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フィン

フィン

うぉぉぉぉ!!?

フィン

死ぬほど痛いがぁ!?

カエデ

そりゃ獣の爪ですよ?

カエデ

人とは違って狩るための武器ですから

カエデ

鋭さは間違いないでしょう

フィン

しかもこれ今気づいたんだけどさ

フィン

僕ダメージ喰らえば喰らうほど異能開花使いにくくなるんだわ

カエデ

どういうことです?

フィン

至極単純な話でな

フィン

身体能力強化なので血流なんかも上がるわけよ

フィン

そのため、傷が出来たその状態で異能開花使うと傷口から血が溢れ出てくるのよ

フィン

てことはそのまま血が足りなくなっておしまいってことになり得るのよね

カエデ

なるほど

カエデ

思いのほか別のデメリット抱えてますね

フィン

だからまっずいかも……

カエデ

ですね…

カエデ

とりあえず一度傷を塞ぎます

カエデ

『医療魔法 ヒール』

カエデがそう唱えるとフィンの傷はみるみるうちに癒えていく

フィン

僕の異能開花もしかするとノーダメージ前提かもしくは回復役がいて成り立つのかも

カエデ

だとしたらやはり癖が強いものですよ

カエデ

自己完結型に見えて実はそうじゃないとは

カエデ

ドッキリだとしたら大成功でしょうね

フィン

そんな余裕僕にはないんだけどね

フィン

フィン

うおっと!?

カエデ

(ミニベアと言えど流石に動きに慣れているみたいです)

カエデ

(恐らく投げナイフなんかに固執せず、殴りに行けば倒せる相手ではある)

カエデ

(でも、それじゃあ可能性を広げることはできない)

カエデ

(かと言ってこのままやり続けるのも得策ではない…)

カエデ

(今は自分たちの身を案ずることからだ)

カエデ

カエデ

フィンさん!!

カエデ

投げナイフにはもう固執しなくていいです

カエデ

アイツをやることに特化してください

フィン

いいや

フィン

それでも僕は投げナイフを投げるぞ

カエデ

相手はもうフィンさんの動きに慣れてます

カエデ

脚力に力を使っている時は流石に追えてないですが

カエデ

投げる瞬間速度が落ちることはもう学習されてます

カエデ

またそこを突かれると……

フィン

フィン

むしろ上等だよ

フィン

カス当たりでも当ててるなら次の一撃は頭にでもぶち当ててやる

カエデ

それ諸刃の剣すぎますって!

フィン

残念なことに僕は頭使うことが嫌いでね

フィン

あいにく、それ以外の策は思いつかない!

あえてスピードを落としナイフを投げる構えに入る

傍から見れば見え透いた罠だが、相手は一度成功経験を得ている

その成功経験を餌にして再度攻撃を誘う

そして見事に引っかかったミニベアの頭に狙い定めて渾身の力込めたナイフがミニベアを襲う

フィン

フィン

僕の勝ちだァァァァ!!

魂の叫びとともにそのナイフはミニベアの頭部に突き刺さり事切れる

フィン

ど、どうだ!

フィン

これが背水の陣ってやつよ……

カエデ

だいぶ息切らしてますけどね

カエデ

けど、まさかミニベアを慣れない投げナイフで討伐できるとは思いませんでした

フィン

やっぱり追い詰められた時にでる120%の力が偉大なんよ

カエデ

そのおかげで僕の医療魔法の練習はほとんどできませんでしたけどね

フィン

そんな日もある

カエデ

けど、フィンさんの異能開花の弱点を補えそうな魔法は思いついたので

カエデ

それを何とか会得して練度を高めておきますね

フィン

うん助かる

時は遡り彼らが森に来る数分前

シュナ

シュナ

はぁぁあ!

ハル

まだ意識しないとダメみたいだね

シュナ

ですね……

ハル

でも、最初と比べると格段に良くなってるよ

シュナ

そりゃ休憩なしでこれやってますからね

ハル

あともう少ししたらその辺の冒険者よりも強くなれるよ

シュナ

現時点ではそうでも無いってこと?

ハル

ま、そうね

ハル

けど、才能開花が良いものだからそれで補われてる感はある

シュナ

私の実力<才能開花てこと?

ハル

現時点ではな

ハル

それをどう覆すかもあんた自身にかかってるんだよ

シュナ

まぁ、やれることは全部やるよ?

シュナ

今の私の夢はアウルートに行くこと

シュナ

その道中でくたばるのは、ねぇ?

ハル

まぁね

ハル

じゃあ実戦と行こうか

シュナ

え?

ハル

ハル

私が気づいてないと思ったのか野盗が

野盗

気配を消してたのに気づくとか化け物か?

ハル

消せてないから気づいたんだよたわけが

野盗

なら、バレたらバレたでやることはひとつだ

野盗

お前ら二人にはちょっと痛い目見てもらうぜ!

ハル

やるのは私じゃなくて隣の子よ

シュナ

シュナ

あ、ここで私に振るんだァ

野盗

どっちでもいいぜぇ?

野盗

死ぬ順が変わるだけだからなぁ!?

ハル

舐められてるぞ

シュナ

小悪党ごとき真剣を出すまでも無い

これまでのハルとの修行の成果なのか構えるまもなくただ一呼吸しただけ

その一呼吸の間に野盗はすぐそこに迫っていたのに

彼女が息を吐き終えたあと目前に迫っていた野盗は突然倒れ込む

シュナ

素人の私にやられるアンタ素人以下よ?

シュナ

ゴミと一緒よゴミと

シュナ

やってることはそのまんまだしお似合いではあるかもね

野盗

野盗

(な、何をされたか全く分からない……)

野盗

(だが、確かなこの痛み…)

野盗

(足に一撃と首に一撃計二回……)

野盗

(たった二撃で俺は身動きが取れなくなったということか!?)

野盗

(くそっ!一体どんなトリックを……)

シュナ

私がやったのは至ってシンプル

シュナ

ただ今手に持つ木製の剣を素早く抜刀しただけなのよ

シュナ

そのスピードにあんたの目が追いついてないって話

ハル

(ほんと僅かな時間でここまで急成長するなんていい才能貰えたわねこの娘)

野盗

くそ!くそぉぉぉぉ!!

野盗

俺はお前なんかに!

野盗

お前なんかに!!

シュナ

負けは負けなんだから大人しくしててね

シュナ

すぐギルドの人呼んで処遇決めてもらうんだから

ハル

男が女に負けない なんて考えはこれを機に捨てな

ハル

私ら目指すとこが目指すところだからそんなちんけなことに囚われてないけどね

剣も魔法も才能ないからステゴロで世界を回ってみる

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