その後 、特に話す用もなかったので そのまま僕は食堂のおばちゃんに お昼ご飯を注文した
食堂のおばちゃんも一瞬躊躇ったが すぐさまはいよ、と 定食を用意してくれた
いつも四年生みんなで 座る定位置に座った
するとほかの四年生たちも ゾロゾロと僕の周りに座る
滝 _ "
綾 _ "
滝 _ "
三 _ "
ふたりの発言に 前のふたりもまた頷いた
僕の返答をいまかいまかと待つ この場の全員に疑問を持つものの 僕は適当に返事をした
綾 _ "
滝 _ "
滝と三木は食べる箸を止めてまで 僕を心配してくれていた
でも 、この思いを打ち明けては 意味が無いんだから
そして僕は残りをかき込んた
綾 _ "
綾 _ "
綾 _ "
僕の名前を呼ぶ声を無視して 僕は食堂のおばちゃんにだけ 挨拶をして食堂をでた
最後 、食満先輩が持つ踏子に 別れの挨拶をしようと振り返ると
みんなの視線が僕に集まっていた
髄分と暗い顔をする三年生
全く状況が掴めず顔を顰める五年生
察しはつくが確証はなく どこか気難しい顔をする六年生
目の前のことにまだ 信じきれていない四年生
悪いことをしたなと思いつつ とりあえず踏子とは別れを告げた
あの場では用があると言ったが 本当は用などなかった
本来なら今頃穴を掘っていただろう
でもいまはそれが出来ない
長屋へ行けば皆と会ってしまうし 作法室には生憎にも立花先輩がいる
そんなことを思っていると ふと本の提出期限が 今日までであると思い出した
綾 _ "
きり _ "
きり _ "
綾 _ "
きり _ "
綾 _ "
綾 _ "
綾 _ "
きり _ "
きり _ "
綾 _ "
自分でもびっくりしている
なんでこんなことを言っているのか
なぜ手を差し述べているのか
そのあときり丸は元気に 図書室を飛び出した
どうせ食堂で中在家先輩が 話を聞いて 、来てくれるだろう
そう思い 、僕はきり丸が 座っていた場所に腰を下ろして
借りたばっかりの本を開いた
柄にもなくつい夢中になっていた
すると目の前には無数の影が 出来ているのに気づいた
渋々目線を上にやれば そこに居たのは
犬猿の仲である五年生の皆さんだった
久 _ "
久 _ "
竹 _ "
嫌味だけを言うために わざわざここまで来る その馬鹿馬鹿しい頭には 大層関心ができる
勘 _ "
鉢 _ "
綾 _ "
必要のあること以外は 話しかけてこなかったのに 急に詰め寄ってきたものだから びっくりして返答に困っていた
鉢屋先輩はいつだって 僕をイラつかせるのが上手だ
そう思っている矢先 まぁまぁと不破雷蔵先輩が宥めてきた
雷 _ "
雷 _ "
綾 _ "
綾 _ "
鉢 _ "
雷 _ "
しまった
つい口に出してしまった
このままではあの時 みたいになってしまう
そうなる前に僕は頭を下げた
頭をあげると先輩方は またしても驚いたように見てきた
沈黙を断ち切ったのは 竹谷八左ヱ門先輩だった
竹 _ "
綾 _ "
久 _ "
綾 _ "
綾 _ "
僕の言葉にイラつきを 隠せない五年生が居た
勘 _ "
勘 _ "
勘 _ "
綾 _ "
押されたせいか体制が崩れ 倒れそうになった
間一髪なところで転ばずに 済んだものの 少しイラついたものだから ゆっくりと後ろを振り向いた
するとごめんと バツの悪そうな返事が返ってきた
期待するだけ無駄だから 僕は向きを変え図書室を後にした
あの日から僕は本当に 穴掘りをしなくなった
穴を掘らないから保健委員会や 伊作先輩が落ちることはない
だが 、ひとつ残念なのは学園長だった
僕の穴には学園のもの以外に オトシモノがくる
大川平次渦正を狙う曲者達だった
あれから何度か学園長には 穴を掘るように命じられるが
全て断り他のものに頼むよう言った
だが 、皆が穴掘り経験者な訳もなく 完璧な穴を掘れるものがいない
それでも断り続ける僕に 学園長は怒りを露わにして
僕に一週間の自室謹慎を 余儀なくした
穴を掘ることと委員会等以外に 外に出ることも無かったため
僕は自室で昼寝やら読書やら それはそれは楽しくやっていた
すると長い休み時間に 入った頃だろうか
聞き覚えのある声が聞こえてきた
藤 _ "
綾 _ "
重くかったるい体を起こして 出迎えてあげると
そこにはあまりにも酷い顔をする 三年生がいた
綾 _ "
何となく検討はついている
きっと踏鋤の踏子ちゃんのことだ
あまりにも僕が穴を掘らないものだから 自責の念でもやられて来たのだろう
孫 _ "
一斉に頭を下げ同じことを言い出した
綾 _ "
綾 _ "
ついカマをかけてみた
案の定みんなポカンとしていて 藤内だけが苦笑いをしていた
藤 _ "
藤 _ "
富 _ "
富 _ "
富 _ "
綾 _ "
綾 _ "
綾 _ "
綾 _ "
みんなの目が潤っているのがわかる
僕の行動のせいでこんなにも 苦しい思いをさせていたなんて
と反省してもしきれない思いがあった
綾 _ "
綾 _ "
綾 _ "
藤 _ "
好奇心旺盛な藤内に少しは先輩だって 思わせてやろうと思い ついつい教えてやった
綾 _ "
綾 _ "
綾 _ "
嘘っぽく笑ってみても 笑い返してはくれなかった
そんな頃 、少し相手をするのも 飽きてしまっていた
だから 、帰って貰うことにした
綾 _ "
綾 _ "
そういい 、半ば強引に 部屋から追い出した
まだなにか言いたげだったけど これ以上は両者いい思いも ないだろうから辞めてあげた
気づくと僕は眠りこけていた
僕の上には布団がかけられて居て 机には置き手紙が置いてあった
「 夕飯を食べてくる 起きたら必ず来るように!! 」
やだなぁと思いつつ 、 たしかここ2日間 何も食べていないことに気づいて
仕方なく重い足を運びながら 食堂へ向かった
コメント
7件
続き待ってまーーーーす!!!!(≧∇≦)
続き見たいよおおおおおおおおおおおおおおおお
最高すぎます🥹🩷 次の話も楽しみにしてます!