テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
そして私達は逃げ出した
この、狭い世界から
家族も、クラスメイトも全部捨てて、るざぴと二人で
るざぴの横顔は、どこか晴れ晴れとしていた
雨栗
ルザク
もう、この世界に価値なんてない
るざぴは自分が人殺しだ、とショックを受けてたけど、
人殺しなんてそこら中にいるじゃんか
だから、心配なんていらないよ
るざぴは何も悪くないよ
結局私達は愛されたことなんてなかった
そんな嫌な共通点で、私達は仲良くなって、簡単に信じあってきたんだ
るざぴの手を握った時、微かな震えもなくなってて、安心してるんだなって、思った
一緒にお金を盗んで、捕まる前に二人で逃げて……
るざぴとならどこにでも行ける気がした
今更怖いものなんて、私達にはなかった
ルザク
額の汗も、落ちた仮面も
雨栗
ルザク
雨栗
ルザク
ルザク
るざぴは突然、そんな事を言ってきた
でも、私は直ぐに返した
雨栗
雨栗
雨栗
雨栗
ルザク
ルザク
ああ、るざぴが落ち込んでる
でも、私は悪くない
私は、本当の事を言ったまでだ