元ヤンキー、陰キャになる

次の日。

やばいやばい！本気でやばい！

月島が怖いーーーーー！！！

まじで気まずい。

こっち見ないでくんない？

まじで、怖いから。

こりゃ···逃げれないな。

昼休み。

分かったぞ！逃げればいいんだ！

昼休みが終わるまで隠れとけばいいんだ！

見つからなければ相手も諦めてくれるはず！！

よし！隠れるぞ！

音楽準備室のロッカーに隠れてます。

物音立てずに、潜めとかなきゃ。

絶対、見つかっちゃダメだ。

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

だ、誰？

つ、月島じゃないよね？

違うよね？

ｶﾞﾗｯ

誰だ？

昔、会ったことある？

覚えてない。

ケーちゃんとは昔からの幼馴染み。

家が隣でいつも一緒に遊んでいた。

ヤンキーになる時だってケーちゃんは俺に着いてきてくれた。

ケーちゃんが【八咫烏】を辞めて、ケーちゃんとは連絡を取り合うのを辞めた。

まさかこんなところで会うなんて。

奇跡みたいだ。

【八咫烏】とは。

日本中で知らないものはいないぐらい人気のヤンキーグループ、【八咫烏】。

総長は俺、日向翔陽。

小柄で、見た目は弱そうなリーダーだが、グループを1人でまとめ、喧嘩する時はほとんど1人で仕留めるぐらい最強だ。

【八咫烏】は、各地に配置してあり、いつでもどこでも出動出来るようにしてある。

俺ら、【八咫烏】の役目は悪い人間を倒すこと。

ポイ捨てをしたり、痴漢をしたり、盗み、喧嘩、そういう悪い人間たちを無くすために出来たグループだ。

だから各地の【八咫烏】にも総長、副総長が存在する。

年に3回ほど総長、副総長で集まり、会議をする。

ヤンキーなのにこんな大事なのって思うよね。

実は、俺の親のせいだ。

父親は有名な元総長。母親はこれまた有名な女総長なのだ。

今は2人とも平和に幸せに暮らしている。

父親が【八咫烏】という会社を作ったため、こんな大事になってしまったのだ。

【八咫烏】を卒業したものはほとんど父親の会社で働いている。

まさに父親の息子の俺に逆らうやつなんかいないって事だ。

こんなの嫌なんだけど、しょうがない。

なんとも言えないから。

と、いうわけなのだ。

まだケーちゃんが【八咫烏】に入ってた時は俺の右腕になってくれた。

いわば、副総長ということだ。

今は別の人にしてもらってる。

こんな人気で、物騒で、怖そうなグループをみんなが知ったら怖がられる。

だから言えないのだ。

言ったら、みんな俺から離れていくに違いない。

このことは絶対に秘密だ。

【八咫烏】 本社もあるグループ 各都道府県に存在してるぐらい有名 主に悪い人間を始末する それ以外に貶めたり、ナンパしたり、許可なく喧嘩することは禁止されている