zm
…
数週間全く外にでてない
そのせいで今が昼が夜か
何時なのかも分からない
このままじゃだめだ
このままじゃ
だめになる
そう分かってるのに
部屋からあと一歩 踏み出せばいいだけなのに
その一歩が
怖くてたまらない。
「恐怖」と言う感情を知ったのは
このときが初めてだった。
最近
ゾムがゾムじゃないみたいだ
俺の憧れが
尊敬が
崩れていく
"あの人"に憧れて
この軍に入れるよう努力したのに
嫌だ
認めない
認めたくない
あんなのは
あんなに弱いゾムは
rb
…ゾムなんかやない…ッ
____
rb
…ぁ
何をしてもだめだった
母
…はぁ
母
本当,何をしてもだめね
それでも
rb
"お母さん"!
それでも頑張った
rb
ピアノのコンクール
rb
銀賞だっ__
__パチン
母
銀賞?
母
金賞も最優秀賞
もとれないなんて
もとれないなんて
母
やっぱり貴方は
『出来損ないね』
それでも…
頑張った,のに
俺はどうやら
とんでもない出来損ないらしい
rb
…
rb
ごめんな,さい
だから諦めた
ピアノを弾くことも
絵を描くことも 歌を歌うことも 料理をすることも 勉強することも 運動することも 喋ることも 黙ることも 笑うことも 泣くことも 息を吸うことも 息を吐くことも 生きることも しぬことも
全て。
だけど焦がされた
"あの人"に__
"ゾム"
に。
母
…ッ申し訳ありません
母
どうか,"私の"命だけは_
_
…うるさいな
母
__ぁ
目の前で母を殺されたとき
1番最初に抱いた感情は
_
…なんや
zm
俺と同じくらいの
歳のやつやな
歳のやつやな
zm
まぁ,どうでもええけど。
rb
…す,ご…
尊敬と敬服だった。
『強くなりたい』
その渇望が
静かに俺を侵食していった。