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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

虹咲 叶彩 .

え…?

その言葉を聞いた瞬間背筋が凍る。

私の聞き間違いだと思い不安になりながらももう一度尋ねてみる。

虹咲 叶彩 .

あの、今なんて…?

セイン理事長 .

貴方は3年以内に死亡します。

私の聞き間違いなんかじゃなかった。

理事長は確かに「死亡する」と言ってる。

これは夢?何かのドッキリ?

「死亡する」という言葉に囚われ脳を上手く回転できない。

理解も追いつかない。

頭が真っ白になって何も考えられない。

虹咲 叶彩 .

……

青瀬 紺 .

…理事長

セイン理事長 .

わかっています

セイン理事長 .

今から説明しますね。

セイン理事長 .

貴方は黒翳の目を見た。

虹咲 叶彩 .

はい…手のひらに目があって……

虹咲 叶彩 .

でも、それとこれと何が関係してるんですか…?

セイン理事長 .

セイン理事長 .

黒翳の目を見たものは呪われるんです。

虹咲 叶彩 .

…呪い?

セイン理事長 .

そして、その腕にある五芒星。

虹咲 叶彩 .

あ…

腕に目線をやる

すると、先程と五芒星の色が変わっていた。

自分の腕をじっと見つめていると

五芒星の真ん中にある目のマークが動く。

虹咲 叶彩 .

ッ…!?

セイン理事長 .

虹咲 叶彩 .

な、なんですか、これ…?

セイン理事長 .

呪いの紋章…みたいなものです。

セイン理事長 .

青瀬さん、見せてあげてください。

青瀬 紺 .

はい。

青瀬さんが袖を捲るとそこには…

私と同じ五芒星があった。

虹咲 叶彩 .

え…?

青瀬 紺 .

私も黒翳に呪われたんです。

虹咲 叶彩 .

……!

セイン理事長 .

彼女も虹咲さんと同様

セイン理事長 .

3年以内に死亡します。

虹咲 叶彩 .

そんな…

虹咲 叶彩 .

どうにかならないんですか…?

セイン理事長 .

残念ながら…

セイン理事長 .

未だに解呪の方法は見つかっていないんです。

セイン理事長 .

日々我々で研究や調査をしているんですが

セイン理事長 .

中々…ね。

セイン理事長 .

黒翳の呪いは特殊で厄介なものですから。

虹咲 叶彩 .

私が3年以内に死ぬ?

黒翳の呪いで…?

虹咲 叶彩 .

早い段階で解呪の方法が見つからなければ…

虹咲 叶彩 .

私は成人まで生きられないかもしれないんですか…?

セイン理事長 .

そういうことになりますね。

どうして私がこんな目に…?

なんで…?

セイン理事長 .

その為、貴方にはこの学園にいて欲しいんです。

虹咲 叶彩 .

は、はい……?

学園にいて欲しい…なんて何を言ってるのだろう。

私は両親の元へ帰らなくちゃいけないのに…

セイン理事長 .

貴方を助けるためです。

セイン理事長 .

どうか、理解して貰えますか?

虹咲 叶彩 .

解呪方法が未だに見つかっていない。

でも、見つかれば呪いは解けて私は長く生きれる。

もし、このまま家に帰っても

死に怯える日を送るくらいなら

この学園にいた方が安心するのかもしれない。

でも、両親に何も言わずにこの学園に残る……というのも出来ない。

こういう時私はどうすればいいんだろう。

やっぱり両親から離れるのは嫌だ。

ここは学費が高いとでも言って断ろう。

セイン理事長 .

学費なら心配無用ですよ

虹咲 叶彩 .

え?

私の心の中を読まれた気がした。

そんなわけが無いのに…

セイン理事長 .

君には特待生としてこの学園にいてもらいます。

セイン理事長 .

そして、1ヶ月後のテストに学年で1位の成績を取れたら学費は免除します。

虹咲 叶彩 .

セイン理事長 .

貴方がトップでいる限り特待生として優遇するつもりです。

セイン理事長 .

悪くない話でしょう?

虹咲 叶彩 .

断る術が無くなってしまった…

ここはもう諦めて…

虹咲 叶彩 .

あの…

セイン理事長 .

なんですか?

虹咲 叶彩 .

この学園に残るのはいいんですけど…

虹咲 叶彩 .

1度家に帰らせて貰えませんか…?

虹咲 叶彩 .

両親にお話しないといけないですし…それに荷物なども…

セイン理事長 .

…構いませんよ。

セイン理事長 .

ただし、逃げないでくださいね。

虹咲 叶彩 .

セイン理事長 .

では、行きましょうか。

虹咲 叶彩 .

え、理事長も来るんですか…?

セイン理事長 .

当たり前でしょう。

セイン理事長 .

ご両親に挨拶しなければ…

虹咲 叶彩 .

そ、そうですか…

セイン理事長 .

青瀬さん、もう寮に戻っていいですよ

青瀬 紺 .

分かりました。

青瀬 紺 .

では、お先に失礼します。

セイン理事長 .

虹咲さん、僕の腕を掴んでください

虹咲 叶彩 .

こうですか…?

理事長の手の上に自分の手を重ねる

理事長の冷たい手が体に伝わってくる。

虹咲 叶彩 .

冷たい…

セイン理事長 .

少しの間我慢してください

虹咲 叶彩 .

…はい

虹咲 叶彩 .

セイン理事長 .

目を開けてください

言われた通りに目を開くと…

目の前にはRainbow Patisserieのお店があった。

虹咲 叶彩 .

いつの間に、、、

セイン理事長 .

では、行きましょうか

虹咲 叶彩 .

はい。

(カラコンコロン)

あ、おかえりなさい

頼んでいたものは…って

セイン理事長、!?

なぜセイン理事長がこちらに、?

セイン理事長 .

おや…恵美さんに椿さん

セイン理事長 .

お久しぶりですね

虹咲 叶彩 .

え、お母さんたちこの人と知り合いなの、?

知り合いも何も私たちの元教師…

虹咲 叶彩 .

え…?

セイン理事長 .

昔は教員だったんですよ

セイン理事長 .

今は色々あって理事長になりましたが

虹咲 叶彩 .

虹咲 叶彩 .

待って、お母さんたち

虹咲 叶彩 .

インクレディブルアカデミーの卒業生なの、!?

その通りだ

虹咲 叶彩 .

セイン理事長 .

それにしても驚きました。

セイン理事長 .

まさか、2人に娘さんがいたなんて

はい、自慢の娘なんです

ところで、セイン理事長は一体何しに…

セイン理事長 .

単刀直入に言います。

セイン理事長 .

娘さんをインクレディブルアカデミーに入れることにしました。

…え?

はい?

虹咲 叶彩 .

セイン理事長 .

彼女は黒翳に呪われてしまって

セイン理事長 .

解呪の為に学園に残って欲しいんです。

セイン理事長 .

それで、両親に許可を頂こうかと…

……

……

虹咲 叶彩 .

お母さん…?お父さん…?

セイン理事長、どうか娘をお願いします。

必ず解呪の方法を見つけて叶彩を助けてください…

両親がセイン理事長に向かって頭を深々と下げた。

という事はつまり2人は承諾したと言うこと。

虹咲 叶彩 .

セイン理事長 .

ありがとうございます。

セイン理事長 .

必ず彼女の呪いを解きます。

セイン理事長 .

ですから、ご安心を

ありがとうございます。

そうと決まれば必要なものを持っていかないとね…

このダンボールの中に必要なもの入れてきなさい

虹咲 叶彩 .

わかった…

理事長はこちらでお待ちください

セイン理事長 .

はい。

数時間後…

虹咲 叶彩 .

準備出来ました

セイン理事長 .

では、行きましょうか。

虹咲 叶彩 .

あ、ちょっと待ってください

虹咲 叶彩 .

両親の方に向き直る

虹咲 叶彩 .

お父さん、お母さん…

[優しく抱きしめる]

虹咲 叶彩 .

お母さんたちはいつでもここで

貴方の帰りを待ってるわ…

だから、気をつけてね

何かあったら相談しなさい。

いつでも話聞くから。

虹咲 叶彩 .

…うん、ありがとう

ほら、行ってきなさい

虹咲 叶彩 .

はい、行ってきます

セイン理事長 .

虹咲さん、また僕の手を

虹咲 叶彩 .

はい。

なんだかこの現状に慣れてきてる気がする。

まだ不安は残っているけど…

虹咲 叶彩 .

(相変わらず眩しいっ…)

セイン理事長 .

セイン理事長 .

君の寮はアーネスト寮に決まっているので

セイン理事長 .

このままアーネスト寮に案内しますね

虹咲 叶彩 .

虹咲 叶彩 .

(アーネスト寮って確か麗羽さんの所だっけ…)

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