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🎶ミクミクミク〜ミクミクミ〜
神代
いらっしゃいませ
冬弥
こんにちは、
神代
あっ、青柳さん！
神代
来てくれてありがとうございます！
冬弥
はい。あ、えっと、
神代
今日もお弁当、買われていきます？一応作っては来たんですけど…
冬弥
か、神代さんが良ければ、その…頂いてもいいですか？
神代
え、もらってくれるんですか？
冬弥
は、はい。お金は払います。
神代
いやいや！お金なんていらないですよ！
冬弥
え、でもタダで頂くわけには…
神代
いいんです！僕が勝手に作っただけなので…もらっていただけるなら、それだけで。
神代
また、コーヒー買われます？
冬弥
あ、はい。これお願いします。
神代
かしこまりました！じゃあ、会計が終わったら少し外で待って頂けます？
冬弥
は、はい。分かりました。
冬弥
(本当に作ってきてくれたのか…)
神代
すみません！お待たせしました！
冬弥
あ、いえ。全然…
神代
これ、こんなので良ければ…
冬弥
あ、ありがとうございます！
冬弥
ほ、本当にいいんですか？
神代
ええ！お口に合うかは分かりませんけど、
冬弥
本当に、ありがとうございます…！
神代
ふふ、あんまり無理せず頑張って下さいね。
冬弥
は、はい！
冬弥
あの、このタッパーは…
神代
そのままもらって頂いて大丈夫ですよ！
冬弥
え、けど…
東雲
先輩ー、レジー
神代
あっ、はーい！すぐ行く！
神代
じゃあ、頑張って下さいね！
冬弥
あ、はい。ありがとうございます…！
机の上に、もらったタッパーを置いてしばらく眺めていた。
冬弥
(本当に…わざわざ作ってくれたのか、)
中には美味しそうな鳥の照り焼きとご飯、控えめに野菜が敷き詰められていた。
冬弥
(…美味しそうだな、)
俺は台所から箸を持ち出し、1口食べてみた。
冬弥
…美味しい、！
その後も箸は止まらず、あっという間に全て平らげてしまった。
冬弥
…ご馳走様でした、
冬弥
凄く…美味しかったな、
こんなに美味しい料理を食べたのは何時ぶりだろう。
冬弥
お礼…そうだ、お礼しなきゃ、
冬弥
でも…何すれば…
「完成したらぜひ聞かせて下さいね！」
冬弥
そうだ、曲…
冬弥
課題とは別に…あの人のために、曲を書こう…！
冬弥
これが…お礼なんかになるか分からないけど、
冬弥
それでも…
あの人の曲を書きたい。
冬弥
(＞＼._.)ｶｷｶｷ...
そう思ってペンを持つと、不思議とその手は止まらず、スラスラと五線譜を埋めていった。
数日後
神代
(最近、青柳さん来ないなぁ…)
神代
(もしかして…僕の料理で体調崩したり…？)
神代
(ど、どうしよう…余計なお世話しちゃったかも、)
東雲
いらっしゃいませー
司
今日もタバコ頼む
神代
あっ、あの、天馬さん！
司
ん？
神代
その…青柳さんが、最近来てないんですけど…何かご存知ですか？
司
ああ…冬弥なら、大学も休んでますよ。
神代
え！？た、体調不良とか…？
司
いや、無断欠席らしいです。
東雲
え、大丈夫なんすか？
司
何度か連絡はしたが…体調不良では無さそうでしたよ。
神代
そ、そうなんですね…！
司
冬弥に何か用なら伝えておきますけど、
神代
い、いえ！元気ならそれでいいです！
神代
教えて下さってありがとうございます。
司
いえ…
東雲
天馬さん、最近吸いすぎじゃないすか？
司
そんな事ないだろう
東雲
いやいや、ペース早くなってますって。
東雲
病院行きとかになったら、御家族が心配しますよ。
司
む…それは…そうだな、
東雲
口寂しいなら飴ちゃんあげますから〜
司
むぅ…なら、今日はタバコはやめて飴にしよう。
東雲
それがいいっすよ。
神代
(相変わらず、天馬さんと東雲くんは仲良いなぁ。)
神代
(青柳さんも…歳下なんだろうけど、大学生なら歳近いし、もっと話したいな〜)
神代
(あぁ、こういうのも迷惑かな、)
神代
(店員とお客さんであって、友達じゃないもんね…)
神代
(まぁ…また来てくれたらいいな、)
冬弥
……でき、た
冬弥
やっと……完成した……！
冬弥
今何時……いや、今日は何日だ？
冬弥
……もう4日経ってる！？
冬弥
だ、大学も無断欠席してしまった…！！
冬弥
あ、すごい不在着信来てる…
冬弥
早く謝らないと……
冬弥
あ、そうだ。神代さんにも…
冬弥
いや、まず大学に行こう、！
先生
いやー、びっくりしたよ。あの青柳が無断欠席ってさ。
冬弥
本当にすみませんでした…！！
先生
どうしたの？体調不良とか？
冬弥
いえ、あの……き、曲を作ってて…
先生
4日間も！？
冬弥
は、はい。気づいたら4日経ってて…
先生
え、何も食べずに？ていうか寝た？酷い隈だけど…
冬弥
え？あ、いや、そういえば何も……
フラッ
冬弥
ﾊｯ
司
冬弥！大丈夫か！？
冬弥
え、あ、ここ…
司
保健室だ。先生がびっくりしてたぞ。会話の途中で急に倒れるから…
冬弥
あ…すみません、
司
いや、それより体調は？
冬弥
いえ、全然…元気です。
司
先生によると、睡眠不足と栄養失調だとさ。
司
4日間、本当に曲だけを作ってたのか？
冬弥
は、はい……まさかそんなに経ってるなんて思わなくて、
司
すごい集中力だな…
司
先生が、明日の授業に出れば単位は落とさないと言っていた。
冬弥
そ、そうなんですか、良かった…
司
だから、今日は早く帰って寝ろ！そして飯を食え！
冬弥
は、はい！すみません…
司
……
司
まぁいいか、送っていく。立てるか？
冬弥
え？いや、そんなわざわざ…
司
こういう時くらい、甘えていいんだぞ。ほら、帰ろう。
冬弥
…すみません、ありがとうございます。
冬弥
わざわざすみません、
司
いや、いい。気にするな。
司
何か作るか。台所借りるぞ。
冬弥
あ、はい。ありがとうございます、
司
……ほぼ空っぽじゃないか。
冬弥
料理出来ないので…
司
はぁ……仕方ない。そこのコンビニで何か買ってくる。
冬弥
あ、それなら俺も…
司
いや、お前はここで休んでてくれ。すぐ戻ってくるから。
冬弥
すみません…お願いします、
🎶ミクミクミク〜ミクミクミ〜
神代
いらっしゃいませ…あ、天馬さん！
司
こんにちは
司
そうだ、冬弥が今日大学来たんですよ。
神代
え！？そうなんですか！？
司
ええ。曲を作ってた〜とかで、休んでたらしいです。
神代
良かった…
司
あー、でも、その後すぐに睡眠不足と栄養失調で倒れましたけど…
神代
え？！だ、大丈夫なんですか！？
司
とりあえず家まで送って、飯食べさせて寝かせるつもりです。
神代
そうなんですね…
神代
えっと…無理なさらないで下さいと、お伝えして頂けますか？
司
はい！伝えておきます！
司
冬弥、とりあえず弁当買ってきた。
冬弥
すみません、ありがとうございます。
冬弥
あの、お金…
司
いらんいらん。奢りだ。
冬弥
え…けど、
司
それより、早く食べて寝なさい。
冬弥
は、はい…
司
あ、そうだ。神代さんからの伝言だ。
司
「無理なさらないで下さい」だってさ。
冬弥
そんな、わざわざ…
司
神代さん、心配してたぞ。
冬弥
申し訳ないです……
司
そう思うなら、あまり無理しない事だな。
冬弥
…はい、以後気をつけます、
神代
(青柳さん…大丈夫かな、)
神代
(睡眠不足と栄養失調…一人暮らしだから、注意してくれる人もいないのか、)
神代
(まぁ僕も一人暮らしなんだけど…)
🎶ミクミクミク〜ミクミクミ〜
神代
あっ、いらっしゃいま…
冬弥
あ、お久しぶりです…！
神代
あ、青柳さん！？た、体調は大丈夫なんですか？
冬弥
はい。えと、心配して下さっていたようで…
神代
良かった…
冬弥
…その、ありがとうございます。
神代
え？いやいや、僕は何も…
冬弥
あの、料理……すごく美味しかったです。まだお礼を言えてなかったので…
神代
料理…あっ、そうですか！それは良かったです！
神代
ふふ、青柳さんさえ良ければいつでも作りますよ。
冬弥
ほ、本当ですか？
神代
ええ、僕なんかで良ければ。
冬弥
ぜひ……！あ、そうだ。
冬弥
えっと…今週、空いてる日ありますか？
神代
今週…？えっと、バイト以外の時間なら空いてますよ。
冬弥
あ、その、曲…を、聞いて欲しくて、
神代
え、いいんですか？！聞きたいです！
神代
えっと、バイト終わりなら午後6時以降になりますけど…
冬弥
じゃあ…えっと、大学の音楽室を予約しようと思ってて、
神代
え、わざわざ…ですか？
冬弥
い、いえ。部屋を借りるだけなんで…
冬弥
明後日の6時以降…空いてますか？
神代
はい！空いてますよ。
冬弥
じゃあ…えっと、またその時ここに来るので…
神代
はい！ふふ、楽しみにしてますね！
冬弥
あっ……
冬弥
え、えっと、はい…！
神代
あ、またコーヒー買われます？会計しましょうか？
冬弥
は、はい！お願いします…！
神代
はーい。ふふ、毎回ありがとうございます。
冬弥
いえ……俺、これ好きなので…
神代
分かります！美味しいですよね！
冬弥
(貴方が好きと言ったから…なんて、)
続く
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