TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シゼ

破壊神様、

シゼ

私に、

シゼ

祖父の治療費と、

シゼ

シゼ

パソコンをください!

破壊神

破壊神

…え、

破壊神

パソ、コン?

シゼ

はい。

シゼ

正確に言えば小説をよりスピーディに書く道具が欲しいです。

破壊神

は、はぁ…。

破壊神

けれど志瀬さん。

破壊神

そんなものでいいんですか?

シゼ

シゼ

用意できるんですかっ?パァッ

破壊神

はい。

破壊神

(目がキラキラしてる…)

破壊神

一応、神様やってるので。

破壊神

パソコンは無理ですけど

破壊神

似たようなもの…タイプライターならできますよ。

破壊神

少々お待ちください、

破壊神

志瀬さんの心の中を読み取って創造してみますね。

シゼ

!…

シゼ

…。

(シゼが欲しい機能を念じる)

破壊神

!…ほう、

破壊神

ふんふん。

破壊神

…なるほど、はぁー…。

破壊神

ほう…

破壊神

うーん…

破壊神

あぁ、ふんふん。

破壊神

破壊神

よし、

ボンッ (白い霧と共に タイプライターが現れる)

破壊神

こんな感じですかね。

シゼ

おぉ!

破壊神

こちら、パソコンにもある機能を搭載した【神羽式タイプライター】

破壊神

紙を入れて文字を打ち込むだけでなく、

破壊神

2つのダイヤルで文字フォントと文字の大きさを変更でき

破壊神

最大26枚の同時印刷が可能。

破壊神

さらに、誤字脱字を直したり変換ができたりするように。

破壊神

志瀬さんのみ見ることができるカーソル機能を搭載してました。

シゼ

ほぉー…

シゼ

すごい、

シゼ

このプレートは指でカーソルを移動させるアレですね。

破壊神

そうですそうです。

破壊神

生体認証システムもついてまして。

破壊神

指紋チェックで動くようになってるので勝手に使われることもありません。

シゼ

ほぉ…

シゼ

打ってみてもいいですか?

シゼ

あと、持ってみたりしても…

破壊神

もちろんです。

シゼ

っ!

シゼ

ありがとうございます。

シゼ

(前から触ってみたいと思ってたんだよね〜…感動。)

スッ…

シゼ

っ…!?

シゼ

シゼ

はわぁ…。

シゼ

(手書きとはなかった便利なカーソル機能)

シゼ

(ASMRとしてもおいしい軽やかなタイピング音、コポコポと心地いい感触…)

シゼ

(滑らかなボディから伝わる重厚感)

シゼ

(黒と金の鮮やかなコントラスト)

シゼ

(そして想像よりはるかに軽い)

シゼ

はぁ…

シゼ

美しい…。

シゼ

初めてジパングを発見したマルコ=ポーロの気持ちが今、わかった気がする…。

シゼ

胸の中に淡く、それでいて熱い感動が押し寄せてくる。

シゼ

こんな感情、何年ぶりだろう…。

破壊神

食いつきがすごい…。ボソッ

破壊神

あ、ちなみにこちらは防水でかつ

破壊神

壊れにくくしてありますので思いきり叩きつけても大丈夫ですよ。

シゼ

!!

シゼ

そんな酷いことできませんっ!クワッ

破壊神

あ、そうですか…すみません。

破壊神

では、

破壊神

こちらを収納ケース付きで差し上げますので

破壊神

今日を含め三日間お試しでお使いいただき

破壊神

次に私が治療費を持ってきた時に

破壊神

改善して欲しいことがあればお聞かせください。

シゼ

はい。

シゼ

(三日間、ということはお城に入ってすぐだな。)

シゼ

ありがとうございます。

シゼ

大切に使わせていただきますね。

カチ、カチ、カチ、カチ…

シゼ

シゼ

何か、聞こえる…?

シゼ

(時計の針が進む音がする。)

破壊神

破壊神

いけない。

破壊神

この音は、いまある僕の世界が終わりを告げる合図なんです。

破壊神

あと10秒で、志瀬さんは朝の光で目覚めます。

シゼ

えっ…

シゼ

そんな突然に終わるんですかっ?

破壊神

はい。

破壊神

今回は少し長居してしまいましたから。ニコッ

破壊神

あと10秒ほどでこの世界は終わります。

破壊神

…それでは、志瀬さん。

破壊神

破壊神

…次はお城の中で会いましょう。

カチッ!

シゼ

…ん、

シゼ

シゼ

朝か…。

(首を動かし辺りを見回す)

シゼ

シゼ

(タイプライター、本当に置いてある。)

シゼ

(朝ごはん食べたら使ってみよっと。)

シゼ

…というか、

シゼ

その前に私の両サイドにあるこの2人をなんとかしないと。

アレン

むゃ……

アーク

…ん……んん…。

シゼ

…。

シゼ

はぁ…。

ナデナデ… (シゼが2人の頭を撫でる)

シゼ

…元気でね。

シゼ

(今日でここにいるのも最後だ。)

シゼ

(寂しい気持ちもあるけど)

シゼ

(破壊神様も見守ってるんだ、お城でお仕事頑張らないと。)

シゼ

(小説のギッセルみたいに、

シゼ

(きっと新しい世界でも仲間ができるはず…!)

第一部 完

次回予告

城で兄の知り合いである ターナー家の姫に 仕えることになったシゼ

しかし

まさか私…嫌われてる!?

さらに

えっ、ごめん。

…一瞬ナンパかな?って 思ったのは私だけだったりするかな。

初めてできたお友達と

前世では経験のなかったことに シゼの脳内はパニック寸前!

そして、まさかの…

シゼに魔の手が迫る!?

ターナー家の姫に隠された 従者への思惑とは

記憶を無くしたこの少年は 何者なのか

シゼはどうなってしまうのか

次回  【とある物書きの挑戦譚 第二期】

お楽しみに。

とある物書きの挑戦譚 【第一期】

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

541

コメント

17

ユーザー

神様何気に好き←

ユーザー

2期楽しみにしてますね♪

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚