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リッパー
………
リッパー
…貴方方は、死にかけの小鳥を見たら、どうしますか
リッパー
私は飛べと強要する。早く親鳥の元へ飛べば、死ぬことも無かろうに
リッパー
…そう思うからね
占い師
私は飛ぶまで待つだろう
占い師
飛べと強要しても、飛ぶことは無い。自らの意思で飛ぶべきだ
納棺師
……
納棺師
…私は何もしない
納棺師
だって、死にかけの小鳥は、いくら待っても飛ぶことができない
納棺師
飛べない者に飛べと言っても、何の意味もない…貴方方どちらの意見も小鳥にはとっては辛いことだ
リッパー
…そうかい
リッパー
君は何故そう思う？
納棺師
…私が死にかけの小鳥だからだ
納棺師
いくら待っても飛ぶことはなく、強要されれば、そのまま落ちて死ぬ
リッパー
君は私以上に闇に蝕まれている
リッパー
そうだろう
納棺師
…えぇ、今回ばかりは貴方が正しい
探鉱者
僕はいっそ、その場で殺してしまう
探鉱者
これからも辛い…痛みを感じるのなら、その前に殺したほうがいい
探鉱者
少しの痛みも感じないように
納棺師
私は人に殺されるぐらいなら、ジワジワと痛みを感じながら死んだほうがマシだ
納棺師
自分が死んだ後悔に、恨みにまで縛り付けられなければならない
納棺師
人の世に永遠に貼り付けられ、苦しむなら、今耐えたほうがマシだ
リッパー
それもそうだ、私はずっとここに閉じ込められている。楽しみなど無いからね
占い師
…待っても飛ばぬのならば、人が介抱すればいい
リッパー
えぇ、『ヒト』がね
リッパー
だが、鳥にとってはそれも負担かもしれない
占い師
と…言うと…？
リッパー
死に、『死が常に付き纏うモノ』が触れれば、それは完全なる死となる
リッパー
その小さな心臓に、ヒトの言う『治療』をすることは不可能だ
リッパー
簡単に潰れる
占い師
ならば、人の『治療』ではない治療を施せばいい
リッパー
ヒトが人以外の治療を施すことは不可能だ
リッパー
それは君がよく知っている
占い師
…それもそうだ
占い師
だが、ヒトではない者が施す治療はどうなる
リッパー
…私のことかい
占い師
あぁ
リッパー
私には無理だな。なぜなら、その死にかけの小鳥を見つけたのは、私ではないから
占い師
…なるほど
納棺師
見つけたのは『貴方』だ
探鉱者
答えるべきは
リッパー
貴方だ
貴方はなんと答える？
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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