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ライブ会場では摩耶が リハーサルを行っていた

白縫信愛

・・・・・

馬場龍河

いるか?その霊は

白縫信愛

はい・・椅子に座って
TAMAYAさんを見てます

信愛の視線の先には 千秋の姿があった

佐敷千秋

・・・・・

白縫信愛

ゴクリ・・・

信愛は生唾を飲み込み 千秋に近づいていく

種松摩耶

ああ・・君は
さっきの高校生ね

種松摩耶

あの男の子は無事?

信愛に気づいた摩耶は リハーサルを中断して 近づいてくる

白縫信愛

あ、はい・・・
そんな重症じゃ
ないみたいです

種松摩耶

よかったぁ〜・・

種松摩耶

私も明日お見舞いに
行かせてもらうから

種松摩耶

本当だったらすぐに
行くべきなんだけど

種松摩耶

リハーサルが結構大変で
時間取れなくってさ

白縫信愛

いえ、そんな・・・

種松摩耶

なら、私はこれから小諸さんと打ち合わせだから

種松摩耶

ゆっくりしてってね

白縫信愛

は、はい・・・
ありがとうございます

摩耶は信愛たちに 軽く会釈をすると 会場から出ていく

白縫信愛

・・・・・

摩耶が退出したのを確認した信愛は 千秋の横に座る

白縫信愛

佐敷千秋さんですよね?

佐敷千秋

・・・・・

佐敷千秋

誰?

白縫信愛

私・・信愛っていいます

佐敷千秋

ノア?

佐敷千秋

というか何で
私が視えてるの?

佐敷千秋

霊感があるとか?

白縫信愛

はい・・

佐敷千秋

ふー・・・ん

佐敷千秋

で?その霊感ある
信愛ちゃんが私に
何か用でもあるの?

白縫信愛

あなたを救いたいんです

佐敷千秋

救う?

白縫信愛

TAMAYAさんの曲って
千秋さんが作詞作曲
したんですよね?

佐敷千秋

・・・・・

佐敷千秋

なんでそう思うの?

白縫信愛

順を追って
話してもいいですか?

佐敷千秋

うん・・いいよ

白縫信愛

私たちはTAMAYAさんの
マネージャーさんから
ある相談を受けました

白縫信愛

TAMAYAさんの周りで
起こる怪奇現象の原因を
突き止めて欲しいって

佐敷千秋

・・・・・

白縫信愛

そしてあの照明が落下
する事故に出会しました

白縫信愛

その現場で千秋さん
あなたの姿を視たんです

佐敷千秋

・・・・・

白縫信愛

あの照明の落下の原因は
千秋さんなんですか?

佐敷千秋

・・・・・

佐敷千秋

あの男の子は無事だった?

白縫信愛

はい・・さっき
TAMAYAさんにも
言ったように

白縫信愛

重症じゃ
ありませんでした

佐敷千秋

ごめんね・・・

佐敷千秋

まさかあの男の子が
助けに行くなんて
思ってなかったから

佐敷千秋

巻き添えだよね・・
ごめんね・・・

白縫信愛

千秋さん・・・

佐敷千秋

それから?

佐敷千秋

何で私が作詞作曲
したって思ったの?

白縫信愛

あ、はい・・・
話を元に戻します

白縫信愛

それからその霊が
佐敷千秋さんであると
教えてもらって

白縫信愛

TAMAYAさんの元アシスタント兼マネージャーであると聞かされました・・

白縫信愛

自殺をしたってことも
聞かされました・・

佐敷千秋

・・・・・

白縫信愛

それから私たちは
千秋さんが勤めていた
事務所に向かいました

白縫信愛

千秋さんに関する資料が
何かしら残ってるかも
しれませんから・・

白縫信愛

けど、事務所には
千秋さんが居た痕跡が
全て破棄されてました

白縫信愛

法律で保管が義務化
されてるのに・・・

佐敷千秋

・・・・・

白縫信愛

そこで私たちの中で──

白縫信愛

千秋さんの自殺には
事務所の人間が関わって
るんじゃ無いか?

白縫信愛

そんな疑問が
生まれました

佐敷千秋

・・・・・

白縫信愛

そしてその疑問は
確信に変わりました

白縫信愛

後から事務所に
やってきた社長が

白縫信愛

私たちが千秋さんについて
調べていると知った途端に

白縫信愛

ゴルフクラブで私たちを
襲ってきたんです

佐敷千秋

・・・・・

白縫信愛

私たちは知り合いの
助けもあって何とか
ことなきを得ました

白縫信愛

そして最後に
友達から

白縫信愛

TAMAYAさんの
曲のスタイルが

白縫信愛

こころクリーニング
リリース後から

白縫信愛

180度違うスタイルに
なったと聞かされました

佐敷千秋

・・・・・

白縫信愛

これらを全て繋げて
導き出した答えは──

佐敷千秋

私が作詞作曲した歌を
摩耶ちゃんが盗んだ

佐敷千秋

その事にショックを
受けた私が自殺

佐敷千秋

それか私は
摩耶ちゃんに復讐してる

佐敷千秋

そう言いたいの?

白縫信愛

は、はい・・・

白縫信愛

違いますか?

佐敷千秋

違うよ・・

白縫信愛

え?ち、違う?

千秋の予想外の言葉に 信愛は目を見開く

佐敷千秋

確かにこころクリーニング
定義の無い言葉の刃物

佐敷千秋

この2曲は私が
作詞作曲した歌だよ?

佐敷千秋

でも元は私が
摩耶ちゃんに
歌ってほしくて

佐敷千秋

私が作詞作曲した
みたいな部分もあるの

白縫信愛

そ、そうだったんですか?

佐敷千秋

私ね・・歌は
めっちゃ下手でさ

佐敷千秋

けど作詞は昔から
大好きだったの

佐敷千秋

だから暇があれば
授業中だろうが

佐敷千秋

ご飯食べてる
最中だろうが

佐敷千秋

必死に詩を書いてたの

白縫信愛

・・・・・

佐敷千秋

でも周りの大人は
そんな私を普通じゃない!

佐敷千秋

って言って受け入れて
くれなかった・・・

白縫信愛

まるで定義無い言葉の
刃物の歌詞そのもの
って感じですね

佐敷千秋

確かにね・・あれは
実体験を元に書いた
歌詞だからね・・

佐敷千秋

私なんて誰からも
受け入れてもらえないんだ
って諦めてた・・

佐敷千秋

でもそんな時
偶然摩耶ちゃんの
ライブを見てさ

佐敷千秋

めっちゃ感動したの

白縫信愛

・・・・・

佐敷千秋

まぁ、お客さんは
今みたいにいっぱいは
入ってなかったんだけど

佐敷千秋

歌詞がとにかく良くて

佐敷千秋

激しく魂の叫びを歌う
って感じのロックで

佐敷千秋

身体中ビリビリ〜ッ
って電撃走った
みたいに痺れたの

白縫信愛

・・・・・

佐敷千秋

それからライブ終わりに
出待ちしてたらさ

佐敷千秋

摩耶ちゃんから
話しかけてくれてさ

佐敷千秋

気がついたら私の
悩みとか夢とか

佐敷千秋

ぜ〜んぶ話してた

白縫信愛

・・・・・

佐敷千秋

そしたらさ?私が
社長に話してあげるから

佐敷千秋

私のマネージャー
やってみる?って
そう言ってくれたの

佐敷千秋

受け入れてくれない
人間ばかりの環境に
身を置くより

佐敷千秋

才能を理解して寄り
添ってくれる人と過ごす
方が良いだろうって

佐敷千秋

作詞の勉強にも
なるだろうからって

佐敷千秋

私めっちゃ嬉しかった

千秋は楽しかった思い出を 追体験しているかの様に 華やかな笑顔で語る

白縫信愛

初対面の千秋さんに
そこまでするって

白縫信愛

懐が深いですね

佐敷千秋

ほんとそれだよね
海だよまるで

白縫信愛

ですね・・・

佐敷千秋

そうやって摩耶ちゃんの
そばで勉強しながら

佐敷千秋

書き上げた曲が
こころクリーニングと
定義の無い言葉の刃物

佐敷千秋

この2曲なの

白縫信愛

・・・・・

佐敷千秋

私ね・・この歌を
摩耶ちゃんに
歌って欲しかった

佐敷千秋

そうすればもっと
色んな人に曲を
届ける事が出来て

佐敷千秋

私と同じ様な悩みを
持つ人を救える
そう思ったの

佐敷千秋

まぁ、あわよくば
作詞家としても有名に
なれたらなぁなんてね

佐敷千秋

けど・・現実は違った

白縫信愛

え?

佐敷千秋

私が作詞作曲
したはずの歌は

佐敷千秋

全部摩耶ちゃんが
ひとりで作った曲
って事になってたの

白縫信愛

そんな・・・

佐敷千秋

確かに私が夢に見てた
摩耶ちゃんに
歌ってもらって

佐敷千秋

色んな人を救うって
夢は叶うかもしれない

佐敷千秋

けど、これは私が
思い描いていた
理想じゃ無い・・

佐敷千秋

それよりも好きだった
摩耶ちゃんの裏切り

佐敷千秋

それがなにより
一番辛かった

白縫信愛

・・・・・

佐敷千秋

他の大人は私を
普通じゃない!って
拒絶していても

佐敷千秋

摩耶ちゃんだけは違う
そう信じてたから・・

白縫信愛

・・・・・

佐敷千秋

私・・辛くてさ

佐敷千秋

もう何もかも嫌に
なっちゃって・・

佐敷千秋

もう、どうにでもなれ
って思って・・・

白縫信愛

それで・・自殺を?

佐敷千秋

うん・・・

佐敷千秋

私・・摩耶ちゃんだけは
レッテル貼らずに

佐敷千秋

等身大の人間として
私を見てくれる
そう信じてたから

白縫信愛

千秋さん・・・

佐敷千秋

別に無名の人間が
作詞作曲した歌だと
インパクトが薄いから

佐敷千秋

自分が書いたって
事にしたって言うんなら
別にそれでも良かったの

佐敷千秋

私は黙ってそれを
されたことが辛かった

佐敷千秋

摩耶ちゃんから
頼みだったら

佐敷千秋

全て受け入れたのに

千秋の目から 一筋の涙が流れる

白縫信愛

・・・・・

佐敷千秋

だから私は死んだ後も

佐敷千秋

色々と嫌がらせをしたの

佐敷千秋

私の気持ちに
気づいて欲しくて

白縫信愛

・・・・・

佐敷千秋

でももうやめる・・

白縫信愛

え?

信愛は千秋のいきなりの 宣言に戸惑う

佐敷千秋

誰かを傷つけたい
訳じゃなかったの

佐敷千秋

でも信愛ちゃんの
友達を傷つけちゃった

白縫信愛

でもあの照明は
友達が助けなかったら

白縫信愛

TAMAYAさんは
重症を負ってたんじゃ?

佐敷千秋

今言っても後出しだって
言われちゃうかもだけど

佐敷千秋

あれは私が摩耶ちゃんを
突き飛ばすつもりだったの

白縫信愛

え?

佐敷千秋

私は摩耶ちゃんに
私の気持ちに気づいて
欲しかっただけだから

佐敷千秋

殺したいなんて
思った事ないよ

白縫信愛

千秋さん・・・

佐敷千秋

最後にこうして
お話出来てよかった

佐敷千秋

ありがとうね
信愛ちゃん

白縫信愛

待ってください!

佐敷千秋

ん?どうしたの?

白縫信愛

千秋さんがTAMAYAさん
と会話する方法ありますよ

佐敷千秋

え?うっそだ〜

佐敷千秋

そんな魔法みたいな
方法あるわけ?

白縫信愛

私と千秋さんが
魂で結ばれるんです

佐敷千秋

魂で?

するとずっと黙って 信愛を待っていたさくらが 口を開く

花牟礼さくら

ちょっと信愛?

白縫信愛

なに?

花牟礼さくら

もしかしてさ──

花牟礼さくら

千秋さんの魂に
刻まれた記憶を
見ようとしてない?

さくらは信愛に 不安な眼差しを向ける

白縫信愛

そ、そうだけど・・

浦添朝陽

大丈夫なんですか?それ

花牟礼さくら

お母さんからも魂に
刻まれた記憶を見るの
禁止されたんでしょ?

白縫信愛

それはそうなんだけど

花牟礼さくら

今日会ったばかりの
縁もゆかりもない霊に

花牟礼さくら

信愛が危険犯してまで
やる必要あるの?

白縫信愛

言いたい事は分かる

白縫信愛

けど・・・

浦添朝陽

だったらこの前
美月先生の弟さんに
やった時みたいに

浦添朝陽

霊気の結合を
したらどうですか?

浦添朝陽

そうすれば霊感がない
TAMAYAさんでも
千秋さんを目視できます

花牟礼さくら

そうだよ!無理して
記憶見なくても──

白縫信愛

けどそれには
TAMAYAさんの
協力が必要なの!

白縫信愛

あの時は累さんが
想いを伝えたいって
双方合意の上だった

白縫信愛

千秋さんから聞いた
通りだとするなら

白縫信愛

TAMAYAさんは
絶対に協力してくれない

花牟礼さくら

でも友達として危険な
行為だとわかってて
やらせる訳にはいかない

白縫信愛

さくら・・・

馬場龍河

だったら手紙はどうだ?

ずっと沈黙していた龍河が口を開く

白縫信愛

手紙?

馬場龍河

白縫さんは千秋さんの
声が聞こえてるんだろ?

白縫信愛

は、はい・・・

馬場龍河

だったら千秋さんの
声を君が聞いて

馬場龍河

それを文字起こし
すればいいだろ

馬場龍河

簡単に言えば
手紙の代筆だよ

白縫信愛

でもそれだと──

馬場龍河

言いたい事は分かる

馬場龍河

千秋さんの声じゃない
そう言いたいんだろ?

白縫信愛

・・・・・

信愛は黙ってうなずく

馬場龍河

それに白縫さんは

馬場龍河

文字が持ってる本当の
力にまだ気づいてない

白縫信愛

ほ、本当の力?

馬場龍河

文字ってヤツはな
時には言葉以上の力を
発揮するもんなんだ

白縫信愛

言葉以上の?

馬場龍河

ああ・・・

馬場龍河

まぁ、これはあくまで
文字を扱ってる俺個人の
自論でしかないんだがな

馬場龍河

文字っての不思議な
力を秘めててな

馬場龍河

言葉以上に人の心に
響く事があるんだ

白縫信愛

心に・・・

馬場龍河

文字には感情や想いを
丁寧に繊細に紡ぐ事で

馬場龍河

人の心を動かす魔法
みたいな力があるんだよ

白縫信愛

・・・・・

馬場龍河

言葉だとその瞬間
だけの思い出になるが

馬場龍河

手紙だと半永久的に
残り続ける

馬場龍河

だから手紙だとしても
千秋さんの気持ちは
十分伝わると思うぞ?

馬場龍河

いや、むしろ
手紙の方が伝わると
言っても過言じゃない

白縫信愛

そうですよね・・・

白縫信愛

私、ちょっと冷静さを
見失ってました・・

馬場龍河

いや、いいんだ

馬場龍河

いつだって冷静に!
なんてそんなの理想論だ

馬場龍河

だれだって焦るし
先走るし・・間違う

馬場龍河

そういう間違いの
積み重ねの先に成長
ってヤツがあるんだ

白縫信愛

ありがとうございます

白縫信愛

私がやるべき事が
見えてきました!

白縫信愛

私・・千秋さんの
想いを手紙にします

馬場龍河

ああ・・それがいい

馬場龍河

つーか、それが
出来るのは白縫さん
しか居ねーからな

白縫信愛

はい!私──

白縫信愛

千秋さんと
TAMAYAさんの
架け橋になります!

馬場龍河

そう!その意気だ!

それから信愛は千秋の想いを聞き 手紙の代筆に取り掛かる

花牟礼さくら

いやぁ、さっきの言葉
めちゃアツかったです

浦添朝陽

感動しちゃいましたよ

馬場龍河

あはは、柄にもなく
熱血だったか?あはは

龍河は照れた様に 頭をポリポリと掻く

花牟礼さくら

まぁ、言葉の力とか
あんな事言ってても

花牟礼さくら

テキトーな記事で
炎上しちゃうんですね

馬場龍河

ぐはっ(吐血)

馬場龍河

そ・・それは
言う・・な・・

龍河は瀕死の兵士の様な 憔悴しきった顔で言う

花牟礼さくら

あっ、ごめんなさい

小諸哲哉

だが龍ちゃんの
言うことも
間違ってないよ

小諸哲哉

文字ってのは時代を越えて
受け継がれていくからね

吉次美沙

確かにそうですよね

吉次美沙

ドス○○フスキーの
「罪と罰」は約160年

吉次美沙

夏○漱石の
「こころ」は約110年

吉次美沙

時代を越えて
人のこころに
残ってますからね

浦添朝陽

あ!確かに!
言われてみれば

小諸哲哉

こころだけにね!

花牟礼さくら

・・・・・

浦添朝陽

・・・・・

哲哉と皆の間を 冷たい風が流れる

馬場龍河

急に冷えてきたな・・

馬場龍河

今だけ季節冬か?

吉次美沙

あの・・小諸さん?

吉次美沙

私に乗っかって
ダジャレ言うの
辞めてもらえます?

花牟礼さくら

ギャクハラです

小諸哲哉

え!?今のも
ハラスメント認定
されちゃうの?

小諸哲哉

辛い世の中になった
もんだね〜龍ちゃん

哲哉は龍河の肩に手を回す

馬場龍河

いや!俺まで
巻き込まないで
くださいよ!

馬場龍河

もらい事故っスよ!

小諸哲哉

ツレないな龍ちゃんは

皆が楽しげに談笑していると 信愛が戻って来る

馬場龍河

手紙はできたか?

白縫信愛

はい・・バッチリです

花牟礼さくら

なら早速TAMAYAさんに
持っていってあげようか

白縫信愛

うん・・・

一同は摩耶に手紙を渡すために 打ち合わせをしている 会議室へ向かう

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