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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

藍原

エピソード5

中島

藍原楓

ゴールデンウィーク前の最後の出社日

いつものように僕は喫煙所で途方に暮れていた。

あい嬢にあってから、あの新卒、藍原が
やけに子供っぽく見えてきていた。

声をかけそびれてから、一度も会話を交わしていない。

「おぃ風間、暇なら八王子の支店に、この藍原が行く予定だが不安だから付き添ってくれないか?」

とホスト気取りの玉田部長が言ってきた。

今までは新人がはいるたびに同行させてちょっかい出してた玉田だか、どうやら事業推進部のバツイチ子持ちの女の尻を追っかけているらしい。社内なので新人に手を出したら
バツイチ子持ちの耳に入るから大人しくしているのだろう。

と言うわけで藍原に付き添うことになった。

「運転は僕がするから、取り敢えず乗って」と言うと
こいつ後ろに座りやがった。。。

(タクシーですか?お嬢さん)

エンジン音もあまりしない、プリウスが静寂の時間に拍車をかけていた。。。

「トイレとか大丈夫?」

大抵の男はこの一言が言えない。
さすが俺、気が利く先輩、かっこいい!

「大丈夫です。」

「…」それだけ?また静寂な闇に包まれていった。

ゴールデンウィークの前となると大渋滞

「ちょっとトイレいっていいですか?」

僕のボトルが限界になっていた。

海老名パーキングでしばし休憩

「もうすぐ昼だし混雑する前に飯にしようか?」

「どっちでもいいです。」

「…」なんか嫌われてるのかなぁ(笑

「好きなの選べよ、おごってやるよ」

「ありがとうございます、じゃあこれを
大盛りで」

ラーメン、チャーハン、餃子セットの大盛り。。。この体でどんだけ食べるだよ。

「すみません、食欲だけは抑えられなくてすぐお腹へるんです」

(なんだよ、普通に会話できるじゃねぇかよ)

食事も終わりパーキングが混み出したので再出発した。

藍原

食事してた時に知り得た藍原の情報

■青森出身
■一人暮らし
■彼氏はしばらくいないっぽい
■物静かなのは標準語をマスターしてなく、方言がでるのが恥ずかしいらしい。
■身長156センチ
■バストDカップくらい

「ゴールデンウィーク帰省しないの?」

「両親が離婚してから祖母と2人くらしだったので」

「そっか、ごめん余計な事聞いて」

「こっちに友達もいないから1週間家で缶詰です。」

「先輩は帰省するんですか?」

「僕は実家も今の家も神奈川だから
帰省はしないよ」

たわいもない話をしているうちに八王子の支社に到着した。

たわいもない話をしていたら支社に着いた。

「ピープルルルルー」うわークレーマーの客から電話がきた。

「わるい、藍原ちょっと客に電話するから、携帯番号教えて終わったら連絡するから」

「あっはぃ 070-✖︎✖️✖︎✖️-○○○○です」

クレーマーの処理に1時間もかかっちまった。藍原大丈夫かなぁ

「あっもしもし、今どこ?」

「13階の会議室です。ちょっと早めに来てもらえないですか?」

「えっあっ わかった」

15階建てのビルも下から眺めると結構大きく感じる「ポタッポタッ」頬に雨が。。

予報では夜から雨と言っていたがもう降ってきやがった。

このビルも築50年くらいか、昭和の名残があり時刻は15時過ぎだけど建物の中は薄暗い。

エレベーターに乗り込み13階のボタンをポチ。

「チン」と音が鳴り13階に到着と思いきや

何故か15階… 押し間違えか?

再度乗り込もうと振り返ると扉がしまる?

目の錯覚か扉が閉まる瞬間、エレベーターの中に女性が乗っていた。

誰ともすれ違わなかったし、気のせいだよなぁ?(苦笑)

取り敢えず階段で13階まで降りることにした、15階は今、使われてなく倉庫や書庫になっているっぽい。

重い防火扉みたいな扉を開けると使われていないため節電なのか、ほぼ真っ暗な状態だった。

手探りで手すりを見つけ下に降りようとしたその時だった。

「コッン コッン コッン」降りようとしている、階段の下からヒールのような足音が響いてきた。

あい嬢に会ってから再起動したと思われる霊感のせいなのか、鳥肌がやばいことになっていた。足音は止まることなく一定の感覚で
こっちに向かってくる。

足がすくんで動けない、迫り来るヒールの
音。

灯?

「先輩?」

上がってきたのは藍原だった。

「はぁ はぁ なんで藍原ここに」

「先輩こそ、真っ暗なところでなにしてるですか?」

灯りのもとは藍原のスマホのライトだった。

「全然こないから屋上でタバコでも吸ってるんじゃないかと思って、そしたらこんなとこで」

20才そこそこの女の子が頼もしくみていた。
(人じゃなかったら、ちびってたかも。。)

「先輩道路渋滞してるから早く帰りましょうよ」

少し腰を抜かしている、僕に肩をかし
藍原はニコニコしていた。

(神様、仏様、藍原様)

「帰りは私運転しますよ」とそそくさと運転席に座り鍵をせがんで来た。

帰り際、支店ビルの屋上を見上げると、13階の窓に1人の女性がこっちを見ていた。

自分の視線に気づいた藍原は
「先輩、それ以上みないでください。」

「えっ」藍原も見えてるのか?ならあれは人間か?

心身ともに衰弱していた僕はいつのまにか
寝てしまっていた。

「あちっ」
「先輩コーヒーです、眠気覚ましにどうぞ」

寝ていた僕の頬にコーヒーの缶を当て
微笑む藍原がいた。

雨は本降りになり
僕たちはベンチに座り、一服してた。

「藍原タバコ吸わないのか?」

「前から吸ってませんよ、喫煙所にいるのは新卒仲間の付き合いです。」

いつも見かけてたのに全然気づかなかった。

「先輩ちょっとマッサージしていていいですか?」

(まさか、僕に気があるのか?マッサージとは
ボディタッチとは若者は積極的だなぁ)

「ゴリゴリゴリゴリ」

「イタタタっ⁈」

「なんだなんだ?」

何やらゴツゴツしたものでマッサージしてやがる。

藍原の握っているものをみると、数珠でできたブレスレットだった。

「これかコリに効くんですよ」といい
何かブツブツ呟き

「はい、どうですか?」

「あっ  あっ  すごい軽くなった!」

ブンブン肩を振りまわし、雨が降ってるのに
気分が最高になっていた。

「ここからはまた先輩運転お願いします。」

渋滞のせいで会社に着いたのは21時過ぎだった。無論みんな帰宅している。

「藍原は電車だっけ?」

「はい、そうです」

「雨だし、送っててやるよ」

「じゃあお言葉に甘えてお願いします」

藍原は町田に住んでるらしい、神奈川県町田市と呼ばれるくらい、町田は神奈川にとって親しみがある。

「そこで大丈夫です」

(お茶くらいしか出せませんが寄って行きますか?)の展開?

「今日はありがとうございました、また連休明け」といい、とぼとぼと2階建てのアパートに入っていった。。。

脈は無さそうです😭

ミコ

ご愛読ありがとうございます。
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そちらの方が読みやすいかと思います。ただいまエピソード40くらいです」
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藍原

藍原楓です

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