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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

※閲覧注意

※一部見る人によっては不快と感じることもあります。

6年前…

お母さん

あなた、まだ仕事見つからないの?

お父さん

あぁ。

お父さん

仕事仕事ってうるさいなぁ

お父さん

俺だって頑張ってんだよっ!!

小学4年生の頃、

お父さんの会社が破産して

貧乏になった。

お父さんは仕事を探し続けているが

だんだんとやる気が消え、

優しかった父の姿は

もうなくなっていた。

私と風は小さかったこともあり

忙しいお母さんとお父さんに遊んでほしい一方だった。

そんなある日の事だった。

お母さん

ごめんね、鈴、風。

お母さん

お母さん、今から仕事に行かないといけないの。

お母さん

お父さんの事、よろしくね。

お母さんは優しかった。

お父さんの事をずっと気にしていた。

お父さんは働かず、ずっと家でのんびりしているのに

お母さんは休みもとらず仕事を頑張っていた。

お父さんに文句を言われようが、何をしようが

お母さんは文句ひとつ言わなかった

本橋 鈴

うん、気を付けてねお母さん。

お母さん

うん、じゃあ行ってくるね。

ーガチャン。

本橋 鈴

(お母さん、行っちゃった。)

本橋 鈴

風、何して遊ぶ?

本橋 風

風、お父さんと遊びたい。

本橋 鈴

…うん、そーだね。

ーガチャ。

お父さん

…。

本橋 風

あ、お父さん!!!

お父さんはお母さんが出ていくなり、ひとつの棚をあさりだした。

本橋 鈴

(…その棚って。)

お父さん

ふぅー、あった。あった。

お父さんは封筒からお金をとった。

本橋 鈴

お父さん、そのお金!!

お父さん

うるさい、これは俺のお金なんだよ。

本橋 鈴

(違う、それはお母さんのお金。)

お父さん

あぁ?なんだよ、その目は。

本橋 風

おとーさん!
遊ぼー!!

本橋 鈴

…風、ちょっと!!

お父さん

邪魔なんだよっ!!!

ドン!!

本橋 鈴

風!!

ゴンッ!!

風はお父さんにお腹を蹴られ、その勢いで机の角でおでこを切った。

本橋 風

…痛い。

本橋 風

…お姉ちゃん…

風のおでこから大量の血がながれた。

深く切れていた。

本橋 鈴

…風!!

お父さん

…!

お父さん

嘘、だろ?

お父さん

風…、

お父さん

軽く蹴ったつもりだった…んだ

お父さん

風、風…、

お父さんは驚きながら後退りをする

私はもっと、ざまぁみろとか悪いことを言うんだと思った。

私は誤解していた。

お父さんは本当は

凄く心優しい人だと言うことを。

お父さんはすぐに携帯を取り出し

あるところに電話をかけた。

お父さん

お父さん

もしもし…

お父さん

はい、そうです…

お父さん

救急車1台お願いします。

お父さん

それから、警察も

お父さん

俺が娘に怪我をさせてしまいました…。

警察だった。

警察

瀬戸内 圭吾さんで合ってますね?

お父さん

はい。

警察

署まで連行されていただきます。

お父さん

…はい。

本橋 鈴

…!!

本橋 鈴

お父さん

本橋 鈴

お父さん!!

本橋 鈴

私を置いてどこ行くの!?

本橋 鈴

お父さん!!

お父さん

…鈴。

お父さん

お母さんと風の事、よろしくな。

その時を境に

お父さんとは会っていない。

お母さん

今日から名字は「瀬戸内」から「本橋」になるの。

お母さん

分かった?

本橋 鈴

…うん。

風のおでこの傷は残ると言われた。

けど本人はあまり気にしていなかった。

本橋 風

おかーさん。
お父さんは!?

本橋 風

風、またお父さんはと遊びたいの。

お母さん

…。

お母さん

ごめんね、風、鈴!!

お母さんは私と風を強く抱きしめた

お母さん

お母さん、頑張るからね!!

本橋 鈴

まぁ、だいたいはこんな感じで…

本橋 鈴

…。

如月 琉生

…話したいことがあったら俺、ちゃんと聞く。

如月 琉生

大丈夫だよ、鈴。

俺は鈴を優しく抱きしめた

本橋 鈴

あ、ありがとうございます。

如月 琉生

今日はもう遅いから、家まで送るよ。

矢ヶ部 咲空

…。

矢ヶ部 咲空

(気になって保健室の外から聞いてたけど)

矢ヶ部 咲空

(お父さんが罪をおかした人だったなんて笑)

矢ヶ部 咲空

(このこと皆に話したらどーなるんだろーなぁ笑)

矢ヶ部 咲空

(皆に絶対嫌われるよ笑笑)

矢ヶ部 咲空

(良いこと聞いちゃった笑)

さよなら僕たちの世界。

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