この作品はいかがでしたか?
1,502
この作品はいかがでしたか?
1,502
コメント
1件
青
桃
黄
赤
赤
赤
青
赤
青
青
赤
赤
青
黄
黄
青
黄
青
黄
青
黄
青
青
青
僕は、バスケ部のマネージャーである...
マネージャーだから、言われたことはほとんどできるものの...
ほんとに災難としか言いようがない...
そして、さっきのが顧問の黄先生
青
青
そう気合を入れた時に手を滑らせてしまった...
とぷんと嫌な音が鳴った
僕は一気に血の気が引いた
慌てて墨が入ったボトルを立てたが間に合わず
黒い液体が広がっていく...
とそこに、様子を見に来た赤くんが来た
赤
青
赤
赤
青
青
焦りの感情が湧いてきて軽いパニック状態になりながら僕は拭くものをと思った
青
赤
赤
青
パタパタと忙しく僕は雑巾をもってきて机を拭く
が.....
思ったより手強くてなんと拭いても取れない...
年季の入った机にしっかりと墨が染み込んでいく
それを拭いたところで気休め程度にしかならなかった
その様子を不安そうに見ている赤くんは
時間を見て黄先生に怒られると言って飛び出して出ていってしまった
飛び出し際に赤くんは
赤
とだけ言い残して行ってしまった
すなわち、謝罪の言葉と気持ちは用意しといた方がいいということだろう
青
青
青
などと言うことを考えていると突然"ガタッ"という物音がした
桃
僕は振り向かなくてもそれが桃くんだということが分かり
手に持っていた雑巾を落としてしまった
おそるおそる振り返ると
そこには、眠たそうな顔をした"桃瀬 桃くん"がいた
青
青
青
全く想像がつかなくて怖いッ
この沈黙に耐えていると桃くんがいきなり僕の二の腕を掴んでこう言った
桃
思ってもみなかった言葉に一瞬理解がつかなかった
そんな僕に構わず桃くんは淡々とした口調で指示をする
桃
桃くんの言葉を聞いたのは初めてで、こんなふうにちゃんと話してくれるんだ
そう思ってしまったけれど、桃くんは僕がもっと墨で汚れるのを防いでくれたらしい
青
青
青
青
必死に謝っていると突然頬に冷たい感触がした
それは桃くんの手で、凍ったように冷たかった
桃
一気に熱が上がるのが自分でもわかった
心臓が死ぬほどうるさくて、桃くんの突然の行動に動揺するしか無かった
僕は目線を逸らしていたが、視線を戻してみると、また僕の心臓が跳ねた
青
青
青
青
青
桃
桃
ぼーっとしてた僕を不思議に思ったのか、桃くんは首を傾げた
僕は今思っていたことを恥ずかしく思い、慌ててなんでもないと手を振る
その時、桃くんの頬にも墨が着いていることに気づいた
だから今度は僕が教えてあげようと思って口を開けた瞬間
桃
教えた瞬間に桃くんは自分で墨をとった
青
桃
僕の中はハテナでいっぱいになりどういたしましてという言葉が出てこない
そんな僕の考えに対して桃くんは一切動揺していない
青
青
桃くんの目を見ていると不思議とそうだと思えて来た
青
そういえば、こういうことが前に1度だけあった気がする
数学の時間に僕が分からなかった問題を先生に答えるように言われた時
答えの書かれた紙がそっと置かれたことがあった
あの短い時間でなんで僕の表情も見ずに、あんな風に僕を助けてくれたんだろう...
青
青
そんなことを考えていると桃くんは僕の手から真っ黒な雑巾を奪っていた
桃
桃
桃
そう言って桃くんは教室を去った
青
青
僕は遠ざかっていく桃くんの足音を聞きながら呆然と立ち尽くしていた