あの日逃げた君は今も〖完結済み〗

さところ

腐注意 地雷さん回れ右 無言ブクマ❌

通報❌ なんでも大丈夫な方向け 本人様とは一切関係ありません

橙たちと一緒にカフェを出る

すると、橙がスマホを鞄から出した

スタタタタ

橙は電話をしに少しこの場を離れた

頑張って笑顔を作るけど

きっと作り笑いだって、 黄には一瞬でバレてるんだろうなぁ

橙は帰ってくるとすぐさまそう言った

1秒が長く感じる

腕時計の秒針が、 すごくゆっくりになっている

誰もこの静寂を切り裂かない

この状況が、 どんどん煩わしくなってくる

いつの間にか目の前にいて、 橙の名前を呼んだのは、 間違いなく青だ。

でも、青の綺麗な瞳は赤くなり、 すごく湿っていた

パチんっ

青が、近寄った俺の頬を叩き、 冷たい視線をこちらに投げてくる

あの青があまり見せない必死な様子

それが、外など関係なく、 青の体全身から、 零れているように見えた

「大っ嫌いだ」

今…今なんて言った？ 青はなんて言った？

頭が真っ白になって、 何も考えられなくなる

あの言葉に静かに、冷たく言い放った

青を直視出来ずに固まる

冷静…なんて言葉は今の俺には似合わないだろう

簡単に冷静を装うことの出来る能力が 羨ましい

俺は低い声でそう言って、 その場を立ち去った

僕は「大嫌い」なんて言葉を 好きな人に投げ、

頬を叩いて睨み───

僕がいじめられてることに桃くんは関係ないのに

見捨てられても「好き」という気持ち

いつになっても僕の心の中で固執する

家に帰ると独りだけど、 逆にそれが、明日に繋がる静寂として いじめられたことを思い出してしまう

僕は大きくため息を吐いた。

この日から僕は、 誰かが犠牲になることも考えずに、

学校へ行かなくなった

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