悠真
おい!こっち来いよ!
蓮
んだよ?
悠真
ここ!
悠真
なんか、ボコッとしてね?
蓮
あ、ほんとだ
悠真
掘る?
蓮
……
蓮
変なの出てこないか?
悠真
…そんときはそんときで!
蓮
ったく
蓮
知らねぇぞ?
悠真
ああ!責任は俺が持つ!
悠真
掘るぞ
ガシュッガシュガシュッガシュ
グサッ
蓮
お、おい
悠真
あ?
蓮
変な音しなかったか?
悠真
え?あ…確かに
蓮
お、おい!
悠真
これって
蓮
猫の
悠真
し、たい……だよな?
蓮
っ
蓮
だからやめろって言ったんだよ!
悠真
っ!
悠真
気になったんだよ!
悠真
しゃーねぇだろ!?
蓮
……しょうがない
蓮
早く埋めるぞ!
悠真
あ、ああ
それから俺たちは家に帰った
あの桜の木の下に
猫の死体があった
あれはっ……
あれは
俺たちが飼っていた猫だ
2年前に行方不明になっていた猫
悠真
なぁ
蓮
なんだ
悠真
あれって、さ
悠真
おれた…
蓮
言うなっ!
悠真
え?!
蓮
言うなよ
蓮
もう、それ以上言うな
連の声は震えていて
なんだか、俺は悲しくなった
悠真
……ごめん
そうだ
俺たちはあの猫を凄い大切にしていた
家族のように接していた
当たり前だよな
動揺だってするよな
しかもあそこは…
俺たちと猫が出会った場所なんだから……
この作品はいかがでしたか?
220