レノ
旧校舎の幽霊?
ミア
そうそう、
面白い話というのはこれのことだろうか…
エミ
ちょ、ちょっと、止めてよ
怖がりなエミが止めようとする
ミア
大丈夫だって、怖い話じゃ、ないから
エミ
えぇ……
レノ
エミ…
ミア
そんなに嫌なら別の部屋行ってろよ
エミ
それはやだ
案外寂しがり屋なエミとミアの漫才みたいな会話をしているが私は続きが気になる
レノ
エミ、我慢して
エミ
そんなぁ……
ミア
じゃ、話すよ
ミア
この学校には6年前から使えなくなってる旧校舎があるじゃん?
レノ
うん
ミア
で、その旧校舎から夕方になると歌が聞こえてくるんだって
エミ
うわぁ……
レノ
怖くは無いじゃん、
ミア
な?
ミア
ミア
て事でさ、皆でこの噂ホントかどうか確かめようぜ!
エミ・レノ
エミ・レノ
は?
この時の顔はすごく変だったと思う
ミア
うー、寒〜
レノ
もうすぐ冬だもんね
エミ
やだよぉ帰ろうよぉ
ミア
我慢しろ
レノ
ほら静かにして
ミア
ほーい
〜20分後〜
ホントに何も起きなかった
エミ
ほら帰ろうよ、
レノ
何にもないね……
ミア
ガセだったのかなぁ
帰ろうとしたその時
???
...♪〜♩〜♪〜♩〜♩
エミ
え?
レノ
歌…
ミア
本当だったんだ……!
???
♪〜♩〜
レノ
なんの歌だろう…
エミ
分かんないけど…
エミ
なんだか寂しそう
ミア
寂しそう?なんで?
エミ
分かんないけど……なんか
レノ
静かに……
???
♩〜♪〜♩…………
それから私達はあの歌が終わるまでずっと聴いていた
レノ
終わっちゃったね
エミ
うん……
ミア
じゃ、帰ろ
レノ
そうだね…
ミア
じゃあ、ばいばいまた明日な
エミ
うん、じゃあね
レノ
ばいばい
3人は別れて歩き出す。
それを見つめる夕日、
ばいばい、また明日、明日になったら遊びましょ
――――Are you going to Scabrough Fair?
――――Parsley, sage, rosemary and thyme
――――Remember me to one who lives there
――――For onec he was a true love of mine
亡霊は、今日も歌う。
願う逢瀬が、永遠に来ないと知らぬまま。
「7年後までに」