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悠佑
時間は分からないが、結構な時間を 眠って過ごしていたように感じる
悠佑
りうら
自分の傍にりうらが腕を枕代わりに して寝こけていた。
悠佑
すよすよとさながら、子供のように 眠るりうらの姿はいつもよりも ずっと子供らしく、可愛らしかった
悠佑
ここまで来てくれたこと、 そして看病してくれたことに対して 礼を言った
りうら
すると、りうらの顔がにやけて 変な笑い声を出していた
悠佑
りうらの鼻を押して遊ぶ。 にやけ面もいいが、こっちもなかなか 見てて面白い。
りうら
嫌だったのか、変な声を上げると 身を捩って手を避けようとした
悠佑
悠佑
きめの細かい、赤みがかった髪の毛を そっと撫でる。
りうら
起きたのか、それとも寝言か、 どちらとも取れるような、 ぼんやりとした声が耳を掠めた
悠佑
りうら
そう言って撫でるのをやめようと すると、まだ撫でてと言わんばかりに 俺の手首を掴んだ。
悠佑
頭を撫でる、それだけの行為に りうらはどれだけの喜びを見出して いるのか、知る余地はない。
りうら
悠佑
けれど、こんな可愛いことをしてくる りうらに心を許している自分がいる そのことだけは分かる。
悠佑
多分聞こえてなかったであろう 感謝の言葉をもう一度言う。
りうら
まだ、寝ぼけてるんだなと思えたら どれだけ楽だったのだろう。
悠佑
その優しさが人の心に傷を残すことを知らないその残酷さと純粋さに、 俺はどうすることもできずにただ、 りうらの頭を撫で続けた
りうら
悠佑
何か思いついたのか、りうらは 俺の真正面に立った。
りうら
真っ直ぐなその瞳。 恋の残酷さを知らない純粋な言葉。
悠佑
そのどれも、俺は受け入れることが できない。
りうら
りうら
あんまりにも直球だから、 俺は少し顔をそらした
悠佑
最初、初めて会った時の衝撃を 忘れられるわけがない。
りうら
りうら
りうら
男は皆狼ーーどうやらその言葉は 人魚にも通用するらしい
悠佑
りうらのことを信頼しているからこそ 任せてしまえるのだ。 ただりうらの言う"男"として 見てないのも事実だ。
りうら
複雑そうな表情をしてから 叫ぶように声をあげて その場にしゃがんだ
悠佑
それが可笑しくって、可愛くって、 笑ってしまう。
りうら
りうら
固まったりうらを見る。 俺の耳が聞こえた限りだと、かわいい と言っていた気がした
悠佑
誰に向けてなのか、自惚れでなければ 俺はその答えが分かっている
りうら
りうら
悠佑
これは、この雰囲気は、なんか、 ダメな気がする
りうら
悠佑
俺の頬に、りうらの手が添えられる
りうら
それが何の許可を求める言葉なのか 分からされている。
りうら
りうらが、だんだんと顔を寄せてくる
悠佑
喉が張り付いたように、声が出ない
りうら
悠佑
あとほんの数センチで唇と唇が 重なる。
悠佑
りうら
そんなの、そんなのって!
悠佑
りうら
りうらは吹っ飛んでった。
悠佑
to be continue…