そらた
はっっ
隣で携帯がなっているのに気づく
そらた
もしもしあやな?今どこだ?
あやな
もう病院
そらた
はるは?
あやな
昨日から変わらずよ
そらた
そうか、、
あやな
早く来な、はるに会えるよ。
そらた
おう。
そらた
ったく、、なんなんだよあの夢
洗面台に立って鏡に映った自分の顔を見て驚く。
そらた
やばいな…
両目の下に具合の悪そうな紫のくま。
そらた
はぁ…
そらた
とりあえず早く行こう。みんな待ってる。
病院に着くと3人が談話スペースで話していた。
こうた
遅いぞ彼氏さんよ笑
だっちゃん
はるちゃんが待ってるぜ笑
あやな
ったくはるの近くに1番居てあげないといけないのそらたでしょーが!
そらた
あぁ、わかってる
昨日と違い、みんなの顔に少し落ち着きがあるのは
やっぱりはるの顔を見れたからだろう。
こうた
お前、どうしたその顔
あやな
無理もないよ、寝れなかったのね笑
だっちゃん
無理すんなよ?
そらた
変な夢見ちまってよ、まぁその話は後だ。はる、会ってくる。
あやな
いってらっしゃい
そらた
はる、入るぞ?
意識は無いらしいが挨拶はしないとな。
そらた
はる…
ドアを開けるとベットに寝ているはる。
白い壁、呼吸器、点滴。
そらた
待たせて悪かったな。
暖かい手に触れる。
ふと夢の事を思い出す。
そらた
なぁはる、俺さ、変な夢見たんだよ。
そらた
なんでもこの病室みたいな白くて何も無い空間でよ笑
そらた
はる…?
ほんの少し、わずかだけど手を握り返してくれた気がした。
そらた
俺はるに会ってよ、
そらた
はるに、ちゃんとした答え返してやれなかった。
そらた
何やってんだろーな俺笑
あやな
そらたーはいるよー?
そらた
おう
こうた
挨拶は終わったか?
そらた
あぁ、今夢の話をしてたんだ。
だっちゃん
俺らにも聞かせてくれよ、その夢の話
そらた
おう
数分後
あやな
変な夢だなー笑
こうた
そらた、随分やられてたみたいだな笑
だっちゃん
くまもひでぇし…笑
そらた
あぁ、でも考えずには居られないんだよな。
そらた
夢で言われたこと。
あやな
…はるのメッセージかもね…
そらた
メッセージ?
あやな
ずっとこの日々が続くことがはるの願い。
あやな
それは無理なことってゆーのはみんなわかってるでしょ?
だっちゃん
卒業しちまったら少なくとも今までのようには行かないな。
こうた
でもはるの願いを叶えることは到底できないぜ?
あやな
そう。無理なの。夢の中でわがままいいすぎちゃったって言ってたってことは、、
あやな
きっとはる、この日々が続くことを願って未来を嫌ってる。
そらた
未来を…嫌う…
そらた
卒業、、進路、、
あやな
うん…
こうた
んで、、それ、どうすればいいんだよ。
だっちゃん
こっち側からじゃ何もできねぇっつったらする事はただ一つだろ!
あやな
うん。今日の夜、
あやな
はるを迎えに行こう。
こうた
出来ることならなんでも。
だっちゃん
はるちゃんをこれ以上何も無い未来に近づかせる訳には行かないぜ!
そらた
みんな、、はるのこと大好きだな笑
だっちゃん
あったりまえよっ!!
あやな
はるのためなら!!
こうた
大切な仲間だ笑笑
みんなはるのことが大好きで
大切な仲間なんだ。
皆の気持ちがひとつになる。
医者が「いつ意識を取り戻すかわからない」なんて言っていたが。
逆に言えば
いつ意識を取り戻してもおかしくないという事だ。
はるは絶対に取り返す。
これは「俺」にとって「義務」だ。
いや、「俺ら」だな。
たとえ会えたとして
言葉が見つからなくても
はるは前に進まなきゃ行けない。
このままでは絶対に終わらせない。
絶対にだ。