そして2人は
結ばれて
仲良く暮らしました
あなたは知っているだろうか?
どんなに気心が知れている相手でも
自分以外の人と暮らすのは
ある程度ストレスなのだ
育ってきた環境も
生活習慣も
違うのだから
日常のどうでも良いようなこだわりや
受け入れられない癖
慣れるまでは
新生活を楽しむどころではない
……かもしれない
やがて2人には
かわいい赤ちゃんが生まれ
あなたは知っているだろうか?
生まれたての
ふわふわとした
羽根のように軽そうに見える赤ん坊が
意外とずっしり重いことを
そして
寝てばかりいると思った赤ん坊が
一日中ぐずり
世話しても
世話しても
世話しても
なかなか機嫌を直さなかったり
夜中でも
何度も何度も
泣き声を上げる
まとまった時間、眠れないことが
どんなに辛いか
かわいい
なんて思う余裕はない
……かもしれない
子供はすくすく元気に育ち
あなたは知っているだろうか?
子供を連れていると、 行動が制限されることを
近所に買い物に行くのでさえ
走り回る子供を叱り
商品を触ろうとするのを制止し
お菓子をねだって床に引っ繰り返り 泣きわめくのをなだめ
そのくせ帰り道に 疲れた歩けないとしゃがみこんで 動かなくなるのを担ぎ上げる
という苦行を 毎日耐えなければいけない
……かもしれない
子供はすくすく元気に育ち
あなたは知っているだろうか?
叱りすぎた日は
あどけない寝顔を見ながら
後悔の涙を流し
理想と現実の隔たりに苦しむ
……かもしれない
あなたは知っているだろうか?
夢見ていたのとは違う
現実の生活
ストレスもたまり
疲れ
時には
こんなはずではなかったと嘆く
それでも
ここが居場所だと思えるなら
……幸せなのだ
いつまでも幸せに暮らしました