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アナウンサー
アナウンサー
世の中は残酷だ。
やっと掴んだ幸せが 一瞬にして手の中から 消えて斗真はそう思った。
斗真の灰色の世界の中で 唯一色付いていたもの、 それが望月彩芽だった。
斗真
斗真にとって、彩芽は 世界の中心で自分の全てだ。
赤ん坊の頃に両親を相次いで 亡くし、身寄りのない斗真は 施設で育った。
彩芽と斗真が出逢ったのは 中学1年の頃。ボランティアで 施設に来た彩芽が斗真に話しかけた のだ。
アナウンサー
2年前の春
彩芽
斗真
彩芽
斗真
彩芽
斗真
彩芽は申し訳なさそうに 斗真の顔色を伺った。
斗真
彩芽
彩芽も驚いていたが、 斗真自身も驚いていた。
ずっと他人に関心の なかった自身が彩芽のことを 知りたいとどこかで思って いたのかもしれない。
彩芽はすぐに普通の顔に戻り、 斗真に笑いかけた。
彩芽
彩芽
彩芽
そう話した彩芽の顔は 真剣そのものだった。
彩芽
斗真
彩芽
彩芽は、少し照れくさそうに 斗真に笑顔を向けた。
施設職員室
彩芽
彩芽
斗真
斗真は彩芽が差し伸べた手を 遠慮がちに握った。
最初は、心を閉ざしていた 斗真もだんだん彩芽に心を開いて いった。
嶺緒(主)
嶺緒(主)
嶺緒(主)
嶺緒(主)
彩芽
斗真