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桜くんッ...ついに...( ; ; )お母さん嬉しいよ.!蘇芳ちゃんの上着を貸すとかもう狙ってますよね...!?お互いに心配してるのが尊い...もう少し歩こうとか..もう告白雰囲気なのでは..?!!
虫が硯泣く夜 暗い夜道を2人並んで歩いた。 夜風が吹きたち ブルりと身をふるわせる君を見て 小さな笑いが込み上げた。
蘇枋
蘇枋
蘇枋
桜
と、強がって言ったのだらうが その後盛大に くしゃみをしてしまっていた。 どこまでも可愛い人だ。
蘇枋
桜
桜
桜
っと、次第に恥ずかしく なったのか最後の方のセリフは 1人呟くレベルの物だった。 その小さなセリフを吐いた後も ブルりと身を震わせた。
蘇枋
桜
桜
蘇枋
蘇枋
桜
蘇枋
小さな子供を宥める様に そっと声を掛け上着を渡した。 少し抵抗はあったようだが、 寒さに耐えられなかったのか 渋々俺の上着を羽織ってくれた。
桜
その顔は赤く火照ていて、 寒さからか気恥しさからかは 分からなかった。 返された言葉は スっと俺の脳に響き入ってきた。
蘇枋
桜
少し揶揄うと 元から赤く火照っていた顔は さらに赤くなり、 さっき考えた理由は 後者が正解だと気がついた。
蘇枋
桜
気づけば 全身真っ赤になっており さっきまでの寒がっていた様子は 嘘かの様になっていた。
桜
赤い顔のまま俯き気味で 話題を変えた桜君 この雰囲気にきっと耐えられなくなったのだろう。
蘇枋
桜
蘇枋
蘇枋
桜
蘇枋
気づけば俺の頬は少し緩み 顔も少し暑かった。 今が夜でよかったと心の中で 感謝した。
街頭に照らされふたつの影が 静かに揺れていた。
楡井と蘇枋が2人帰ってゆくのを 見つめながら 俺は自宅へと足を歩めた。
進めば進むほど、 夜の病みが俺の心を呑んで行き 黒くモヤモヤしたものが 心に拡がった。
何度も2人が歩んで行った 場所を振り返り、 寒さに身を包みながらも ゆっくり重たい足を動かした。
進めば進む程 考える事は重くなって行き、 俺の心臓は素早く鼓動した。 虫の囀り以外は 何も聞こえない夜に 俺の心臓の音は 大きく鳴り響いて聞こえた。
そう歩を続けていると また1つ嫌な妄想が頭をよぎった。
もし俺の所為で怪我をした足のまま 楡井と2人夜の闇で襲われてしまっうと 考えると さらに俺の心臓を締め付けた。 気づけば自宅へと 向かい始めていた足は 振り返り逆方向へと走り出していた。
蘇枋
蘇枋
蘇枋
桜
桜
桜
ふいに出てしまった言葉。 しまったと思った時にはもう遅かった。 自分でもびっくりした こんな言葉が本当に俺から出たのかと 何度振り返っても 紛れもない俺の言葉だった。
蘇枋
蘇枋
蘇枋はこの時、 一体どんな顔をしていただろうか。 どんな顔で、 俺の事を非難する目で見ていただろうか それが怖くて しばらく顔があげられなかった。