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「なんであんな格好してんだろうね?」

「それな?言われるの分かってんならあんな格好しなきゃいいのにね」

瑞希

(うるさいな、もう慣れたけど。)

「うわ暁山じゃん。あいつやばいらしいぞ。」

「あ、あの噂?ほんとだったらやばいよな〜笑」

瑞希

(…)

「ねぇねぇ、このキーホルダー可愛くない?3人でお揃いにしようよ!」

「いいじゃん!私これ!」

「いっそのことさんこいちにしよ!」

瑞希

(…)

瑞希

(おそろいか…)

瑞希

(おそろいなんて、いいものじゃないよ。)

瑞希

(はは、頑張って隠してきたのにな。)

ー瑞希の部屋ー

瑞希はハッとベッドから飛び起きた。

目を開けるといつも自分が過ごしてる部屋だった。

体全体が汗びっしょりで気持ち悪い。

瑞希

なんだ、夢。

瑞希

今何時だろ?

時計を見ると、7時半を指している。

瑞希

…準備しよっと!

瑞希

杏に「なんで学校来なかったの?」って怒られちゃうしね!

瑞希はリボンと髪ゴムを棚から取り出す。

少しうねっているクルクルの髪を髪ゴムでいつものようにサイドテールに結ぶ。

最後にお気に入りのリボンで髪ゴムを隠すように結ぶ。

瑞希

よしっ、でーきた!

瑞希

…暇だし今日は珍しく早く行こーっと!

瑞希はスキップをしながら「いってきまーす!」と玄関のドアノブに触れた。

ー神山高校校門ー

久しぶりに学校に来た。

少し早めの時間なのに校門前は人で溢れ返っている。

瑞希

こんな人が多いってことは…

風紀委員でーす!チェックしまーす

瑞希

お、やっぱり。

瑞希

今日、風紀委員の日かぁ…

見ての通り、杏は風紀委員だ。

瑞希は色々規則を破っているので本来、風紀委員に怒られる立場なのだが、実は瑞希よりも問題児が2人ほど…

あ、神代先輩!学校に工具箱を持ってきちゃダメって何回も言ってますよね!?

あぁ。でもネネロボが…

ね、ねねろぼ…?

とりあえず学校に工具箱とロボット持ってくるのやめてください!

…がんばるよ。

変人ワンツーのツー、神代類。

瑞希

…毎回あぁだもんな。類。

ハーっハッハッハ!今日もいい天気だなっ!

変人ワンツーのワン、天馬司。

あ、天馬先輩!うるさいです!静かにしてください!

お、司くんじゃないか!どうだい?実験に付き合ってくれないか?

神代先輩!だから__________!

__________?

__________!!

瑞希

…校舎に入ろっと。

そろそろ人が多くなってくる時間だ。

心が痛くなってくる。

瑞希は類と司と杏の声をBGMにしながら校舎に入った。

校舎の中は恐ろしく静かだった。

校門前のさっきまでのうるささが嘘のようだ。

瑞希

瑞希

(授業、めんどくさいなぁ…)

瑞希

サボろうかな…。

瑞希

(!?声に出てたっ!)

瑞希は周りを見渡す。

そこで前から歩いてくる女の子と目が合った。

寧々

…(ペコリ)

瑞希

(…あの子可愛い。)

目に優しい緑髪。優しそうな紫色の瞳。規則正しく着こなした制服。

瑞希はその女の子に見とれていた。

寧々

_____!

瑞希

瑞希

(綺麗な目だなぁ…)

寧々

あ、_____!

瑞希

(優しそうな子…。)

寧々

あ、あの!

瑞希

!?はい?

寧々

な、なにか用で、しょうか?

寧々

ジロジロこっち見てた…ので。

瑞希

あぁ!いやなんでもないですよー?綺麗な目だなって見てただけなんで!

瑞希

それじゃ、失礼します!!

寧々

__________!?

瑞希は逃げるように階段を上に登る。

やっぱり、サボろう。

心がどんどん傷んでくる。

瑞希は屋上へ向かった。

瑞希

ハァ…ハァ…。

瑞希は床にゆっくりと座る。

瑞希

…ハァ。

瑞希

疲れたな。

『うわ、瑞希じゃん。』

頭からその言葉が離れない。

頭がズキズキと痛む。

瑞希

…なんでボクだけ変わってないんだろう。

瑞希

類も…心から信頼出来る仲間を見つけたし…。

瑞希

ボクも「友達」と呼べる人が沢山できた気がする。

瑞希

でも_____!

瑞希

ひ…

秘密を話せていない。

そう言おうとしたが、口を閉ざした。

だってそこには。

久しぶりだね。瑞希。

昔馴染みが「やれやれ」という顔でこちらを見ていたからだ。

瑞希

類!?

瑞希

さっきまで校門前に居たじゃん!?

瑞希

なんでここに?

いやぁ、何となくここに瑞希が居るような気がしてね。

風紀委員を押し切って来たんだ。

瑞希

…司先輩は?

もちろん置いてきたよっ♪

瑞希

流石類だね笑

それで瑞希。

どうしたんだい?

具合が悪そうに見えたんだが…

瑞希

…ううん、悪くないよ。

瑞希

心配してくれてありがとう。

…そうか。

それじゃ、もうすぐ授業があるから行くよ。

瑞希もサボりは程々にね。

瑞希

はーい。

ふふ、またね。

類は若干笑いながら、階段を降りていった。

心做しか、階段を降りる時の足取りが少し楽しそうだった気がする。

瑞希

…寝よう。

瑞希はひなたぼっこをすることにした。

辛いことを忘れるために。

これは瑞希が男子軍によって少しだけ心が救われていく物語。

秘密を抱えた瑞希さん

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