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Episode8『記憶』
中学生の頃の記憶で鮮明に覚えていることがあるんだけどさ
この記憶は忘れたくても忘れられないし どうしても忘れたくない。矛盾だよね〜
中学生2年生の時 クラスに可愛い女の子が居た
可愛いと言っても顔が可愛いとか そういうのじゃなくてさぁ
髪は少し傷んでて 肌には少し吹き出物があって 平凡な顔つき
何かが上手って訳でも無い、本当に平凡
なんなら周りより劣ってるし、 嫌われそうなタイプ
クラスの中心にいる子の周りに引っ付いて いつもヘラヘラ笑ってる
そんな簡単に言えばキショい子 地味でクラスの真ん中よりちょっと端辺りに居る子
けどね、中学生だったあの頃いまだ未熟だった頃に出会った その女の子は他のどの子よりも可愛くて
最高に反吐が出そうなくらい最低だった
その女の子を誘ったことがあってさ
簡単な甘い言葉を吐いただけで その子はすぐに虜になったの
ベッドの中で交わったけど、正直最悪だった
体型は微妙だし抱き心地は悪い
キスをするにしても唇がガサガサで痛い
声もブッサイクで耳が痛かったし ほーんと最悪!
けど可笑しいことに、 そんな女の子に惹かれてしまった様な自分も居た気がするんだぁ
え?
なんで惹かれたかって?
んー…そうだなぁ
強いて言えば
グレイ
グトナ
グトナの持ってるウイスキーのグラスに入っている 丸い氷が揺れカランと音を鳴る
時計は夜の1時を軽く回っている中 グレイはヒグレのバーで数人の友人たちと話している
グレイはカクテルをくいと飲んで話す
グレイ
レミッシュ
グレイ
樹
グレイ
グレイ
レミッシュ
フィル
レミッシュやフィルから注がれる呆れ気味な視線を感じながらも グレイはケロりとした様子のままだ
そんな軽い雰囲気の中、グトナがグレイに尋ねる
グトナ
グトナ
グトナ
グトナ
その瞬間、先程までのグレイの軽い雰囲気が一瞬にして消え
笑顔が真顔に変わった
真っ暗な髪と瞳の美人の真顔は相当迫力があり なんとも言えぬ不気味さがる
周りの空気が冷えた瞬間、 ようやくグレイが口を開く
グレイ
背筋を伸ばし、真顔で丁寧で抑揚の少ない声で話しているものの 何処か目は虚ろであり
普段の少々幼さの残る姿からは想像がつかないくらい 洗礼され、高潔な印象を受ける
カクテルを持っているグレイの手は 震えていて、
今にも零してしまいそうになっている
グレイ
グレイ
グレイ
グレイが口元に手を当てながら 話を続けようとする
樹
グレイ
樹の声に反応した瞬間、笑顔が戻り いつもどうりの軽い口調に戻る
グレイ
グレイ
グレイは何事も無かったかのように へラりと笑う
グトナ
レミッシュ
樹
フィル
少々気まづさが残る空気の中 フィルが口を開く
フィル
フィル
グレイ
グレイ
ヘラヘラと笑い 足を組み直しながらグレイが首を傾げる
フィル
フィルが声を荒らげた時、 店の奥からヒグレが顔を出し、グレイを呼ぶ
ヒグレ
ヒグレ
グレイ
グレイ
四人に手を振り、グレイが店の奥に行ったのを確認すると
ヒグレが四人のことを見て少々声の大きさを落として話し始める
ヒグレ
グトナ
ヒグレ
ヒグレ
ヒグレ
ヒグレ
ヒグレの珍しく深刻そうな雰囲気に 四人が少々萎縮して、空気が重くなる
そんな中、樹が意を決した表情でヒグレを真っ直ぐと見る
樹
樹
ヒグレ
ヒグレ
ヒグレが樹の肩に触れようとした時、 樹が手を払い、泣きそうな声を押し殺したまま大声をあげる
樹
樹
レミッシュ
樹
樹
樹
樹
レミッシュ
レミッシュ
レミッシュ
フィル
フィル
グトナ
グトナが静かに笑ったあと、 席を立ちヒグレに頭を下げる
グトナ
グトナ
グトナ
グトナ
グトナ
ヒグレ
ヒグレ
ヒグレ
四人は目配せをした後ヒグレの方をじっと見つめ、 ヒグレはそれを承諾と受け取る
すると、カウンター越しに立ち、 グレイと初めて出会った時の事を話し始めた
次回…Episode9『黒色の思い出』 投稿日…未定
コメント
15件
重たいのやめて欲しいなぁ!!!!!ねぇ!!!やめてよぉ!!!!(実質DV)
(っ'ヮ'c)<ウヒョォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ グトナが頭を下げた!!!!あのグトナがッッッ!!!(((( グレイの過去か…絶てぇ重いよな、自己防衛でめっちゃ雰囲気変わるんだし… 親の前とか姉の前ではああいう風になるんだろうか…
更新タスカルゥ( ¯꒳¯ )♡ 今回も面白かったです(白目)(げんじつからめをそむけたい) 次回のグレイ過去編(?)楽しみにしてます