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海にのって!

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海にのって!

4 - 可愛い笑顔

♥

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2023年04月16日

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悠佑

……ん、…ふわぁあ…

時間は分からないが、結構な時間を 眠って過ごしていたように感じる

悠佑

あれ、りうらは、…っ!

りうら

スースー…

自分の傍にりうらが腕を枕代わりに して寝こけていた。

悠佑

随分と、気持ち良さそうに
寝るんやなぁ…

すよすよとさながら、子供のように 眠るりうらの姿はいつもよりも ずっと子供らしく、可愛らしかった

悠佑

ありがとな…

ここまで来てくれたこと、 そして看病してくれたことに対して 礼を言った

りうら

ん…ふへへ……

すると、りうらの顔がにやけて 変な笑い声を出していた

悠佑

ふは、ブサイクやなw

りうらの鼻を押して遊ぶ。 にやけ面もいいが、こっちもなかなか 見てて面白い。

りうら

んごっ、んん、……

嫌だったのか、変な声を上げると 身を捩って手を避けようとした

悠佑

…ほんま、子供みたいやな

悠佑

ほっぺもぷにぷにやし
髪の毛も柔らかい…

きめの細かい、赤みがかった髪の毛を そっと撫でる。

りうら

んぁ……、ユウ、スケ?

起きたのか、それとも寝言か、 どちらとも取れるような、 ぼんやりとした声が耳を掠めた

悠佑

りうら、おはよ

りうら

…ん

そう言って撫でるのをやめようと すると、まだ撫でてと言わんばかりに 俺の手首を掴んだ。

悠佑

もう、しょーないなあ

頭を撫でる、それだけの行為に りうらはどれだけの喜びを見出して いるのか、知る余地はない。

りうら

ふへへ、ぼく、ユウスケの
手も好き……

悠佑

……そうか

けれど、こんな可愛いことをしてくる りうらに心を許している自分がいる そのことだけは分かる。

悠佑

ありがとな、今日は、
看病してくれて。

多分聞こえてなかったであろう 感謝の言葉をもう一度言う。

りうら

…?、あたりまえだよ、
ぼくはユウスケの、
ともだちだもん…

まだ、寝ぼけてるんだなと思えたら どれだけ楽だったのだろう。

悠佑

あぁ……そうやな

その優しさが人の心に傷を残すことを知らないその残酷さと純粋さに、 俺はどうすることもできずにただ、 りうらの頭を撫で続けた

りうら

……ユウスケ

悠佑

なんや?

何か思いついたのか、りうらは 俺の真正面に立った。

りうら

僕、ユウスケ
のこと好きだよ

真っ直ぐなその瞳。 恋の残酷さを知らない純粋な言葉。

悠佑

……そうか

そのどれも、俺は受け入れることが できない。

りうら

付き合って欲しい
わけじゃない

りうら

だけど、覚えてて
欲しかったんだ

あんまりにも直球だから、 俺は少し顔をそらした

悠佑

…ちゃんと覚えとるよ

最初、初めて会った時の衝撃を 忘れられるわけがない。

りうら

嘘。

りうら

僕の気持ち、
わかってないでしょ

りうら

じゃなきゃこんなに
無防備にならないもん

男は皆狼ーーどうやらその言葉は 人魚にも通用するらしい

悠佑

でも無理矢理なんて
りうらはしやんやろ?

りうらのことを信頼しているからこそ 任せてしまえるのだ。 ただりうらの言う"男"として 見てないのも事実だ。

りうら

…っ、そうだけどッ!
そうじゃないぃぃ…!

複雑そうな表情をしてから 叫ぶように声をあげて その場にしゃがんだ

悠佑

ふは、あははっ!
かわいいなあっ!

それが可笑しくって、可愛くって、 笑ってしまう。

りうら

りうら

…かわい、い……

固まったりうらを見る。 俺の耳が聞こえた限りだと、かわいい と言っていた気がした

悠佑

りうら、?

誰に向けてなのか、自惚れでなければ 俺はその答えが分かっている

りうら

あ、いや……その…、

りうら

わ、笑った顔が、
可愛いな、って、、

悠佑

……、可愛くないやろ…

これは、この雰囲気は、なんか、 ダメな気がする

りうら

んーん、かわいい

悠佑

りうら、っ

俺の頬に、りうらの手が添えられる

りうら

ねぇ…ユウスケ、いいよね?

それが何の許可を求める言葉なのか 分からされている。

りうら

…無言は、肯定って
聞いたよ……

りうらが、だんだんと顔を寄せてくる

悠佑

ぁ…、

喉が張り付いたように、声が出ない

りうら

…好きだよ……

悠佑

…っ!

あとほんの数センチで唇と唇が 重なる。

悠佑

い、

りうら

い?

そんなの、そんなのって!

悠佑

いいわけない
やろぉおおぉお!!

りうら

うばはぁっ!?!?

りうらは吹っ飛んでった。

悠佑

…てへぺろ

to be continue…

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