TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

監禁区域レベルX~あの夢を越えて~

一覧ページ

「監禁区域レベルX~あの夢を越えて~」のメインビジュアル

監禁区域レベルX~あの夢を越えて~

8 - 監禁区域レベルX ~あの夢を越えて~ 第5話

♥

101

2021年04月08日

シェアするシェアする
報告する

涼花

嘘...通知は...!?

お母さんからの通知も確認する。

しかし、送られた内容も数も一緒だった。

涼花

...っ...夢だよね...?

私は、恐る恐るトーク画面を開いた。

お母さん

涼花、起きてる?

涼花

ちょうど今起きたよ。

お母さん

そうだったの。

お母さん

涼花、今から言う事だけど、落ち着いて聞いてくれる?

涼花

ねぇ、お母さん。

涼花

今から言う事って、もしかしてXの事?

お母さん

修平君から聞いたの?

涼花

違う。

涼花

夢であったの、お母さんと似たようなやり取りしてる事のが。

お母さん

夢...?

お母さん

夢にも出るなんて、とんだ悪夢ね...。

涼花

お母さん、話を戻すけど

涼花

確か、外にXがいるんだよね?

お母さん

ええ。だから半径1kmは封鎖されてるわ。

涼花

それで、部屋の電気を消して

涼花

音を立てずに部屋から出ないで待機するんだよね?

お母さん

ええ。そうよ涼花。

お母さん

これも夢で出ていたの?

涼花

うん。お母さんが言ってた。

涼花

ねぇお母さん、私はいつまで部屋で待機すれば良いの?

お母さん

自衛隊が準備が出来次第救出するって言っていたから

お母さん

とりあえず自衛隊が助けに来るまで待機していて。

涼花

分かった。

お母さん

涼花。絶対に無事に帰ってきて。

涼花

うん、ありがとう。

お母さんとのトーク画面を閉じて、ため息をつく。

涼花

はぁ...

涼花

(やっぱりXの話だ...)

涼花

(なんで同じような事が夢でも出てくるのよ...)

涼花

そういえばさっき、修平に聞いたのって言ってたけど...。

涼花

もしかして、修平も残ってるのかな...?

涼花

一応後で連絡を取っておこっと。

その時、コンコンと玄関の扉が叩かれた。

涼花

えっ...?

涼花

こんな時に誰だろう...?

玄関の前に立ち、訪問者に問いかける。

涼花

あの...誰ですか...?

龍斗

涼花ちゃん、俺だよ。

涼花

えっ、龍斗お兄さん...?

扉を叩いてきたのは、このマンションに住む幼なじみ。

昔から面倒をよく見てくれた、龍斗お兄さんの姿だった。

涼花

龍斗お兄さん、一体どうしたの...?

龍斗

涼花ちゃん。落ち着いて聞いて。

龍斗

今からここを脱出しよう。

涼花

えっ...?何言って...

龍斗

Xは、どうやら人を洗脳する能力があるらしいから。

龍斗

中で待機してる人を肥料にするらしいから、ここに居たら危ないんだ。

涼花

...じゃあ、お母さんは...

龍斗

...部屋で待機しろって言われたなら、既に操られてるって考えが妥当だと思う。

涼花

そんな...じゃあ、お母さんは、もう...

龍斗

...辛いとは思うけど、今は無事に脱出した方が良い。

龍斗

その後に考えても遅くは無いだろ。

龍斗

さぁ、扉を開けて。一緒に脱出しよう。

私は、玄関の扉をゆっくりと開けた。

この時ほど、ドアスコープを覗いていればと後悔するなんて思わずに。

涼花

えっ...?

扉を開けた瞬間に、腹部に赤いシミが出来る。

ニタァと笑うお兄さんの手には、私の腹部に刺さっている包丁が見えた。

腹部の鋭い痛みに、思わずその場に座り込んだ。

押さえていても、傷口は塞がらず血がどんどん溢れていく。

涼花

なん...でっ...?

龍斗?

涼花は騙されやすいなぁ。

龍斗?

まず、君のお母さんが操られてるのは本当だぜ?

龍斗?

だけど、自衛隊でも知らないような情報を知ってる時点で疑うべきだったのになぁ...?

涼花

...っ、貴方は...一体...

龍斗?

俺か?俺はな...

龍斗?

愛する女の為ならどんな手段も選ばない、残忍な外道だよ。

そう言う彼の顔は、どこか寂しそうで。

龍斗?

じゃあな、涼花。

龍斗?

また“次”の世界線で会おうぜ。

そして、彼にもう一度包丁で刺される。

涼花

う゛っ...ぁ゛...

―私の意識は、そこで途絶えた。

監禁区域レベルX~あの夢を越えて~

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

101

コメント

1

ユーザー

すごい!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚