れい
れい
??
れい
れい
れい
れい
トントン
総統室を出たトントンは綺麗に掃除 された廊下を足早に歩く。
時折部下とすれ違い、 「お疲れ様です!」と敬礼されるが、 それも目に入っていない。
トントン
トントン
トントン
トントンは足を止める。
トントン
トントン
トントン
トントンは手を固く握った。
シャオロン
自室で軍服のシワ直しをしていた レイは耳に付けたインカムから 流れてきた声に手を止める。
シャオロン
コネシマ
ショッピ
鬱
シャオロン
鬱
シャオロンの声を号令に幹部達が わあわあと返事をし始める。
トントン
レイ
いつも何かしらツッコミを入れる トントンが何も言わなかったことに 少し不審感を抱いたレイだったが、 それほど気にも止めず静かに返事を 返した。
レイ
??
レイが立ち上がった時、暗い廊下の 片隅で密かに笑った人物がいたことは レイおろか、この幹部塔内の誰一人 気付くことはなかった。
我々国防衛基地はその名の通り 国を防衛すると同時に、次代の兵を 育成する場所でもある。
そのため、国最高峰のカリキュラムが 組まれ、多種多様の施設がある。
その中でも最大規模を誇る 我々国防衛基地本部の最上階に 総統室はある。
そこに行くためにはエレベーターを 設置するのがめんどくさかった故…… いや上り下りすることで兵達の足腰を 鍛えるという兵士向上の精神故に設置された階段を通るか、本部に隣接する 幹部塔より繋がっている渡り廊下を 行くかの2つしか方法はない。
レイはそのひとつ、渡り廊下に向かう ために幹部塔の中央階段を 登っていた。
先程の連絡で幹部達は皆出払っている ようで、不気味とも感じ取れる 静けさがあった。
三階に繋がる階段に差し掛かった時、 レイは自然に体を止めた。
レイ
レイ
レイは、足を止める原因となった "何者か"に声をかけた。
??
向こうは何も答えない。
レイ
レイの手は既に腰元のナイフに 向かっている。
レイ
シャオロン
総統室で呼び出した幹部達の点呼を とっていたシャオロンは首を ひねった。
シャオロン
鬱
ロボロ
コネシマ
ショッピ
鬱とロボロが少し心配そうな顔を し、部屋から全力疾走して来たせいで 肩で息をしているにも関わらず もう一走りしようとするコネシマに ショッピがストップをかける。
エーミール
エーミールがこの場の収拾を つけようとしていると、
バタン‼︎
レイが勢いよく扉を開けた。
チーノ
レイを見た幹部達は全員 フリーズした。
鬱
ソファに深く腰掛け背を向けていた 鬱も振り向き、ワンテンポ遅れて フリーズする。
グルッペン
グルッペンもフリーズこそして いなかったが、声が震えている。
グルッペンが指差した先には、 まるでマンガのように体をロープで ぐるぐる巻きに縛られた緑パーカーの 男がいた。
男はフードを深く被り、目元は隠れて 見えない。
しかし、レイに引きずられても 何も言わない、というか動かない所を 見るとどうやら気絶しているようだ。
動揺する幹部達を尻目にレイは淡白に 答える。
レイ
レイ
レイ
幹部一同
幹部達はあっけに取られた。
さらっと死刑宣告をしたレイに……… ではなく!
気絶していたはずの男が縄を解き 立ち上がり、ナイフを構えていた からだ。
レイ
気配を察知し右に身を流したレイの 耳に男のナイフがかすり、インカムが 床に落ちる。
レイ
レイは身をひるがえし、素早く 臨戦態勢を整えると得意の近距離戦に 持っていこうと一気に男との 距離を詰める。
急にギアを上げたレイに男は 意表をつかれ、それを見逃すまいと 振ったレイのナイフが右頬を切る。
ゾム
男は自分の血が頬を伝っていることに 驚いたような顔をしたが、それは すぐに満面の笑みに変わった。
??
レイ
両者、互角といったところか。
激しいナイフの殴り合いが 続いていると、だんだんとその勝負のリングとなっている総統室に 被害が出始めた。
斬撃が降りかかってくる状態で攻撃を 防いでいたレイはグルッペンの 机の上に置いてある小さな白い箱に 目を止めた。
レイ
レイ
レイがグルッペン大好き脳(少々 方向性の間違った)で 叩き出した答えは、
そうだ、窓突き破って外の 訓練場で続きやろう。
レイ
レイ
??
全然大丈夫じゃない答えを導き出した レイはそれを実行するため、 男の襟首を掴み窓に勢いよく近づいて いく。
すると、
グルッペン
今までずっと黙っていた グルッペンが制止に入った。
グルッペン
レイはその名前に聞き覚えがあった。
レイ
ゾム
れい
れい
れい
れい
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