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部屋の中に、私がいた。
悲しくて、辛くて、嫌だった。
褒めてみた。
消えなかった。
怒ってみた。
まだ消えなかった。
目を一瞬離した隙に、いなくなっていた。
また、逃げられてしまった。
雨粒が落ちる音が、やけに煩く感じた。
窓の外の白色が、美しかった。
どうでもよくなって、また考えた頃に、私が現れた。
どうでもよかった。
解け始めた。
解けて、解けて、なくなり始めたときに、 声が聞こえた。
邪魔、
違う。
私は、まだ。
まだ、思われてる。
だから、だから、戻った、きっと。
まだ、まだ頑張る、頑張れなきゃ。
私は、まだいた。
……。
…わかってる、わかってるよ。
でも、もうちょっとだけ。
笑って、戻って、笑って、また戻る。
考えて、気持ち悪くなって、 考えて、泣く。
思われて、やって、思って、苦しくなる。
繰り返し、繰り返し…
誰が悪いなんてない。
苦しくなるのは、自分のせい。
手に入れたレッテルを、手放すまいと
意味もなく、毎日を過ごす。
それが苦しいなら。
笑うのを、頑張るのを、無理するのを、 やめればいい。
でも、僕は、、。
目の前のマリオネットは 糸が切れたままだ。
苦しくて、苦しくて、 苦しくて、苦しくなった。
私はいた。
私は、子供のような笑顔で、 嬉しそうにしていた。
でも、どこか哀しそうな顔だった。
どうしたらいいのだろう。
分からない。
分からない。
分からない。
また頑張れる日が来るだろうか。
そもそも私は今まで頑張っていたのか?
何を、頑張っていたのか。
何のために?
誰のために…?
………。
……「みんなのため」なんて、なんて。
気持ちが悪い。
どこまでもどこまでも吐き気がする。
「辛い」とか、「苦しい」だとか。
全部全部、本当に───。
嫌だ。嫌だ。いらない。
不必要だ。
嫌だ。
…私は、どう思う?
頑張れると思う?
大嫌いな青色を、大好きな黒色を。
もっと近くで見たいとは思わないのか?
カチ。カチ。カチ。カチ。
時計の針が、進んでいく。
小さく、力強く、
音を刻みながら。
それは、実に規則的だ。
時間は、
有限で、だけど無限で、
世界は、
完璧な予定表の通りに進んでいく。
それは、誰かを待つことは無くて、
待ってはくれない。
世界が、「そうなること」を決めたなら、
それに従わねばならない。
時計が、伝えている。
…あぁ、空が綺麗だ。
空には、天使の梯子がかかっていた。
いつだって、「理想」になれた時はない。
誰だって、「理想」にはなれない。
だから私がいて、私がいる。
でも。
「理想」にはなれなくとも。
次に行く場所では、
分かり合えたらいいね。
次に行く場所があるかも、 分かんないけどさ。