僕は今深夜の学校にいる
何故こんな場所にいるのかというと、仲間内の勝負で負けた罰ゲームとして校内で噂になっている「魔の13階段」を一人で検証するハメになってしまった
噂の内容は”屋上に上がる階段は普段は12段だが、0時ちょうどに1段目を上ると階段が13段になり、13段目を上ってしまった人は悪霊に呪われてしまう”というもの
正直僕はかなりの怖がりなので、こんなことはやりたくないがビデオ通話で友人達が監視されている状況なので、逃げ出すこともできない。そうこうしているうちに時刻は23:57を回っていた
瑛太
海斗
電話の奥で友人達の楽しそうな声が聞こえてきた。人の気も知らないで呑気な奴らだ
あと30秒前。ここまで来たら覚悟を決めるしかない。恐る恐る右足を1段目に乗せてみる
午前0時
今のところ特に異変は無い。 あとは階段の数を数えていけばミッションコンプリートだ
奏太
上を見ないように一段ずつ数えながら登っていく
奏太
その時、首筋に冷たい風が流れてきた。まるで背後に何かいるような気配を感じたが、恐怖で後ろを振り向く事もできなかった
奏太
ビデオ通話中の友人達に助けを求めようと声をかけたが、「電波状況が不安定」と表示されており、声をかけても一向に返事は帰ってこない
覚悟を決めてそのまま進むことにした。もちろん背後を確認するつもりは全く無い
奏太
奏太
恐怖をかき消すように僕は最後の一段を右足で強く踏み込んだ。 良かった。謎の達成感がこみ上げてくる
奏太
スマホの画面に意気揚々と声をかけたが、友人達の表情は曇っていた
瑛太
絞り出すような友人の声に反応し、恐る恐る振り返ると
そこには懐中電灯を持った知らないおじさんが立っていた
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解説 懐中電灯を持ったおじさん=学校の警備員で、夜中に忍び込んだことに対して怒られてしまう話 という簡単なパターンではありません 1段目は右足で登った筈なのに最後の12段目を右足で登っています。見返すと7を2回数えてしまっています。つまり13段登ってしまった訳ですが実は7段目で既に憑かれてたり...