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rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 二次創作
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第51話『影との対話』
朝。
雨は止み、窓越しに差す光が淡く部屋を照らしていた。
らんは布団の中で目を開けると、すぐに昨夜の言葉を思い出した。
もう一人のらん
胸の奥に残る熱と、じんわりとした痛み。
夢か現か区別のつかないあの会話は、今も鮮明に響いている。
らん
らん
起き上がり、深呼吸をする。
その瞬間――鏡に映る自分の背後に、気配を感じた。
ゆっくり振り返る。
そこに立っていたのは、間違いなく「自分」だった。
だが、わずかに柔らかい目をしている。
強がる必要も、飾る必要もない表情――それが「もう一人のらん」だった。
らん
らんは喉を鳴らしながら言う。
もう一人のらん
声は自分と同じ響きでありながら、少し低く、落ち着いていた。
言葉を返すことができず、らんは視線を逸らした。
らん
らん
もう一人のらん
もう一人のらんは微笑む。
もう一人のらん
もう一人のらん
らんの胸に鋭い痛みが走る。
それを見透かすように、もう一人のらんは静かに言った。
もう一人のらん
もう一人のらん
午前。
リビングに降りると、いるまがテーブルに腰かけていた。
一瞬、いるまの視線が「らんの後ろ」に向いた気がした。
いるま
いるまが言う。
らんは戸惑った。
普段は誰にも見えないはず――だが、呼ばれたら姿を現すと言っていた。
らん
小さく答えると、いるまは頷き、深く追及はしなかった。
いるま
いるま
らんは拳を握りしめた。
午後。
自室。
机にノートPCを開いたまま、らんは「もう一人のらん」と向かい合っていた。
らん
らんが問いかける。
もう一人のらん
もう一人のらん
もう一人のらん
らん
もう一人のらん
もう一人のらん
頭の奥がずきりと痛んだ。
映像の断片がノイズ混じりに浮かぶ。
身体も痛い。
鋼鉄が、勢いよくぶつかってきたような感覚。
誰かに、袖を引っ張られたような感覚。
しかしすぐに霞んで消えてしまう。
らん
頭を押さえうずくまるらんを、もう一人のらんが静かに見つめる。
もう一人のらん
もう一人のらん
もう一人のらん
その声は優しかった。
夕方。
公園に出る。
雨上がりの匂いと、濡れたベンチの冷たさが心を落ち着けてくれる。
隣に腰掛けるもう一人のらん。
瓜二つの姿が並んで座っている光景は、奇妙でありながら妙に自然でもあった。
らん
らん
もう一人のらん
もう一人のらんは空を見上げる。
もう一人のらん
もう一人のらん
らんは黙り込む。
だが、不思議とその言葉は胸にすっと落ちてきた。
夜。
布団に潜り込んだらんの耳に、再び声が届く。
もう一人のらん
らん
もう一人のらん
らん
らん
影の自分が微かに笑う。
その笑みは、昨日よりもずっと穏やかだった。
もう一人のらん
胸が高鳴る。
恐怖よりも、期待が勝っていた。
らん
らん
まぶたを閉じると、暗闇の中で小さな光が揺れ始めた。
それは、こさめの笑顔の断片。
まだ輪郭はぼやけていたが、確かに「本物」の輝きだった。
らん
第51話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡520
rara🎼
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コメント
2件
がんばれ!2人とも!(らんらんともう1人のらんらん)
こさちゃんの笑顔!