が良く映える 水木が隣にいてくれたおかげだった
……水木と一緒だったからどんなに 険しい道も歩いてこれた
しばらくして、俺が作った音楽が 認められて俺は作家になった
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
俺が作家になるって知らせた時、 まるで自分のことに喜んでくれた 水木の顔を今でも鮮明に覚えている。
それからしばらくして家庭が安定して
俺達に子供ができた
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
おぎゃー、おぎゃー
助産師
助産師
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木が命をかけて産んでくれた その子は
目に入れても痛くないほど可愛いかった
真宙(まひろ)
真宙(まひろ)
飛翔(真宙の父)
すごく元気だな
水木(真宙の母)
名前は"真宙"
宇宙のような無限大の可能性と
宇宙を埋め尽くすくらいの"愛"を 持ってくれることを祈って
飛翔(真宙の父)
この幸せがずっと続く……
そう思ってた
真宙(まひろ)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
真宙(まひろ)
いつも通りの毎日
帰ってきたら "おかえり"って言ってくれると思ってた
……でも、水木から一生"おかえり'' を言ってもらえる事はなかった
飛翔(真宙の父)
忘れもしない
1995年1月17日午前5時46分
グラッ…
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
俺はその時、出張で名古屋にいたから 地震もそんなに酷くなかった
飛翔(真宙の父)
その時はそれくらいにしか 考えてなかった
ザワザワ……
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
モブ
モブ
飛翔(真宙の父)
モブ
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
モブ
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
その時、頭が真っ白になった
崩壊した建物、火事で火の海となった街
……まるでそこは ''地獄"だった
俺は飛行機に飛び乗って 家へ帰った
帰ってきた時、言葉を失った
地面はタヒ体で埋め尽くされていた
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
頭の中は不安でいっぱいだった
色んな避難所を転々として
4日目、やっと真宙を見つけた
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
真宙(まひろ)
……でも、そこには
飛翔(真宙の父)
真宙(まひろ)
真宙(まひろ)
飛翔(真宙の父)
信じられなかった
あの人のタヒを
……信じたくなかった
水木(真宙の母)
水木(真宙の母)
俺が出張に行かなかったら 水木はタヒなずに済んだのか?
……あの時、もし俺がもっと早く 着いてたら水木はタヒなずに済んだのか?
考えれば考えるほど 後悔が募るばかりだった
飛翔(真宙の父)
真宙(まひろ)
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
飛翔(真宙の父)
真宙(まひろ)
飛翔(真宙の父)
このやり場のない怒りをちっぽけな 俺は誰かにぶつけるしかなかった
…どうやっても、水木は戻ってこない
そんなの知ってた
……でも
俺は水木の"タヒ"を受け入れられなかった
真宙(まひろ)
千冬
真宙の父
真宙の父
真宙の父
真宙(まひろ)
三ツ谷
真宙(まひろ)
真宙(まひろ)
真宙(まひろ)
スルッ (真宙の父が真宙を撫でる)
真宙の父
真宙の父
真宙(まひろ)
マイキー
真宙の父
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙の父
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
水木(真宙の母)
真宙の父
真宙(まひろ)
〜♪
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙(まひろ)
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙の父
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
終わりますように
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
飛翔(真宙の父)
水木(真宙の母)
真宙(まひろ)
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙の父と真宙
真宙の父
真宙(まひろ)
場地
真宙(まひろ)
真宙(まひろ)
真宙(まひろ)
真宙の父
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙の父
真宙の父
真宙の父
マイキー
真宙の父
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙の父
真宙の父
真宙の父
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙の父
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙の父
真宙(まひろ)
場地
千冬
真宙の父
ドラケン
真宙の父
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙の父
真宙の母
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙の父
真宙の父
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙の父
真宙(まひろ)
千冬
真宙(まひろ)
マイキー
場地
場地
場地
真宙(まひろ)
三ツ谷
ドラケン
ドラケン
千冬
真宙(まひろ)
真宙(まひろ)
真宙の母
真宙の父
真宙(まひろ)
真宙(まひろ)
真宙(まひろ)
ハナミズキの木が 嬉しそうに揺れている気がしたんだ、