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とあくんのお母さんは親族でもないのを私をお葬式に呼んでくれた。
そして終わって、とあくんのお母さんが私の方へ来てくれた。
こはる
冬空の母
冬空の母
冬空の母
冬空の母
冬空の母
冬空の母
冬空の母
冬空の母
冬空の母
こはる
こはる
冬空の母
冬空の母
こはる
冬空の母
こはる
ここは、とあくんと初めて出会った場所。
そして、とあくんのお母さんから1冊のノートを渡された
冬空の母
こはる
私はそのノートを受け取った。
どうやらそのノートは日記のようだ。
私はノートを開き、ページを捲る。
11/1 今日は初めて近くの隠れ名所の桜の木へ向かった。 木陰で座っていると、女の子が来て本を読んでいた。 とても綺麗な容姿でつい見惚れてしまった。 だから僕は声をかけてみた。 少し冷たかったけど、それでも話してくれて、すごく嬉しかった。 ついぽろっと先日受けた余命宣告の話をしてしまった。 すごく驚かれたけど… 外出時間が30分しか許されてなかったから、すぐに帰ったけど。 またあそこに行ったら会えるかな? 今度先生にもう少し時間伸ばしてもらえないか頼んでみよう。 またあの子と話したいから。
私はまたページを捲る
11/8 今日はやっと先生から許可が出て、外出時間が3時間に増えた。 嬉しかった。 だからすぐにあの場所へ向かった。 しばらくして、あの子が今日も来た。 僕はなんて声を掛けようか悩んでいると、今日はその子から声をかけてくれた。 こはるさんっていうらしい。 名前を知れて嬉しかった。 また会いたいな。 また先生に頼んでみよう。
その後の日も私は読んだ。
でもそこにはどれも調子が良くなさそうに書かれていた。
だから、医師からも外出許可が出なかったらしい。
だからしばらく会えなかったのか、と納得した。
私はまたページを捲る
12/16 最近は調子も良く、やっと先生から外出許可が出た。 でもマスクを必ず外すなと言われたけど笑 今日もこはるさんに会えた。 そして、一緒に桜を見るって指切りもした。 その頃には僕はもう… ううん、最初から諦めたらダメだよね。 きっと見れる。 こはるさんと見たいな。
私はまたページを捲る
1/5 最近は痛いことされてばかり。 点滴何回も刺されたり、鼻からチューブ入れられたり、心電図も付けられて、すごく邪魔だし、よろよろだから、歩くなって言われて車椅子生活。 外出許可も全然出ないし、看護師さんがお昼休憩で人数が少ない時間帯を狙って、抜け出した。 上手くいって、久しぶりにこはるさんに会えた。 たくさんお話しできて嬉しかったな。 でもその後帰ったらすごく怒られちゃって、 痛いことまたたくさんされた。 痛い検査もまたされたし、点滴やチューブも入れ直し。 最悪。 でも、こはるさんと会えたから、それで良かった。 後悔はない。
1/23 今日は大変だったらしい。 点滴も増えて、体のあちこちに管刺されて痛い。 でもこはるさんが初めて来てくれた。 なんで僕の病院や病室が分かったのかは分からないけど、すごく嬉しかった。 もうすぐ、余命宣告から3ヶ月か。 僕はいつまで生きれるんだろう。 もう長くないんだろうな。 神様、どうか桜が咲くまでは生きさせてください。
2/1 医師に家族以外面会禁止されちゃって、こはるさんに会えない。 でも看護師さんからこっそり聞いたけど、毎日来てくれてるらしい。 会いたいな、申し訳ないな。
そして亡くなる前日まで日記は書かれていた。
そこには今までの日記とは違う、本音が書かれていた。
なんでこんなに苦しいんだろう。 僕だけ、なんで… でも、もういい。 僕、もう頑張ったよね? お母さん、お金たくさんかかってしまってごめんなさい。 僕のせいでお母さんは朝早くから夜遅くまで働いてるんだよね? ごめんなさい。 僕は
ここで日記は終わっていた。
日記を閉じた時、何かが落ちた。
どうやら、日記に挟まれていたようだ。
それは封筒で、こはるさんへって、とあくんの字で書かれていた。
私はとあくんのお母さんに聞いて、封を切る。
そこには手紙が書かれていた。
(中略) こはるさん、僕と仲良くしてくれて、ありがとう。 僕と友達になってくれて、友達でいてくれて、ありがとう。 おかげで楽しい人生を送れました。
桜、見たかったな。 こはるさんと見たかったな。 僕の分まで見てきてください。 こはるさん、好きです。 こはるさんが僕のことどう思ってるかはわからないけど、僕は大好きでした。 僕に初恋をくれてありがとう。 さよなら 青海冬空より
涙が溢れた。
日記と手紙を抱いて泣いた。
そして抱いている手の上に花びらが落ちてきた。
ふと上を見上げると桜の木は満開だった。 とても綺麗だった。
涙と合わさって、とてもキラキラして見えた。
花びらが舞っていた。
まるでそれが君の、せめてものお詫びみたいで、泣かないでって言われているみたいで、少し笑えて、その後泣いた。