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nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 二次創作
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第50話『影と約束』
朝。
厚い雲の切れ間から光がこぼれそうで、まだ降りやまぬ雨粒が街路を濡らしていた。
らんは目を開けた瞬間、胸の奥に沈殿した重さを感じた。
夢の中で向き合った「もう一人のらん」の姿が、鮮やかに残っている。
敵ではない。
破壊者でもない。
あの穏やかな目は、確かに「守ろうとする」者のものだった。
らん
疑念と痛みが入り混じり、答えのない問いが渦を巻く。
リビング。
いるまが窓辺に腰かけ、コーヒーを傾けていた。
視線だけをこちらに寄越し、静かに問いかける。
いるま
らんは口を開けず、唇を噛む。
沈黙を破ったのは、自分でも驚くほど弱い声だった。
らん
いるまは目を細めた。
いるま
いるま
いるま
重たい言葉が落ちるたび、胸の奥が締めつけられる。
午前。
部屋に戻ったらんは、ノートPCを開いた。
保存されている映像のサムネイルが無数の目のように並んでいる。
再生――。
画面の中の自分が、仲間と笑い、走り、肩を叩き合っている。
その一瞬、画面越しにカメラを見つめ、口が動いた。
らん?
らん?
らん
思わず再生を止めたが、もう遅い。
声は耳の奥に深く刻まれて離れない。
らん
昼。
テーブルに座り、冷めたパンを見つめる。
食欲はなく、指先が震える。
いるまはそんな様子をじっと見ながら、低く言った。
いるま
いるま
らん
らん
いるま
いるま
言葉の意味が重すぎて、らんは答えられなかった。
午後。
どうにも気分を落ち着けたくて外に出た。
雨は小降りになり、湿った匂いが街全体に満ちていた。
公園のベンチに腰を下ろすと、すぐに声が現れる。
らん?
らん?
らん
らん
らん?
らん?
らん?
らん?
胸の奥が痛む。
それは確かに、敵意ではなく必死な優しさに聞こえた。
らん
らん?
らん?
闇の奥で微笑む気配がした。
それは、今までで一番近くに感じる温もりだった。
夕方。
帰宅すると、いるまが真剣な眼差しを向けた。
いるま
いるま
その声に重なるように、頭の内側で声が囁く。
らん?
らん?
らん?
らん
らん?
らん?
らん?
心臓が跳ねる。
恐怖と期待がせめぎ合う。
夜。
布団に横たわり、暗闇を見つめる。
呼吸が乱れ、鼓動が耳の奥で響く。
らん?
らん?
らん?
らん
声が震え、喉が詰まる。
だが――その震えの奥で、小さな決意が灯った。
らん
らん
沈黙の中で、影の自分が微かに笑った。
それは安堵の笑み。敵でも偽でもなく、確かに「自分」として寄り添うもの。
らん?
らん?
その言葉に胸が熱くなる。
涙が滲んだ。
らん
第50話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡510
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コメント
3件
いい奴ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
進展が!!
まじでエエエエエエエエエエよかったアアアアアアアアアアアアア