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グレン・オズワルド
戦場から逃げてきた。
なんで今になって銃を使って、爆弾を使って人を殺めなくちゃいけないんだ!
グレンは涙を流しながら走った。
途中で、胸元についていたフランス軍の紋章を握って、ポケットに入れるくらい、グレンは戦争を憎んでいた。
戦争になんの意味があるのだろうか。
この戦争は敵国であるイギリスが提案したと聞いた。
そして、それに日本が賛成し、第三次世界大戦が始まったのだと。
恨めしくて恨めしくてたまらない。
もし、イギリス軍に会ったら、恨み言の一つくらい吐いてやる。
グレン・オズワルド
グレン・オズワルド
グレンは緑の長い原っぱの上に寝転がった。
皮肉にも、空は真っ青で澄んでいて、まるで嘲笑を受けている心地だった。
グレン・オズワルド
ジョン・ランカスター
そんな声がふと、隣から聞こえてきた。
グレンは思わず、体をこわばらせ、声のする方を見た。
するとそこには、グレンと同じように原っぱに体を埋めた少年がこちらを見ていた。
グレン・オズワルド
ジョン・ランカスター
少年は嬉々として、体を起こし、グレンを見下ろす。
グレン・オズワルド
ジョン・ランカスター
ジョン・ランカスター
ジョン・ランカスター
ジョン・ランカスター
グレン・オズワルド
ジョン・ランカスター
グレンはひっきりなしに驚いた。
戦争が始まってから、こうやって気さくに話してくれる人を見たことがなかったからだ。
ピリピリと張り詰めた空気の中、重い銃を持って敵陣に出撃……
こんな状況では、まともに人の優しさに触れられなかった。
ジョン・ランカスター
ジョン・ランカスター
ジョン・ランカスター
ジョン・ランカスター
グレン・オズワルド
ジョン・ランカスター
ジョン・ランカスター
ジョン・ランカスター
ジョン・ランカスター
ジョンは迷うことなくグレンの頭を撫でた。
年が近そうにしては、かなりほっそりとした手だった。
ジョンの服装を見る。
元々は上等な衣類だったろうに、ところどころほつれてしまっている。
服から伸びている腕にも不自然なシワがあり、急激に体重が減少したことが見受けられる。
……彼も、戦争の被害者なのだ。
そう思うと、グレンはジョンを蔑ろにはできなかった。
だから、ジョンの撫でてくれる手を掴み、ありがとう、と呟いたのだった。
それから二人はよく遊ぶ仲になった。
ジョンのおねだりで駆けっこをしたり、花を編んだり。
軍からうまく抜け出しては遊び、怒られそうな時間帯の前には軍に戻り、何食わぬ顔で鍛錬をする。
そんな生活を続けていた。
グレン・オズワルド
ジョン・ランカスター
ジョン・ランカスター
グレン・オズワルド
ジョン・ランカスター
グレン・オズワルド
ジョン・ランカスター
ジョン・ランカスター
グレン・オズワルド
グレン・オズワルド
ジョン・ランカスター
グレン・オズワルド
ジョン・ランカスター
グレン・オズワルド
グレン・オズワルド
ジョン・ランカスター
ジョン・ランカスター
グレン・オズワルド
二人はそう顔を見合わせ、思いっきり破顔した。
そう、この時ばかりはそれで良いと思った。
今はただ、悪食が蠢いているだけで、落ち着けば戦争もおさまると思っていた。
……国たちの、思惑なんて、知らずに。
パン!
音高く、頬を引っ叩く音が響き渡る。
上官
殴られた頰がジンジン痛む。
グレン・オズワルド
上官
上官
上官
またもや上官がグレンに手を上げようとしたその時だった。
フランシス・ボヌフォワ