私
私が住んでいるここは「地球」と人間(私も含む)達が言う場所
私
この地球上に無いものは無い、そう信じている
私
私は今、中学生(1年)
私
楽しい日々を送れるわけ無かった
私
入学早々『このクラスは私に合っているのか』と思う
私
1人は性格が合わなそうだし
私
1人は話してくれなくなった
私
私はこの小さい箱に閉じ込められている気分だった
私
地球上に無いものは無いなんてただの理想
私
無いものはある
私
永遠の友情
私
だ。
私
私は小さい頃から人間関係が上手くいかない事が悩みだった
私
そして、苦手な人達がいる所全てが透明なフィールドの中に居ると思っていた
私
しかも、何かに巻き込まれる事が多くそして、怒りっぽかった
私
怒ると「何!?」とか「巻き込まないで」というような目で見てくる
私
ふざけるな
私
人は怒るそれが人の本能だから
私
なのに人と呼ばれる奴らは「大げさ」だとか言ってくる
私
陰口を言ってもいいが、聞こえていないと思うのは馬鹿だ
私
私は自分で言うのもなんだが耳がいい
私
聞こえるんだよ
私
そんな悪口を言って何が楽しいのか
私
1度本当に人を殺そうと思った事がある
私
でも、犯罪になるからやらなかった
私
そして、この小さな箱の中では日常的なものと非日常的なものがある
私
日常的なものは、会話や普通と呼ばれるもの
私
非日常的なものは、悪口、いたずら、いじめ
私
まあ、そんなところだ
私
世間の非日常的なものは、いじめ、戦争、都合の悪い事だろうな
私
1番タチの悪い事は都合の悪い事だと思う
私
それはいじめにも繋がる戦争にも繋がる
私
私はそんな地球が嫌い
私
だけど、他に住む世界(ところ)もない
私
この入れ物は大っ嫌い
私
ーそうやってこの入れ物(ちきゅう)は嫌いと呪う
私
自分も含めてここに住んでる奴ら全員で死ねばいい
私
こうすれば、神という空想上のものも困るでしょ
私
もう一度言う
私
キライなんだよ
私
「箱だからなあ、どっかトビラみたいなここから出られる場所ないかな?」
私
「ないよね」
私
自問自答の日々
私
私
「友……達」
私
そうか
私
『友達を作れば、マシになる』
私
そう考えた私は色々な人に頑張って声を掛けた
私
「こんにちは」
私
本当に聞こえていないのか、それとも聞こえないフリをしているのか分からないが、何も返答は無かった
私
でもめげずに2人、3人、10人、そして17人目
乃保
「なあに?」
私
「あっあのえっと…この入…学校はどう思いますか?」
乃保
??
私
困ってる
私
まず聞く事間違えた
乃保
「良いと思うよ」
私
返してくれた!!嬉しい!!
私
それが正直だった
乃保
「面白いね、あなた」
私
『へえ、こんなアニメみたいな事っておきるんだ』
私
「そんなこと言ってくれるなんて…ありがとう」
乃保
「ありがとう?w」
私
自分で言っている事も分からなかった。ただ嬉しかった
私
「あっごめん」
私
気付けば、周りにいた人達が居なくなっていた
乃保
「大丈夫、行っててって言ったから」
私
「そう…あの名前は?」
乃保
「乃保、五木乃保(いつきのほ)」
私
「乃保ちゃん…いい名前だね」
乃保
「そう?ありがとう…あっもうこんな時間!ごめんね、また明日〜」
私
「じゃあ……ね」
パタパタ
私
やっと出来た友達も行ってしまった。
私
いつも、こんな事言うと「何コイツきも」とか「近ずかないで欲しい」とか小さい声で呟く、嫌な顔をするとかがいつもの反応なのに…なのに彼女は、私と会話してくれた、そんなあの子のことを私は
私
誰よりも可愛く
私
誰よりも美しく思った
私
…そんな友達をつくったけど箱からの逃げ道はない
私
「どうしよう…」
私
この地球(せかい)から逃れたい
私
それから、乃保ちゃんとの苦しい(楽しい)日々を送った
私
だけど…………
私
その日はたまたま、一緒に帰っていた
私
最近は一緒に帰る事も珍しくは無かった
私
あの子が……
私
乃保ちゃんが
乃保
「あーっ可愛い!」
私
1匹の猫がいた
私
乃保ちゃんはその猫を追いかけて行った
チカチカ パッ
私
赤になった交差点に飛び込んで行った
私
その瞬間
私
ー私の視界には赤のまだら模様で満たされた
私
乃保ちゃんは体中から、赤黒い液体が出ていて
私
…とうてい見ていられるような状態では無かった
私
私は何も…何も言葉が出なかった
ー泣き叫ぶことさえ
私
たった1人の友人を失ったそのショックは精神をズタボロにした
私
そして、私は忘れかけていた箱にまた閉じ込められた
私
ズタボロになった精神ととても皮肉なそして哀れな箱に閉じ込められたその心境は誰も…いいやこの世界は
私
解るはずもない
私
乃保ちゃんの葬儀には、出席した。皆泣いていた。乃保ちゃんは愛されていた
私
だけど私は
私
その場にいた唯一と言っていいかもしれない、泣かなかった、泣けなかった
私
この事故の謎はあの猫だ
私
あの後猫がいた痕跡すら残っていなかった
私
なぜ、あの猫は助かって、乃保ちゃんは助からなかったのか、乃保ちゃんが死んだのはあの猫のせいだとそして、神のせいだと
私
また、この地球(せかい)、神、自分を呪う日々が始まってしまった
ー五日後ー
私
全然喋らなくなった奴が言ってきた一言に私は無視することが出来なかった
ヤツ
「あんたの友達って死んだんだってね、カワイソ〜❤︎」
私
「あなたがカワイソウなんて、どうしたのかしら?」
ヤツ
「いや、あんたって死神みたいだなって思ってw」
私
「………私の周りで人が死んだのって初めてなんですけど…」
ヤツ
「何?泣かれても困るんですけどw」
私
そう言ったヤツは気付けば居なくなっていた
私
『そうか、死神になれば良いのか』
私
空は晴天だった
私
私はアイツを殺める事にした
私
勿論、物理でやったら捕まるから、物理では無い別の方法で殺る事にした
私
それからはあっという間だった
私
私に悪口を言ってきた時、この学校のスマホ可というのを利用し、録音した
私
最後は流すだけ
私
私は流す前、ヤツにこう言った
私
「ありがとう、良いのが録れた(とれた)死神によって天罰が下るの、本望でしょう?…
さようなら」
さようなら」
私
ヤツの返事を聞かずに来たが、絶対にこう言うはず
私
「やめて!今までの事謝るからあ!!」
私
アニメみたいな返事、そんなの聞くわけ
私
「ないじゃん」
私
私はその録音を学校中に渡るように廊下で流しながら歩いた
乃保
『あんたが死神だったから死んだんじゃないの?あんたもそのまま死ねば良かったのに』
私
これを聞いた人達は
同級生1
「これ誰?」
同級生2
「え?ほら同じ学年の2組の子だよ」
同級生1
「ああ、性格悪いって言ってた…」
同級生2
「そうそれ」
私
こんな会話は死ぬ程聞こえた、ていうかアイツ性格悪いって噂されてたんだザマァ
私
流しながら学校を1周し、そのまま帰った
ー次の日ー
私
アイツは休んでいた
私
あの後、皆に噂され、休んだんだって、ダサ
私
私はその日先生に少し怒られたが、褒められた
先生
「よく我慢していた」
私
と、
私
そんな我慢なんてしてないし、しなかったら、昨日みたいな事が起きなかったんじゃないかと思ったがつっこまない
私
私は晴れ晴れしていた
私
この世界を呪っていた事も忘れていた
私
私がこの世界を呪っていたのは心へのストレスがあったからだとようやく気付いた
私
私はその透明な箱の壁に手を伸ばした
私
だけどそこには
ー何も無かったー







